ある未亡人

未亡人歴十年のプロフェッショナル未亡人が匿名で綴ります。喪失で苦しんだことをきっかけに…

ある未亡人

未亡人歴十年のプロフェッショナル未亡人が匿名で綴ります。喪失で苦しんだことをきっかけにグリーフケアの勉強をスタート。上智大学グリーフケア研究所,通信制心理学科(公認心理師コース)で学び,都内心理系大学院修士課程(臨床心理学コース)在学中。

マガジン

  • 週刊 未亡人生活

    水曜更新。ウィークリー未亡人ジャーナル。

  • カナシミペディア

    喪失・悲嘆・グリーフケア関連の用語をかんたんにまとめていきます。随時加筆。

  • 未亡人の十年

    突然夫が死にました。見つけたのは夫の愛人でした。まあそれは置いといて・・と思えるほど事件は毎日のように現場で起きつづけました。相続問題や遺品整理など未亡人への宿題は山積みで、精神的な疲弊から引きこもりに。<複雑性悲嘆>と診断されました。これは、ある未亡人が経験した十年間の悲嘆をめぐるこころの記録です。

  • 悲嘆をめぐるエンタメnote

    悲嘆や喪失が描かれている作品を取り上げます。

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#000 ごあいさつ

見つけていただき、ありがとうございます。 はじめまして。 ある未亡人と申します。大学院生です。 昨年,50代にして大学院に入りまして,ただいま,心理臨床の訓練過程におります。 こちらでは,夫を亡くしたときのことや喪失感、 そこから学んだ希望や未亡人生活について、綴ってまいります。 よろしくお願い申し上げます😘 <現在公開中のマガジンは4つ> 📖週刊 未亡人生活 (水曜更新。上記マガジンの更新情報もお届けします) 📖未亡人の十年 (夫を亡くした日から十年にわたる悲

    • [週刊 未亡人生活] #15 『PERFECT DAYS』を観たことを今年中に記しておきたくて

      今年中に書いておきたい!  ごきげんよう,ある未亡人です。 今年もあっという間に,本日の,大晦日までやってまいりました。この未亡人,家中のお掃除をササっとしながらnoteを更新しております。 ぜひ,今年中に書いておきたくて,ですね! 昨日,ヴィム・ヴェンダース監督の映画『PERFECT DAYS』を観てきたのです。 素晴らしかったです。何度も涙が出ました。 この映画は上映中に何度も映画館に観にいこうって思っているので,これから書くのは1回目を観た感想になります。

      • [週刊 未亡人生活] #14 大人の院生生活・・・こんなにできない子だったとはね・・・

        ごきげんよう,ある未亡人です。 師走もいよいよ後半に入りましたね。 街はすっかりホリデーモードですが,わたしはいま最高潮に落ち込んでいます。 課題の資料作りがうまくいかず, 毎日落ち込んでるというお話です・・・ 早いもので,修士課程1年も正味あと1ヶ月になりました。そして,現在,大学院での課題が最高潮に達しています。 今週は5日間毎日,パワポで作ったスライド資料をもとに,授業内で発表する日が続きます。 具体的にいうと,与えられた1つのお題を,わたしひとりで資料作成を

        • [カナシミペディア]_004 <記念日反応>

          悲嘆をめぐる言葉たちを粛々と採集していくマガジンです。 第4回 <記念日反応> 📍記念日反応とは・・・ 毎年のように起きる,日付の前後に起きる心身の不調のことを指します。 事故被害・犯罪被害などのPTSDや,大事なもの・大切な方を亡くした悲嘆反応などに多くみられます。 悲嘆反応として,命日以外にも,クリスマスやお正月,誕生日などのイベントの日付に対して起きる場合もあります。 楽しかった,その方と過ごした何らかの思い出が,胸を塞ぐこともあるのです。 そういえば,知

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        #000 ごあいさつ

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          2本

        記事

          [週刊 未亡人生活] #13 記念日反応のことを書いてみる

          ごきげんよう,ある未亡人です。 今週の東京は,急激に寒い。そのうえ,わたしにおいては凹むようなことがたくさんありましたよ。 その中の一つは,命日反応です。 今年も夫の15回目の命日がやってきたのですよ。「命日反応」っていうのは,「記念日反応」ともいいますが,毎年,その日になると具合が悪くなるという,遺族やPTSDやトラウマを抱える人にみられる現象です。 わたしの夫だったひとはお風呂場で亡くなったのですが,15年経ったいまでも,わたしは毎日,亡くなった時刻にはお風呂

          [週刊 未亡人生活] #13 記念日反応のことを書いてみる

          [週刊 未亡人生活] #12 「ご遺族」だった頃の自分と,今の自分と

          ごきげんよう,ある未亡人です。 夫を亡くしてから,ちょうど15年が過ぎようとしています。 早いものです。 いつが一番つらかったのかと言えば,いつでも,いまが一番つらいです。 ・・・と話すと,喪失仲間には共感されることが多い・・・。 もうすぐあの季節がやってくる。 容赦なくやってくる,「命日」という名の季節です。 「記念日反応」という言葉がありますが,わたしにももうすぐそれが訪れます。(カナシミペディアにも上げておこう・・・) 「ご遺族」と呼ばれていた頃の自分

          [週刊 未亡人生活] #12 「ご遺族」だった頃の自分と,今の自分と

          [カナシミペディア]_003 <サイバー・モーニング>

          悲嘆をめぐる言葉たちを粛々と採集していくマガジンです。 第3回 <サイバー・モーニング> 📍サイバー・モーニングとは・・・ こちらのわたしのnoteも「サイバー・モーニング」の一種だと思われます。 周囲の人たちに直接お話しするのは気が引けたり,難しかったりするけれど,Twitter(X)やLINEなら気持ちがスルッと出せることってありますよね。 わたしは・・・これまでの自分の経緯を知らない方たちや,あったこともない方たちに随分と助けていただきました。 現代ならでは

          [カナシミペディア]_003 <サイバー・モーニング>

          [週刊 未亡人生活] 復刊第2号! 大学院に入った話。ひとはこれを「学び直し」と呼ぶのね・・・

          こんにちは,ある未亡人です。 はじめましての方,はじめまして。 これが復刊2号目の記事となります。 あらためて自己紹介になりますが,現在,わたしは現役の未亡人であり,都内心理系大学院に通う修士1年生です。 こちらでは,2年前までせっせと記事を投稿していたのですが,大学院進学に伴う心理学の勉強のほうが忙しくなってしまい,更新をお休みしていました。 現在は,進学した大学院の特色でもある素晴らしい教授陣から,グリーフケアやPTSD,トラウマケアを学んでいます。大学院修

          [週刊 未亡人生活] 復刊第2号! 大学院に入った話。ひとはこれを「学び直し」と呼ぶのね・・・

          [週刊 未亡人生活] 復刊号!

          近況報告1 :すっかりご無沙汰しておりました! お久しぶりでございます。 数年の沈黙をしておりましたが,この間,なかなかの怒涛の日々を送っておりました。 まずはご報告からです。 通信制大学の心理学科に3年次編入し,この春に卒業いたしました。 受講していたのが公認心理師コースだったため,学部での資格要件となる必修の25科目+病院実習などを履修し,かつ,全てを2年間で終えるのは日程的にも厳しかったです。(必死で取り組んだため,まあまあ優秀な成績でした) しかしながら,受

          [週刊 未亡人生活] 復刊号!

          [週刊 未亡人生活] 第9号!<魔術的思考2>「教えて!おじいさん」埼玉の山奥で出会った謎のコミュニティの主との奇妙なお話。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 先週、 モンブランの話をしたばかりなのですが、 今週、 過ぎゆく夏がなごり惜しくて、 歯医者からの帰り道、 かき氷を食べてしまいました。 人気店らしく、 涼しい夕方にもかかわらずお客さんでいっぱいでした。 さらに、そんな話をしといてなんなのですが、 早いもので、もう来週はお彼岸ですね。 大好きなおしゃれおはぎのお店がありまして、 なんとかブツを用意したいのですが、 最近は予約の電話もつながりません。 それならば早くから予約しとけよって

          [週刊 未亡人生活] 第9号!<魔術的思考2>「教えて!おじいさん」埼玉の山奥で出会った謎のコミュニティの主との奇妙なお話。

          [カナシミペディア]_002 <グリーフ> grief

          こちらは悲嘆をめぐる言葉を粛々と採集していくマガジンです。 第2回 <グリーフ> grief 📍グリーフ(grief)とは・・・ (死別などによる)深い悲しみ。悲嘆。苦悩。嘆き。 <デジタル大辞泉より> 前回のカナシミペディアでは、 「かなしみ」という日本語について書きました。 グリーフは「悲嘆」と邦訳されることが多いのですが、もともとの意味は、印欧語の「重い」という語根から派生したものだそうです。 (重力 gravityと同じ語源) そこから「こころが重い」と

          [カナシミペディア]_002 <グリーフ> grief

          [週刊 未亡人生活] 第8号! <魔術的思考>わたしがマジカルシンキング期にはまっていたときの話。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 いよいよですね。 モンブランの季節がやってまいりました! この秋は、 たくさんのモンブランや栗スイーツたちに出会うことが目標です🌰 出会い次第、こちらのマガジンでも紹介していきますね🌰🌰 それでは、今週もはじめていきたいとおもいます🌰🌰🌰 はい。先週の話のつづきでございます。 <マジカルシンキング>という言葉をご存じでしょうか。 こんな本があります。 原題は " The Year of Magical Thinking "(魔術

          [週刊 未亡人生活] 第8号! <魔術的思考>わたしがマジカルシンキング期にはまっていたときの話。

          「週刊 未亡人生活] 第7号! 死んだ夫と話したくて霊媒師を紹介してもらった話とか、駆け足でたのしむ夏のスイーツとか。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 先週はなんと、 黙って更新をやすんじゃいました。 お詫び申し上げます。 今後は週に1回は更新したいです。 さらに。 このマガジンのカバー画像はすっかり甘甘日記になっていますね。 これはこれとしてこれからもお届けしていく所存です。 またのちほど、今週いただいた パティスリーAsako Iwayanagiの美麗スイーツをご紹介しますね。 それでは今週もよろしくお願いします😘 ・・・なかなかにたいへんな8月の最終週でした。 すでに何

          「週刊 未亡人生活] 第7号! 死んだ夫と話したくて霊媒師を紹介してもらった話とか、駆け足でたのしむ夏のスイーツとか。

          [週刊 未亡人生活] 第6号! かなしみの終わりはいつ? 池江璃花子選手で注目された<神様の試練理論>について考える。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 このところ、陽射しが部屋の奥へとじわじわのびてきているのを感じます。 そして、夜。 買い物に出かけると、虫の鳴きかたが秋っぽくなってきたような。 だんだん鳴きかたもうまくなるのかしら。 春の足音は聞こえるけれど、秋はこっそりしのび足。 そんな印象を秋のやつには抱いていております。 今週もよろしくお願いします☆ 今年のお盆も、過ぎていきましたね。 初めてのお盆を迎えられたかたもいらっしゃるのではないでしょうか。 命日、お誕生日、お盆、お

          [週刊 未亡人生活] 第6号! かなしみの終わりはいつ? 池江璃花子選手で注目された<神様の試練理論>について考える。

          [未亡人の十年]_007 魂はもうここにない。<彼>に会ったとき、そうおもった話。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 今回はさっそく話をはじめたいとおもいます。 葬儀所でうまれた、かなしい花いちもんめ やっと<夫>に会えた…… 夫の上司がご両親を恫喝していた イヤな女かと思ってたのに…… のこされた留守番電話

          [未亡人の十年]_007 魂はもうここにない。<彼>に会ったとき、そうおもった話。

          [週刊 未亡人生活] 第5号! どん底だったからこそ思い切って好きな場所に住んで趣味を極めた日々の話。

          ごきげんよう、ある未亡人です。 いきなりですが、 なんということでしょう! こちらnoteにて、わたしが最初に想定していたのは、 [未亡人の十年]を粛々と更新してゆくことでした。 が、しかし! 思いがけず、立ち上げた[週刊 未亡人生活]のほうが好評です🍀 こんなうれしい誤算ってあるんですね。 いまの自分を褒めていただいた気分です。 おまけにこのマガジンは自分でも書いていて、 ものすごく楽しいです🍒 経験してきたことはいまの自分にとって、とても重要で、 あの頃が

          [週刊 未亡人生活] 第5号! どん底だったからこそ思い切って好きな場所に住んで趣味を極めた日々の話。