復讐乙女

思春期の少女が「好きな男の子と世界で二人きりになったらどうしよ~~!!(嬉し恥ずかし)」という妄想を始めるのは普通のことです。
世界設定は各自でバリエーションがあると思います。

ちびまる子ちゃん収録の「ももこのほのぼの劇場」(多分)で作者のさくらももこさんの実話であろう初恋(?)の話で、やはりそのような妄想を始めるシーンがあった。
わかる、やっぱりみんなするんだと幼心に安心したのを覚えている。

さくらももこがさすがなのは、あまり見た目が良くないと思う友達は「生かしておいてやる」・美人な友達は「ダメ!」と写真を見ながら選別を始めたことである。
「私って罪な女…」とのテロップが面白かった。

私は友人選別はしなかったが、昔からファンタジーな奴だったので、好きな人と世界を救う系の設定で考えたことはある。

しかし、そんな純粋な時期は一瞬だった気がする。

私は、その妄想を

復讐に用いるほうがしっくりくるような乙女

だったのである。


復讐の乙女と化したのは中学生の時だった。

中学生の時は男子が嫌いで仕方なかった。今もある程度「中学生男子は最も愚かで残酷な生き物ではないか」と思っている節がある。

他者を傷つけることで自分を大きく見せたい弱くてダサい生き物の本能の部分が一番強い時期なのではないでしょうか。

大人になった今、あれはそのような時期と理解はできるけれども、その時期の被害者も受けた傷跡は残り、その後の道に大なり小なり影響を受けてしまうので、やはりあの時期に犯した罪は消えないと思います。
だって、そういう行動をしない人もいるのだから。
そういう行動をしてしまう自分の罪を見つめてほしい。

大人になって振り返って「あの頃の自分はバカだったなあ」と思える人間になっていれば生きててもいいんじゃないですか(自分はここで選別)
でも何かしらで過去の罪を償いながら生きていてほしいです。

って熱くなってしまうくらいに私は永遠に怒りが消えないタイプである。
恨み続ける。こんな性格は変えられるものなら変えたいとも思っている。

こんな性格であるから、「世界が大変なことになって(巨大隕石衝突あたり)人類はほぼ滅亡。そんな中、生き残ってしまったのは私とあの人」設定の妄想を復讐に使ってしまうのは無理からぬことなのである。

「あの人」はもちろん大嫌いな男子。
悲惨な世界で生きているのは、「私」だけならば、あいつ(数人いるので、その時に一番血祭りにあげたい男子を当てはめる)はこっちに阿ってくる。絶対。
協力して何かを為したり、不安感や寂しさから話しかけずにはいられないのだ。でも私は徹底的に無視する。絶対に心を開かない。世界がこうなる前に私を傷つけていたからこんな状況になっても不信感と嫌悪感を持たれてしまうのだと悟らせるような態度をとり続けてやる。
そして最終的に「一人になったら恐怖と孤独で地獄のように辛い」と予想できるタイミングで目の前で死んでやる。

という妄想が基本形。

少し成長し、性的な知識とか入ってきた時期の復讐妄想は、見ず知らずの同年代男子も生き残っていた設定にする。
そして、私はその見ず知らず男子にだけ協力的に行動し、楽しく会話もする。

このバージョンはカタルシスを感じて、相当お気に入りだったと思う。
そして「お前(復讐相手)には私の体に指一本触れさせないからな!!!」
と妄想内で啖呵きっていました(笑)
ちょっとエロスなの笑える。


あと、昔から生に執着してない自分に気づいた。
復讐のために自分の命捨てるんだぜ。こわ。

こうやって書くと笑えるし、自分の痛さが少し浄化された気もする。
書いて良かった。
ちょっとでも自分の恨みや怒りが成仏しますように。





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