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つくルンバマガジン

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スペイン料理を中心に、料理をとりまく日常生活の一コマを切り取るレシピエッセイと小説に登場するレシピで『つくルンバ』。実際に料理を作ってみてエッセイや小説の世界へ再び浸ってください。
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記事一覧

「狐と狸の化かし合い」はまるい味がすると知った(レシピエッセイ)

世の中、野菜嫌いな子どもの方が多いのはなぜだろう。 さらに、食べ物のない時代から考えると…

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harco
3年前
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極秘スパイスはレシピにはないものだった【モロッコ風串焼き肉】(レシピエッセイ)

じつに2ヶ月ぶりに友人のカルメンがご主人と経営する豚肉専門店に立ち寄った。 開店時間直後…

harco
4年前
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オレンジ色の風が届けてくれた忘れ物【アンダルシア風オレンジのサラダ】(レシピエッ…

「ピポ〜ン」 セットした目覚まし時計よりも早く夫のスマホがメッセージの着信を知らせる。早…

harco
4年前
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今日もまた黄色い卵をコンと割る【スパニッシュ・オムレツ】(レシピ小説)

3500字程のレシピ小説になります。お時間のある時にどうぞ! 「えっと、五十嵐……こころ………

harco
4年前
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こんな時だからこそ思い出せた懐かしい味【アロス・ア・ラ・クバーナ】(レシピエッセ…

コロナウィルスの影響によりスペインに3月14日に警戒事態宣言が措置されてから一週間後、さら…

harco
4年前
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煮込み家族【レンズ豆のシチュー】(レシピエッセイ)

「カシャ-ン」 珍しく家族の揃った穏やかな土曜の朝、耳障りな鍋の金属音がキッチンの中に響…

harco
4年前
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【忙しいお母さん必見】ヨーグルト容器で計量1.2.3!ヨーグルトとオリーブオイルで作るスペインのおばあちゃんの味(レシピ付)

牛乳が苦手な義母フィナの朝食は、いつも蜂蜜入りのプレーンヨーグルト。週末に我が家に遊びに来る時にはマイ・ヨーグルトを自分の間食用に持ってきた。 小さな子どもたちの世話をお願いする時も、オヤツにはヨーグルトがよく登場した。夏場になると、小さい容器にスプーンを刺したまま冷凍し、即席ヨーグルトアイスにするという裏技まであった。 ちなみに、プレーンヨーグルトに粉末のココアドリンクを混ぜてココアヨーグルトまで自作した時が、残念ながら不評に終わりリスト落ち。「次回はプリンにする」と燃

美味しいサークルのご案内

note界隈のお料理好きの皆様、この度『つくルンバ』のサークルを発足することになりましたので…

harco
4年前
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カリフラワー鎮魂曲【カリフラワーのオリーブオイル炒め】(レシピエッセイ)

ピンポーン ピンポンピンポン、ピンポーン  朝10時だっていうのにインターフォンが鳴る。大…

harco
4年前
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飽きちゃったよ…なんて言わせない【カボチャの焼きプリン】(レシピエッセイ)

せっかく作っても食べる人がいないというのは結構空しい。 料理を作るのは好きだけど、仕事も…

harco
4年前
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切る。焼く。食べる。秋の味覚を丸ごと楽しむバレンシアの風物詩【焼きカボチャ】

夏が去り、広葉樹の葉が緑から黄色へと移り変わり、美しい色遊びを楽しませてくれる季節。 こ…

harco
4年前
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義母の味、母の味、私の味【イワシの酢漬け】(レシピエッセイ)

今、イワシを手開きにしている。 鰓が鮮やかな赤色で、青く反射する背がピンと張っているのが…

harco
4年前
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熟成チーズに蕩ける夜 【#夜更けのおつまみ】

 平日の何でもない普通の日だっていうのに、夕方にいつもの友人夫婦から召集があり、近くのバ…

harco
4年前
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アルボンディガス争奪戦【レシピ小説】

「今夜、早く帰るから待ってて。一緒に食べよう」  妻の胡桃が珍しく会社からメッセージを送ってきた。話したいことがあるらしい。  話の内容は実はお見通し。彼女の昇進報告だ。彼女はブライダルプランナー。正確には、今までは既存のプランに沿って準備に走り回る体力勝負の仕事内容だったのが、先月の仕事を無事に終えたら、チームリーダーとして実際にブライダルプランの提案を任される、と僕の親友で彼女の上司でもある澤井が漏らしたからだ。  わざと素っ気なく「いいよ」とだけ返信する。お祝いし