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辞められないひとへ。退職に善も悪もない。あるのは縁と、自分が欲しい未来だけ

ある新人さんが3カ月で辞めてしまった。
「退職者は裏切り者だから、どうなろうが知ったこっちゃない」

社長が言い放った一言で…あぁ、やっぱりこの人の下で働くのはもう辞めよ♪と決心したのでした。
翌日、辞表書いた。

誰だって入社する時はわくわく&ドキドキしていると思う。(定期的に環境の変化がないと生きてる感じがしないドMさん含め)

でも、始めたら辞める時だっていつかくるわけですよ。そりゃ続く人だって当然一定数いるけれど。

退職の理由なんて人それぞれで、結婚や出産、もっと成長したい、ほかの業界に行きたい。たまたま縁が合わさってそこにいたという事実があるだけで。辞めること自体に善も悪もないと思ってます。

高卒でゼネコンに入社した時、毎日が新しいコトだらけで覚えるのに必死で辞める日が来るなんて夢にも思っていなかったです。ー思ってもいなかったけど、辞めた。アメリカへ行くためにww

働き出して20年アニバーサリー、過去4回ほど正社員を辞めてみてわかったことは。『自分の仕事のやめ時は、自分にしか見つけられない』っていう当たり前のことと。意外に次の道って開けるじゃんってこと。

ちなみに、会社行くのやだな~とか、辞めてどうしよう…って悩んでるときは続けるときだと思ってます。

だって、ほんとに突然降ってくるんだもん、辞め時って。
まるで恋愛に冷めたときのように「あー--もー辞めよ」って。
身体中の熱が引いていくのがわかる。

高卒で入った1社目(ゼネコン)を7年務めて辞めてみた最初の理由はあきらめきれなかったダンスと渡米。お世話になりっぱなしだった所長を目の前に「辞めます」の一言が言い出せなくて、数カ月苦しい時期が続いた。

この会社への熱が冷めたわけじゃなく、別の熱に飲まれただけ。


辞めて、無事帰国してからは両親とばーちゃんから非難ごうごう。

「あんないい会社、他(地元)には早々ないし、入れない」とか「転職はうまく行かない」とか。別に同居してるわけでも何でもないのにブツブツブツブツ、ブチ切れられ、確かにすぐには仕事も決まらなくて、それもストレスで結構ハゲた。

もし、人生の折れ線グラフを書くとしたら間違いなく1社目を辞めて渡米直後がハッピーMAXで。帰国後急降下の完全にどん底0付近の時。だけど、不思議とどうにかなる気がしてたし、会社を辞めなきゃ出会えなかった人たちがいたから余計に「辞めなきゃ良かった」なんて後悔を感じたことはもちろんなく。

辞める理由って突き詰めれば、時間の使い方をどうしたいか?ってことだと思っていて。1日24h、朝起きてメイクして着替えて会社へ向かうまでにすでに2時間。8時間から12時間勤務して、家についたらご飯の用意して食べてお風呂入って…気付いたら寝落ち。24時間中、7時間寝てるとして残り17時間なのに、15時間は会社の為(生きる糧と経験を)に生きている。

なっっが。


そりゃ人間関係とかやりやすさとか、自分に合った仕事選びたくなります。
実際この時辞めなかったら、週5×3時間ダンスなんてことは当然来なかったし、先生や同期たちには出会えなかった。そして、きっと踊ることをあんなスッパリ諦められなかったとも思う。

2社目は人の紹介で8人ぐらいの会社にお世話になったのだけど、ここが最高に合わなさすぎてww半年ぐらいで転職した。今思えば、この時「部屋が暗くて陰気な場所で働くのは、絶対に辞めよう」と初めて心に誓った会社でもある。

そして、この時「少人数でデスクワークしかない会社は、自分には合わないんじゃないか」という仮説を立てるキッカケにもなり。

ぼんやりと、「大人数でいつもそれなりに忙しくて、腕とスキルが磨ける場所。ついでに転勤があれば尚よし」


そんな都合のいいコトを思いながら、暗ーい職場で5ヶ月勤務して。幸い途中から新築のちっちゃい店舗系の現場が始まって、外から招集された現場監督の下で勤務することになったのだけど、これがめちゃくちゃラッキーでした。


この監督が、大手ゼネコン会社から独立して1人所長で仕事してる人だったのと、教師の素養があるんじゃないかってぐらい、書類作成とか図面の書き方とか教えるのがうまかった。苦手な建築申請や設計事務所とのやり取りも、この期間で覚えたコトが多いぐらい。


わたしにとってはニキビや吐き気が出る最悪な環境だったこの会社で、最高な人たちと出会ったわけです。そして、ココで出会った人がキッカケで3社目に応募することに。

陰気なくら〜い会社に呼ばれた理由は、この2人と3社目に出会うためだけの場所だったんじゃないかってぐらい、続かなかったww。

20代も終わりが見えてきていたとき、3社目に入社。ここが最後だろうなって思った。多分、定年までいても飽きないだろうって、変な自信すらあって。

仕事に没頭しすぎて婚約破棄になったり、転勤したり出向したり、書類に追われてハゲたり、色々あったけど心を病むことは1度もなく。達成感や高揚感にも包まれて、一緒に働く同僚たちも面白くトントン拍子に昇格もして、あっという間に年収も500を超えた。

でも、やっぱりしょーがないんだよね。
好奇心が次に移ると、所属する場所とだんだん合わなくなってくる。
追い討ちをかけるように、『辞める決意が固まる』事象が増えていく。
イヤなコトが起きても、そこでうまく学んだり次にサラッとページをめくるようにいければいいんだけど…

ここまでするか??ってぐらい、こんなに不幸を重ねなてこなくても良くないですか??ってことが立て続けに起きた。

初めて(アルバイトも含めて)メチャクチャネガティブオンリーな理由が表に出てこの3社目を退社した。やりたいことよりも、「へどがでるほどココに居たくないです」って理由で退社した。

長年支店を見守り続けた支店長が定年され、モラハラ陰湿な支店長に代わりゴマスリ上司のダブルパンチに当たって、精神的に疲れて起き上がれなくなった。

トップが1人変わっただけで支店内は1ヶ月でお通夜のように変わり果て、半年を過ぎる頃には体調不良で倒れる人や、胃薬を飲み始める人が増えた。こんな光景、今まで見たことがなかった。

朝立ち上がることが出来ず、急に休む人もぽつぽつ現れた。当然、現場や打ち合わせが回らなくなっていった。

社内では相変わらず電話は鳴り響いていたけれど、誰も喋らなくなったし笑わなくなって、活気はあっという間になくなった。集中しているといえば聞こえはいいかもしれないけれど全く違う。意思疎通は取れんくなってて、それぞれが委縮して失敗することが増えていき、いつも支店内はピリピリしたお通夜だった。この支店長がいるときは。

たった1人、社内の頭が変わっただけなのに。

今まで合わない上司はいたけれど、それは仕事に対するスタンスの違いなだけで求めてることはハッキリしていたし、仕事だから支障なく来てたことに気づいた。厳しいことを言われても、それはパワハラではなかった。

だけど、この支店長には仕事に対する理念が感じられず、
むしろないんじゃないかと感じるぐらいだったくせに業務への首の突っ込み方が嫌味。

支店長なりの思惑はきっとあったのだろうけど、言ってることがコロコロ変わるのと機嫌で人をどなり散らすだけの恐怖政治に。周囲はいつもビクビクしてた。

気に入らない部下の持ってきた契約書はハンコは押さずに1時間でも2時間でも、みんなの前で公開説教、声を荒げて怒鳴り散らす。それも書類のどこが間違っているなどの指摘ではなく、ただのモラハラじゃないかってぐらいの威圧攻撃が延々と続く。


改善や改良を求める知恵を貸すでもなく、単純に自分に利が出るか否か。業務や顧客に対する決断要素よりも自分の地位を守ることを優先しているように見えたし。部下や協力会社を虐め抜き、どう耐え抜くかをみていた。ゴマスリができる人だけを身近に置きたがり、意見を持つ人や創意工夫をする人をどんどん異動させて。

で、こんな状況の中ココで2択に分かれると思うんです。
①いやいや、そんなコト言っても支店長だし、我慢しようよ。
人間だし、いいとこはあるよ。(多分)
給料もらってるし、せっかく役職上がってきてるんだし
あと数年の我慢じゃん??

②いやいやざけんな、こんなとこにいられるか。
で、異動願いを出すか。

守るものもなんもなかったわたしは、1択中の1択だった。
番外の③!!辞める、一択。

こんな奴の下で3年も我慢して労力を使うぐらいなら他で頑張ったほうがいい。時間の無駄じゃん??って感じで。
人の顔色を伺いながら仕事する職場なんか最悪だ。クオリティも何もあったもんじゃない。

ファッションを仕事にする時がきたんじゃない??

そうだよ、この時間を何か他のことに使えたら、もっと効果的じゃんー
そもそも。こういう性格なの分かっててこの人をトップに置いたわけだよね、上は。ガッカリだよ。

っていうココロの声と。

上手くやっていく努力だって必要じゃないか
どうせ変わるんだし、またわたしの転勤の時期だって来る
でも、ここにいなきゃいけない理由はない

グルグル、ぐるぐる答えの出ない問いを繰り返して
ある日、終電に間に合うように片付けていた時にストンって何かが降りてきた。

「あー、辞めていいんだ」

それがこの時のわたしの『やめ時』だった。

退職者はわたしの後も3人ぐらい続けて辞めたらしいけど、40人以上いる支店からしたら大した数じゃない。それにやっぱり家庭持ちは残った。身体を壊しながらも、奥さんに支えられながらでも自分の家庭を守るために。

辞めるか残るかに『正しい』も『悪い』もない。
確かに辞める人には冷たい視線が刺さる時もあるし、嫌味の一つも言われるだろうけど。

あるのは、自分の人生の中でわたしにとって残る事と去ることのどちらが正しいのか?だけ。どちらが道が広いのか?

縁あって入社するのだから、縁が変わる時だってあるだろう。
経営者からすると「金賭けてきたのに、ふざけんなよ」と思うこともあると思うけれど。

でも、働く方も「ふざけんなよ」って思うことは日々ある以上に、命削って仕事を形にしてるんだから。求められる自己成長は前提にあったとしても、居場所を選ぶ権利も当然ある。


こっちは時間と体力を限界まで使って、安全と竣工の為に尽力してるんであって、テメーのタダ酒代稼ぐためにやってんじゃないんだよ!!ってね。

辞めていんだよ。
死ぬぐらいなら

休んだっていいんだよ
入院するぐらい、身体を壊す前に。

どこでどう働きたいか、は働く側に決める権利がある。
ココでどうして欲しいか、は雇う側が決める権利がある。
混ざり合った縁の中で、どう働くか。

大手だろうと中小だろうと関係ない。
個人であろうと、提携だろうと関係ない。
時間の無駄だと思えば辞めるし。面白い集団だと、自分も伸びると思えばボコって尽力する。ただ、それだけ。


最長所属期間は12年。最短5ヶ月。


先日、同じ年の友人は勤務先から20周年表彰をもらってきた。
おめでたい♡

同じ20年が過ぎた。

わたしは5社を渡って、ぷーもフリーも渡米もして。
結婚もせず、これといって何も残っていない気もするけど、飽きっぽい以上これが最善だったと思っているし、戻りたいとは思わない。

友人は1社で、結婚して子供を産んで課長にまで上り詰めた。
それも彼女の最善だ。

どっちも苦しいことはたくさんあったし、同じぐらい楽しかった。
どっちも自分の選択に後悔はないし、やりたいことの優先順位がある。
もちろん、悩みもあるからお互いにIFストーリーを考えることだってある。

だけど結局、岐路に立ったら似たような選択をするんだと思う。
わたしは転職して得る成長を選び、彼女は残って成長する方を選ぶ。

「どっちも正解で、最善だったよね」って笑ってる。

ネガティブで辞めた会社だったけど、次の扉は開き続けてるし。
ネガティブで辞めてもどうにかなる。

生きてるし。
借金まみれでもww


だから一回休みをしてでも。
世界が広がる方を選び続けれていれば、いいと思う





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