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"UXリサーチ"って何のためにあるの?

こんにちは!viviONのUXリサーチャー後藤です。
今回はUXリサーチの目的や調査方法についてお話ししたいと思います。


『最高のギフト』を届けるために

ユーザーにとってより良い体験(User Experience)を創造するため、様々な調査や分析などを行います。
UXリサーチを説明するために、1つ質問をしたいと思います。

仕事を頑張る同僚にちょっとしたものをあげたいなと思ったとき、あなたはどうしますか?

同僚のことを理解していれば、「甘党だけど、最近は体型を気にしてるからおいしい低糖質プリンを買ってこよう!」のように考えられます。
一方、同僚のことを全然知らなければ、自販機の缶ジュースで済ませたり、有名店のチョコ(高カロリー)を得意げに渡してしまうかもしれません。
UXリサーチでは、ユーザー(上でいう同僚)が受け取って喜ぶ『最高のギフト』を考え抜きます。
UXリサーチのプロジェクトが動き出すとき、我々が最初からユーザーを理解していることはまずありません。これを踏まえ、改めて上の質問について考えたとき、同僚を理解するために我々ができること(調査)は以下の通りです。

  • 直接対話をして探っていく

  • メールやチャットでやりとりする

  • 同僚と仲が良い友人に聞く

  • 会社での行動を観察する

  • 一緒に生活をする

  • SNSを見る 

…などなど、挙げればキリがありません(プライベートでここまでやると嫌われる可能性がありますので、ご注意を)。
これらの調査で同僚を理解することができ、『低糖質プリン』というギフトを届けられ、喜んでもらえる可能性が上がります。あるいは、誰もが想定していなかった意外なギフトで、より大きな驚きと感動を届けることができるかもしれません。

届けるなら、とっておきを!


インサイトを掴んで、ギフトを最高に近づける!

インサイトとは潜在的な心理のことで、これを明らかにするとユーザーが本当に求めていることがわかります。
ユーザーにインタビューをすると、インサイトを口に出してくれる人がほとんどいません。なぜなら、インサイトは隠したい欲望であったり、本人も気づいていない場合が多いからです。
インサイトを掴むには『矛盾』を見つけることが重要です。
インサイトの掴み方を説明するために、また1つ質問をしたいと思います。

なぜ、とあるサラリーマンは不快だと感じつつも朝の満員電車に乗るのでしょうか?

サラリーマンにこの理由を聞くと、「だって会社には朝から行かないといけないし、みんなそうでしょう。」のように答えます。これをそのまま受け取って、インサイトを「会社に行きたくない。」「始業開始を遅くしてほしい。」としてはいけません。

矛盾を見つけましょう。

満員電車が嫌なら避けるために始発に乗れば良いのですが、それをしていないことがわかります。しない理由の1つとして、その人にとって睡眠時間の確保は重要で減らすことは嫌だからというのが挙げられます。
始発に乗るために早く起きるのは無理、でもだからといって会社に遅く行くと上司に怒られるので、「会社から怒られない範囲で睡眠時間を最大限確保」していると考えられます。
つまり、インサイトは「ギリギリまで寝ていたい。」となります(※あくまでも特定のサラリーマンにおけるインサイトです)。
みんなが同じことを考え、ギリギリまで寝てから電車に乗るので満員になっているのかもしれません。満員電車の不快さと睡眠時間の削減のどちらか1つを許容しなければいけない場合、多くのサラリーマンは満員電車の不快さを選んでいる可能性があります。

矛盾を突くのだ!


最後に

ユーザーの行動やその動機、心理までを読み解くことではじめて、その人のインサイトを掴むことができ、『最高のギフト』を届けることができます。
次回は実際の調査事例を用いながら、viviONのUXリサーチについて紹介したいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました!これからもお見守り頂けますと嬉しいです!

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