「あほくさ」、って、 何回言ったかわからない。 「馬鹿みたい」、って、 吐き捨てた回数も、数えきれない。 あなたのことが好きだ とか あなたを大切に思ってる とか 安易に言えない世界が 嫌で、不味くて、嫌いだ。 昔日の雨の日、先生に、 「なんでわたしのことスルーするときあんの?」 と聞いたことがあった。 あなたは「大事だからだよ」、と灰色の世界にその言葉を置いた。 わたしのことが? もしくは、 あなた自身が? という問いも、今になってはもう聞けなく