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理想の声で話したい!どうしても思った声が出ない人がやってしまいがちな事 寝ても覚めてもボイトレ思考ー第62夜ー

自分の声が嫌い!という人、手を挙げて!

セミナーの中で受講者に質問すると、大抵ここで9割の方の手が挙がります。 皆さんどうしてそんなに「自分の声が嫌い」なのでしょう? それは、恐らく「セルフイメージとの乖離」が原因だと考えられます。 どういうことか、詳しくお話していきましょう!

自分の声はずっと同じではない

生まれた時から付合っている自分の声。 その自分の「声」はいつの時代もずっと一緒だった、というわけではありません。 産まれてすぐの赤ん坊だった頃の泣き声。 それを「今でも鮮明に覚えていて同じ声が出せる!」という40代の方を、私は見た事がありません。 声優さんで「赤ん坊の声」が出せる方はいらっしゃるかもしれませんが、それはあくまでも「一般的な赤ん坊の声」であって、その人の赤ん坊の頃の声かと問われると、そうではないでしょう。 幼児~小学校低学年時期の声は、なかなかに甲高くて親の立場としては「静かにしてー!」と言いたくなる声の上位に食い込むもの。 ただの「高い声」とは違い「甲高い」、それでいて子ども特有の弾けるような発声と話し方がありますよね。 その後、声変わりを経て大人の声に近付いてきます。 あの甲高い弾ける声が、低く柔らかい声に。もちろん、例外もあり「声変わりあった?」と聞きたくなるような方も稀にいらっしゃいます。 自分が高齢になって高音域が聞き取りにくくなった暁には、とても微笑ましく眺めて聞いていられる声ナンバーワンかもしれません(笑) 高齢になると、しわがれた声になったり、入れ歯の影響で話しにくくなったりなどで更に声が低く、空気を多く含むようになってきます。 かなりの高齢になると、まんが日本昔ばなしの「じーさんや」「ばーさんや」のシーンが彷彿される方も多いのではないでしょうか。 この声の聞き分けで「年齢層」を判断される場合も多いと思います。 例えば、吉永小百合さんの映画やCMの中の声を聞くだけで「これは何歳の時の作品…!」と言い当ててしまうほどのファンがいらっしゃるとか。 「声」は「見た目」同様、「年齢」に直結する要素でもあります。

日本人はそもそも声が高い

日本人はそもそも声が高めの民族です。 それを嫌って、落ち着いた声になりたい!という方もレッスンに多くいらっしゃいます。 落ち着いた声ってどんな声?についての記事はこちら↓

https://nogisu.co.jp/2020/01/27/netemosametemo-61/


傾向としては、女性はより高い声になりたがり、男性はより低い声になりたがる事が多いのが特徴。 女性は「女性らしく・可愛らしくいたい!」という意識が、男性は「社会的に成熟した大人と見られたい!」という意識があるようです(ボイスデザイン講座調べ)。 そもそも日本人の声は高いのだから、女性はそのままで良いのでは?と思われるかもしれません。 ところが老化という自然現象は待ってはくれません。全人類に平等にやってきます。 若い頃は、ピーンと張ったギターの弦の様だった声が、年齢を重ねる毎にゆるーく張ったベースの弦のような声になってしまう。 それも含めてその人の「味」だったりもするのですが、いざ録音で聞いてしまうと 「こんなはずじゃぁぁぁぁぁ!!」 と頭を抱える方が多いようです。 自分の見た目は毎日鑑で確認していても、自分の声は毎日録音して確認しませんよね。 ところが、実はその見た目と乖離したと自分で思っている「声」が、貴方の見た目や好みを左右しているかもしれません。


自分の声を一番聴いているのは自分の耳

毎日色んな人と話をしたり、時には独りごとを言ってみたり。 それらを全て聴いているのは自分の耳(正確には骨導音)に他なりません。 そして無意識にその声に合った服を選んだり、その声にあった「話し方」をしている事があります。 声が高くてキャピキャピ(死語)していると、服装もなんだか浮ついた(良い意味でも)感じに。 落ち着いた感じでキリッとしていると、服装もそれっぽく。 高く鼻にかかった声の人ほど、語尾を「ですかぁ?↑」「しませんかぁ?↑」と上がる。 アニメのキャラクターや洋画の吹き替えもそんな感じだと思いませんか? 見た目と声のギャップを楽しむような設定の場合もありますが、多くの場合は見た目に合った声優さんを選ばれています。 ということは、もしかすると貴方自身も この声ならこの話し方だよね! と無意識に決めてしまっているかもしれません。 そして自分の中の「理想の声」との違いを、録音音声で認識したときに「あぁぁぁぁぁ!!」となるのです。

なりたい声と話し方は、自分で作ることができる

理想の声で話したい!と思った時。 やってはいけないのは「私はこういう声だ」と思い込むこと。 常に「私がなりたいのはこういう声だ」と思って声を出す。 もちろん、録音して聴き返す事はなにより肝心ですが、まずはそのなりたい声を「しっかり聴き込んで」下さい。 そうする事で、なりたい「声」の音の長さや特徴をつかみ取る事ができます。 モノマネ芸人さんがスゴイのは、そのつぶさな聴き込みと録音しての聴き返しで常に 「他の人が聴いてネタ元の人に似た声になっているかどうか」 を確認していること。 自分だけがそう聴こえても意味が無い、というのをよくわかってらっしゃいます。 まさに「声あってこその話し方」です。 まずはモノマネ芸人さんになったつもりで「なりたい声」を目指してみて下さい。 それが理想の声への一番の近道です! 誰かに好かれる声でなくても、自分が「好み」と思える声になれるように、ボイスデザインオフィスではお手伝いをしております。 是非一度、レッスンにお越し下さいね。

余談:声は意外と好き嫌いに直結する

クリモトがシングルマザーなのはご存じの方が多いのですが、元夫の声はまさにどストライクで好みでした。 むしろ一番好きだったのは「声」だったと言っても過言ではないのかもしれません(笑) とあるアーティストの大ファンである友人講師。 あるときご主人とお会いする機会があってビックリ! そのアーティストさんと声がよく似てるじゃありませんか…!! と、そんな声マニアな話まで行かなくとも身近には面白い例があふれています。 それ以来、何となくテレビでそのアーティストさんをお見かけする度 「顔の骨格も似てるなー」 「歌声の方とご主人の声が似てるんだな」 と、お節介な事を考えるように(笑) 後日「あのさ、ご主人とアーティストさん、声似てるて思った事ない?」と訊ねると 「実はそう思ってた…!!」 と返ってきて、我が意を得たり!となりました。 声の好み、侮り難し…!ですね^^ 

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