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サッカー浅野選手の退団問題は回避できた?

今日は、海外サッカーニュースからサッカーの浅野拓磨選手の退団問題について。

セルビアのチーム、パルチザン・ベオグラードからの退団を自身のブログで発表し、その背景に給与未払い等があるとされ、各方面に波紋が広がっています。

この件を受け、スポーツメディア「Number」では、およそ10年前の記事を取り上げています。2012年当時サンフレッチェ広島に所属していたミハイル・ミキッチ選手がこの状況を予見したかのような疑念を語っていたということで、当時の記事を再掲載したことで更に話題が広がっています。

今回は浅野選手の今回の件というより、過去に予見されていた記事が改めて話題になっている、むしろこちらにフォーカスを当ててお届けしたいと思います。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。

ミキッチが警鐘を鳴らしていた、欧州を目指す日本人選手が間違えがちだった目的と手段

本日取り上げる記事はNumberWeb、ゴールデンウィーク中まさに浅野選手の件が話題になっていたことに合わせたものです。

「なぜJリーグより下のグラブに行く必要が…、安易な海外移籍に憤っていたミキッチの真意とは」というタイトルのこの記事ですが、浅野選手のパルチザン退団に波紋が広がる中、いわゆる4大リーグ以外の欧州各地に移籍する選手が増えた一方で、2012年にサンフレッチェ広島に所属していたミハイル・ミキッチ選手が現在の状況を予見したかのような「懸念」を語っていたものです。

その記事がこのタイミングで再公開されていました。

元記事は2012年4月10日のもの。当時Jリーグが抱えていた悩ましい問題というのが若手選手のヨーロッパ流出でした。当時、今もですが、多くの選手がサッカーがもっとも華やかでレベルが高いとされるヨーロッパでのプレーを求めて海を渡っています。

当時こうした日本の若手のスタンスに対して、真っ向から異を唱えていたのが、ミキッチ氏でした。彼の主張はヨーロッパを目指すのはいいが、Jリーグより下のクラブに行く必要はあるのかということです。

ミキッチ選手は元クロアチア代表のMFで、ザグレブやドイツのカイザースラウテルンで活躍し、2009年1月に広島に加入し当時実力的にもJリーグを代表する“助っ人”でした。

そしてミキッチ選手は日本の若手たちに、大きな憤りを覚えていたのです。

「香川真司のように、ドルトムントみたいなビッグクラブからオファーがあれば移籍するのはわかる。だが、そうではないクラブだったら話は別だ。ヨーロッパで12年間プレーした自分の感覚からしたら、クオリティーはJリーグより下のチームも多い。ヨーロッパならどこでもいいという感覚が理解できない」
「伊野波選手や、槙野選手のように、ヨーロッパから戻ってきた選手は、Jリーグとヨーロッパのリーグとの間にそんなに大きな差があるわけではないことをわかったと思う。これからの若手には挑戦して初めて気がつくのではなく、最初からそういうことがわかるようになってほしい」

ミキッチ選手がかなり強い口調で語られていたことが印象的です。記事の文面によると、ミキッチ選手は当時の状況によほど納得できないようで、まるで試合中のようなハイテンションで、両手を広げながら話されていたそうです。

そこまで熱く意見されていたのですね。

ミキッチ選手の意見はもちろん今回の浅野選手の件には直接関連はありませんし、ひとつの見方だと思います。

記事の中には記者さんのコメントとして「この意見はあくまで“ヨーロッパからJリーグを選んだ人間”の立場から出たものであり、島国日本がサッカー面でも異文化と交流するチャンスがないことを無視している部分はある」とも指摘されています。

ですが続けて、サッカーのプレーに絶対的な正解がないように、”移籍に関してもいろんな価値観に耳を傾けておくことは決してマイナスにはならないだろう”と締めくくられていました。

当時としても非常に重要な問題提起だったのではないでしょうか。

もちろん彼も日本人の若手選手の挑戦自体に異を唱えているわけではなく、日本も充分恵まれているので安易に決めるなと言いたかったのだと思います。

当番組では過去に「#70サッカー強豪ライプツィヒは何故ミスを推奨するのか?」の回で、前提を疑うということ、手段と目的を混同しないように冷静に考えるといったメッセージをお伝えしてます。

ヨーロッパでプレーするというのは長年の夢だとする選手も多いなか、ファンとしてもその挑戦を応援したい気持ちも強いですよね。

日本のサッカー界全体でも代表チームの強化のため、一時期代表選手を”もっともっとヨーロッパに送り出さないといけないと課題”が明確にされていました。

ですが今や必ずしもそれが当てはまらないケースもあるのではと思います。選手としての技術の向上、代表チームのレベルアップが目標なのであれば、”ヨーロッパでプレーするということは手段であり、目的のための選択肢の一つに過ぎない”ということです。

当時ミキッチ選手の意見はあまり重視されなかった印象ですが、今その重みが増しているのかもしれません。それがNumberWebで改めて取り上げられた理由だと思い、今回のテーマとして注目しました。

さて、何か問題が起こった時に、過去にしっかり忠告や警告を受けていたなんてことは我々の日常生活にもあるのでは無いでしょうか。

あの時もう少しあの反対意見にしっかり耳を傾けていたら、あの忠告をもうちょっとちゃんと聞いていたら、そう思って後悔したこと、私にもあります。

転職のタイミングとかですかね。親身のアドバイスを頂いていて、あと半年時期をずらしていれば転職後の苦労も軽減できたのかなとか。

何故当時のミキッチ選手の声は日本のサッカー界に響かなかったのか、当時の彼の声を今どのように活かせばいいのか。我々の日常生活にも置き換えて考えてみたいと思います。

次のチャプターに続きます。

元サッカー日本代表監督岡田武史氏ですら…

本日は、サッカー浅野選手のヨーロッパチームの退団問題を受けて、NumbeWebに再掲載された2012年当時サンフレッチェ広島に所属していたミキッチ選手が挙げていた警告について取り上げ、何か問題が起こった時に、過去にしっかり忠告や警告を受けていたなんてことは我々の日常生活にもあるのでは無いでしょうか。

というこで、何故当時のミキッチ選手の声は日本のサッカー界に響かなかったのか、当時の彼の声を今どのように活かせばいいのか。我々の日常生活にも置き換えて考えてみたいと思います。

まず当時のミキッチ選手の意見ですが、若手の選手からしてみると「いやとにかく挑戦したいんだ、どんな下位チームでも得られることはあるはずで、行かせてくれ」と聞き入れられることは少なかったのではと推察します。

私がもし若手選手であればそう考えるかなと思えるからです。つまり、自分が求めていることに対して直接的に反対意見が来たとき、人間はつい反発したくなるのではないでしょうかね。

これはなにも若手選手に限ったことではないかもしれません。当番組では過去に#7「岡田武史監督にならう当たり前の問題を解決する唯一の方法」でサッカー元日本代表監督岡田武史氏を取り上げました。

当時岡田監督は、日本人選手は個では海外の競合に勝てないので如何に組織で勝つかを模索されていて、専門家である福島大学の白石教授に意見を求めます。

その時白石教授は「なぜ日本人選手は個では勝てないのですか?」という逆質問が返ってきました。

当時のサッカー界では常識のような考え方となっている前提を覆すような質問に、岡田監督は当初むっとしてしまい会話が止まったそうです。

でもその質問で、前提を決めつけていたことに気づきました。

まず若手選手に限らず岡田監督ですらそもそもを否定されたと感じたときはムッとしてしまうんですね。

これが通常の反応だと思います。ですが、その後質問の意図を咀嚼し、むしろ「なぜ個で勝てないと決めつけていたのか」と思いなおすことになります。

ミキッチ選手の当時の意見ももう少ししっかり耳を傾けていれば、なぜヨーロッパでプレーするのか、ヨーロッパでプレーすることが大事でどのリーグのどのチームでもいいのかを考える機会にできていたのかもしれません。

耳が痛いというか、こういうことって我々の日常生活にもありますよね。ということで、今一歩掘り下げて、我々の日常生活にも置き換えて考えてみましょう

ネガティヴフィードバックを受けるコツは?ホッケー三浦優希選手

本日はNumberWebがおよそ10年前の記事を取り上げ、現在サッカー浅野選手の問題が起こり得ると当時から警笛を鳴らしていた選手がいたと報道していることを受け、忠告や反対意見に耳を傾けるというお話につなげていきたいと思います。

今回のエピソードから我々が学べることは「耳の痛い話こそしっかり耳を傾ける」ということではないでしょうか。

世の中いろんな考え方や意見がありますが、それが自分に向けられた時、中には自分自身を否定された気分にもなり、反論したくなります。自己防衛、正当化したくなりますよね。

そう思ったときこそ考える。

もしくは気づくということが大事だと思います。目を背けたい、耳をふさぎたい反論意見をもらった時こそ、その意味を考えてみるべきなのでしょう。

岡田監督ですらカチンときたんです。ですがさすが岡田監督そこで気づいたんですね。

私自身でいうと、上司から厳しいダメ出しをもらってすぐさま反論したりしてました。反射に近い反応です。

自分を守ろうとしたということだと思います。

また、反対に後輩からプレゼンにケチ付けられて、割とまともな指摘だったんですがつい「お前は分かっていない」とかプライドを感じてついついはねのけてしまったことも、あるなぁと思います。冷静に考えたらよい指摘だったんですけどね。

カチンときたりして自分の感情が動いているのが何か大事なヒントかもしれませんね。

フィードバックの仕方はよく聞く話ですが、ではフィードバックの受け方はどうでしょうか。

自分から意見を求めたり、その時のコミュニケーションの前提がフォードバックだった場合はある程度身構えるかもしれませんが、ふいに言われた意見ではどうでしょうか?

ついつい感情が前にでてしまいそうですよね。

先日当番組にゲストでお越しいただいた、アイスホッケー三浦優希選手ですが彼のVoicyのチャンネル「三浦優希のここでしか言えない話」176回ではこのフィードバックの受け方についてお話しされてました。

受け取る側常に感謝の気持ち~そのうえで実際のアドバイスを受け入れるかどうか判断。こうした正しいネガティブフィードバックの受け方というのを理解しておく必要がありそうです。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。
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