見出し画像

デュッセルドルフへの擬似一時帰国 和食編

ベルリンに住んで早2年。これまで半年に1回は仕事やプライベートで一時帰国していたのですが、今年は当分は諦めています。となると恋しいのが日本食…ということで、今回ドイツのリトル・トーキョーたるデュッセルドルフに擬似一時帰国してきました。

初デュッセルドルフはまさに擬似一時帰国

各国和食レストランはあれど、ハレの日の和食でなく、毎日の定番和食が小さなエリアに密集してここまで気軽に食べられるエリアはなかなかないのでは。日本人駐在員の利用を想定しているお店が多いために、スタッフは日本人も多く大体日本語で完結しますし、周りのお客さんも日本人が多く、雰囲気はまさに日本です。スーツ姿で焼酎の水割りを上司に作る日本人の姿をまさかドイツで見るとは思いませんでした。4日間の旅を満喫しましたので、訪問レポートを書いておきます。まずは以下が訪問した和食レストランの独断と偏見に基づくレビューです。

初日昼: 麺屋武一

デュッセルドルフの和食店はランチタイムは14時までのお店が多いです。電車の都合で到着が14時を過ぎるため、必然的に通しで営業しているラーメンが候補になりました🍜
我が家はつけ麺が大好き・スープは濃厚な方が好きなため、数あるラーメン店からその両方が満たせる麺屋武一をチョイス。辛つけ麺と、濃厚白湯の醤油味を頼みました。もう全く文句なしです。完全に日本の味で、ベルリンでは食べられないレベルだと思いました。

他のラーメン屋も気になるお店が沢山…。ちなみにベルリンにもある匠はデュッセルドルフが1号店です。

初日夜: とんかつGONTA

とんかつが大好物なため、夜はとんかつGONTAへ。
シュニッツェルとは違うふわっとしたパン粉で揚げた黒豚(と表記あり)に、定食でお願いするとキャベツの千切りとポテトサラダ、ご飯とお味噌汁と共にサーブされます。特徴はゴマを自分ですり鉢で擦ってソースと合わせる、とんかつさぼてん方式。こういうのが食べたかった…!ソースがフルーティーで美味しい…!


留意点としては、定食だとそれなりのお値段がする(18€)ので、このお値段であればもう少し良いお米を食べたいところ。普通に美味しいんですが、炊き方の問題か艶も少なく残念でした。キャベツの千切りも、量が少なめなのも少し残念でした。やっぱり日本に慣れていると、モリッと盛られた姿を想像してしまいます。(お願いすればおかわりできたのだろうか…?)とんかつ自体は美味しかったのですが、他のお店で10€ぐらいでとんかつが食べられることを考えると、専門店ならではの勝負をもう少し見たかった…!

今回訪問したお店の中で一番ドイツ人のお客さんが多かったです。入りやすいしとっつきやすいんでしょうね。

※9/29追記 Twitterで教えて頂いた情報によると、どうやらキャベツはお代わりできたようです。特に案内は無かったので頼んで駄目だと恥ずかしすぎると思って聞かなかったのですが、ドイツ式に何でも聞いてみるべきでした…!

2日目夜: そば庵

昼はケルン観光に出かけてドイツ料理をお腹いっぱい食べたため、夜はさっぱりとお蕎麦にすることに。まさかドイツで手打ち蕎麦が食べられるとは思いませんでした…。
お蕎麦以外に、お酒に合うメニューが充実しています。これは結構酒飲み向けのメニューと価格設定なので、その点に理解があるパートナーでないと少し高めに感じるかもしれません。逆にお蕎麦自体は良心的な価格だと思います。我が家は熱燗に蕎麦味噌の茄子田楽ではじめました。

蕎麦味噌はおそらく自家製なのか香ばしく、茄子もこちらのおばけ茄子ではなく日本サイズの茄子をじっくりとトロトロに焼いており、味噌をちびちび舐めながらいただく熱燗が冷え切った体と日本を懐かしむ心に染み入りました。お蕎麦は夏の名残でみょうが蕎麦と、とろろ温玉蕎麦を。歯ごたえのあるお蕎麦はいくらでもツルツルっといける感じ。自宅ではなるべく卵は火を通し切って食べているので、トロッとした黄身もご馳走でした。〆に蕎麦湯も出てきます。

3日目昼: やばせ

今回の旅の目的地と言っても過言ではなかったのがこのお店。予約不可の土曜日ランチを狙って行きました。開店5分前に着いたら既に列があり、我々が最後のテーブル。お目当ては上ちらし丼。ランチ価格で28€と贅沢価格ですが、実物を見ると「このクオリティでこの価格は安い」と考えが変わります。

お刺身は鮮度もさることながら、ボリュームもたっぷり。ベルリンでは滅多にお目にかかれないカンパチ、鰤、とろけるようなしめ鯖に特に感動して、誇張でなく涙が出てきました。そして酢飯ももう言うことがありません。艶、酢の具合、もう本当に美味しい。お醤油も、出雲の濃口醤油というこだわり。東京で下手なお店で食べるよりよっぽど美味しいお寿司がまさかドイツで食べられるとは思いませんでした。お店の方の企業努力に頭が下がります。他の方が頼んでいた握りも美味しそうではあったけれど、お刺身のバラエティとボリュームからすると、上ちらし推奨です。

私たちが訪問した時には週替わりのランチ(18€)でバラちらし丼が出ていて、旦那はこちらにしたのですが、こちらも贅沢にお刺身が入っており、驚きのコストパフォーマンス。そして卵が圧巻です。

3日目夜: 丸安(お弁当のテイクアウト利用)

土曜日の夜、かつDokomiの開催に重なったため、日本好きのお客さんでごった返しており、当日予約がどこも不可。飛び入りも満席で断られ、ラーメン屋は長蛇の列。結局丸安でおかずをテイクアウトしてホテルで食べました。が、これも予想外に日本を感じる結果に。シャケのメンチカツ、卵焼き、照り焼きチキン弁当におかずセット。

おかずセットは白身魚の天ぷら、にんじんと玉ねぎのかき揚げ、レンコンの天ぷら、エビフライ、筑前煮、牛しぐれ煮、もやしの中華風サラダにマカロニツナサラダ。付け合わせもきゅうりのキューちゃん、お弁当のご飯にはゆかりと、もう細かいところまで日本でした。容器も日本。わざわざ輸入してるのでしょうか…。それにしても、このクオリティーのテイクアウトを気軽にできるところにデュッセルドルフの底力を見た気がしました。そしてお箸やソース・お醤油も無料でつけてくれます。さすが。

和食レストランは小さいところが多いので、時節柄周りを気にすることなく食べたいと言う方にもテイクアウトは選択肢としてアリではと思いました。飲み物は日本のお酒をぜひ日本食料品店で!

以上、思った以上に満喫した食い倒れの旅でした。他にも加賀屋や日向など、行けなかったお店がまだまだあり、また半年ぐらい経ったら食べに来よう…と心に決める旅となりました。

実は国際カップルに特におすすめ

行くまでは意識していませんでしたが、以下の3点で実は日本での滞在よりも楽な点があるな…と思いました。

1.メニューはドイツ語表記がある
当たり前ですが、メニューは必ずドイツ語表記があります。一部のお店は英語も。日本だと日本語だけの場合が多いので、いちいち説明しなくてはいけませんが、ドイツ語があるので細かく説明する必要なく、それぞれにじっくりメニューを選ぶことができるので、とっても楽でした…!

2.スタッフの方にドイツ語が通じる
日本人スタッフがいるお店が多く、大体日本語で完結できますが、勿論ドイツ語が通じます(多分英語も)。日本語ができないパートナーの場合、日本だと自分が全て注文したりスタッフの方の話を通訳する必要があるけれど、それをする必要がない。ちょっとしたことなんですが、これも意外と楽でした…!

3.日本食に飽きたら勿論普通に現地の食事が食べられる
パートナーによっては連日和食だけだと辛くなってくる…という方もいらっしゃるのではと思います。その点、デュッセルドルフは勿論ドイツですから、いくらでも定番ドイツ料理etcがあります。食べ慣れた食事がいつでも食べられる、というのは大きいように思います。

そして何と言っても日本より近い。気軽に訪問できるのが最大のメリットです。

SPECIAL THANKS

訪問前にレストラン情報は主にこちらを参考にさせていただきました。ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?