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【感想】映画『オッペンハイマー』を見て思う物理的にスピーカーに囲まれることの意義


一般的なシネコンで十分に大迫力でした

2024年3月29日から日本での公開が始まったクリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』。私は大手のシネコンの大きな部屋で見てきました。
IMAXでもDolby Atmosでもありませんでしたが十分に迫力の映像と音響を楽しめました。IMAXカメラで撮影された高精細な映像はシネコンのスクリーンでも十分に生々しく解像度が高いことが実感できました。

あと、顔のアップの映像は意図的にフレームレートが高い。通常映画は1秒間24コマですが、本作ではもっとコマ数が多く撮影している(と思われる)カットが多々あり、顔のアップのショットはコマ数が多く見えました。なので余計に生々しく感じました。
このあたりは未確認ですが5月に出るメイキング本は予約済みなので記述があることを期待しています。
(クリストファー・ノーラン監督とドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ギレルモ・デル・トロ監督に関する本は昔から結構買っています)

IMAXで裸眼3Dのような没入体験

こちらのメイキング映像では物語のことよりもIMAXで見ることの意義が語られています。この動画でIMAXの解像度の高い大画面で見ることで『3Dメガネを使わない3D映画』だと監督も言っていました。出演者も見るというより没入して体験する作品だと言っていました。
私もIMAXで見られる人はIMAXで見るのがよいと思います
ちなみに本作はグロい表現はほとんどありません(それを問題視する意見もありましたね)が、女性の肌などの露出の多いシーンがあります。
そもそも『R15作品』ですので15歳未満は見ることができませんので特に注意する必要はありませんが。

※この作品自体ネタバレも何もないというか概要は誰もが知っていることなので、こちらのメイキング動画を見てもネタバレは無いです。

没入したければ映画館の席は少しスクリーンよりがおすすめ

映画館の座席、ひとそれぞれ好みがありますが、
一般的なシネコンの場合。私は断然、前後は、真ん中よりも前。
少しスクリーンに近い方をおすすめします
ちょうど視界がスクリーンでいっぱいになる感じで、字幕も読める場所です。
ぜひ一度お試しください。

物理的にスピーカーに囲まれることの没入感

先日、とある超有名オーディオ機器メーカーのショールームで素晴らしいアンプやスピーカーなどで作られた15台くらい(とウーハー2つ)の音響を体験・勉強させてもらいました。
自然界の音やオーケストラ、ポップスなどを空間オーディオ、立体音響で聴いたのですが、音の位置、上下・前後・左右・距離がとても繊細にリアルに分かりました。全身に伝わる音の振動
後ろから聞こえるものは後ろにあるスピーカーから音が出ているという間違いないリアリティ
イヤホンやヘッドホンの空間オーディオでは位置を感じることはできても全身で体験する感覚は味わえませんから貴重な体験でした。すごかった、、、。

それが体験できるのが、映画館です。
普通のシネコンでも『オッペンハイマー』の音響は素晴らしく
映画館だから室内なのに、まるで映画のシーンのまま外にいると思えるような体験。スクリーンに写っている自動車の『その位置』からちゃんと音が聞こえてくるリアル。場面によっては音が耳の近くで聞こえるような距離もコントロールされた体験もあり「どうなってんだ?」と思ったりしました。

広い空間を感じたり、狭い空間を感じたり、
空気の振動とともに全身で音を体験する。
物理的に複数のスピーカーで表現してくれる映画館ならではの体験です。

『DUNE Part2』も音の演出も素晴らしかったのですが、
音量のダイナミズムもそうですが、音の空間表現が映画館ならではの楽しみだなと思いました。

『オッペンハイマー』はIMAX、Dolby Atmosじゃなくても、
普通のシネコンで十分に楽しめる作品でした。

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