見出し画像

「清貧」のくらし

私の部屋には物が無い。
ミニマリストという訳じゃないけど、最近は物を買うのも億劫で。

一人暮らしを始めた当初は、北欧風の家具に憧れ、IKEAでソファとテーブル、お皿などなど揃えて拘っていた。小物も多かった。
しかし一人暮らし3年目で悟った悲しい現実。
「私には、お洒落な生活を管理しきれない。」

引越しを期に断捨離。
今残っているのは、生きるのに必要最低限な家電、ベッド、仕事用の机椅子、それと趣味の本やビーズ、絵を描くための画材ぐらい。
無心でビーズをいじったり絵を描いたり、ラジオを聞きながら本を読んだりする時間だけは手放せない。
その代わり嵩張りやすい本は1つの棚に収まるだけしか持たない。新しい本を買ったら、どれかを手放すロケット鉛筆方式。お陰で、棚に並ぶどの本も一軍として誇らしげ。
掃除が楽ちんで快適。物のない生活をすっかり気に入っている。
ただ、寒くなってくると隙間だらけの部屋が恨めしく、こたつの導入について毎年頭を悩ませる。



節約も好きだ。

1週間の食費は2000円以内に納めたい。
食事は週末に作り置き、5日間かけて少しずつ食べる。
メニューは見切り品から作れる物で決める。
よく買うのは、木綿豆腐・もやし・えのき。
節約食材三種の神器。
お肉やお魚、お米はふるさと納税でまとめ買い。
最近は、もっぱら鍋。
おつとめ品だって具沢山の鍋にしてぐつぐつ煮込めば変わらず美味しい。
鍋は優しくて寛容。アイラブ鍋。

土日だけ、好きな人と好きなご飯を食べていいことにしている。
好きな人と、がポイント。気の向かない外食には一切行かない。
友だちとカフェで珈琲を飲みながらゆっくり話す時間、彼氏と美味しいパンだけ買ってお家でお昼ご飯を一緒に作る時間。
1000円以上のランチを食べなくても、好きな人と過ごすだけで心は満たされる。

コンビニでは買い物をしない。
コンビニに行くのは、フリマアプリで売れた物を発送する時だけ。
飲み物は基本、マイボトル。
好きなお茶の葉を何種類か買って、百均のお茶パックに移す。
朝から今日の気分に合わせたお茶を選ぶのが密かな楽しみ。



洋服もコスメもスキンケアもシンプルでいい。
ほぼ1000円以内で売ってある洋服のリサイクルショップがお気に入り。
上着、バッグ、靴だけはブランド品で長く使う。それ以外は正直清潔感さえあればいいかな?なんて思ってしまう。
ピアスも靴下もどうせ片方無くなるから百均。
十分可愛い。

以前はデパコスで揃えていた。
最近は、ドラッグストアコスメを使うことも増えた。デパコスはいざと言う時の奥の手として取っておく。
スキンケアも皮膚科で出される保湿剤だけにしたら調子がいい。

「清貧」のくらしとは、
余分を求めず、清らかな心で質素な暮らしをする。という暮らし方のことらしい。

持たなければ求めることも無い。
本当に必要な物だけが浮き彫りになる。
すると昔は立ち止まって考えられなかった小さなこと、一つ一つが愛おしい。
物にも人にも「ありがとう」なんて感謝を伝えたくなる。

衣食住の自分の身の丈を知ると、現状に満足できる。余計な比較もせずに済む。
情報も物も溢れかえっている今こそ、「足るを知り」、「清貧」の心を持つことで健やかに生きていけるのではないだろうか。


この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?