【セミナー資料】オンラインイベント時の音源利用と著作権

 今週、沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)さまのイベントにて、「オンラインイベント時の音源利用と著作権」というセミナーをしました。

(noteってSlideshare埋め込めるんですね。便利。)
URLはこちら

■セミナーでの気づき(原盤権など)

 今回のセミナーでは、(音楽著作権の分野に限ったことではないことですが、)法律を起点として説明をするのではなく、なるべく事実/実体ベースで説明するのが大切だと改めて感じました。

 一例ですが、「原盤権」の説明をするのでも、著作隣接権から説明するのか、原盤とは何かというところから説明するのかという2つの出発点が考えられます。
 たとえば、私が以前書いた原盤権に関連するブログを今見ると、一辺倒にはならないようにしつつも、どちらかというと法律が起点となっていたように思います。ただ、法律をかじったことがない人にとって、法律起点の説明がわかりやすいかというと、そうではないと思います。

 そこで今回は、割り切って「原盤とは何か」というところから説明しました。スライドでいうとスライド32で、(若干不正確ではあるものの)「音源」(≒原盤)というのは、①ミュージシャンの実演+②原盤制作者の原盤制作行為がその要素であり、この①②に発生する権利を実務上「原盤権」と呼んでいる、というところから説き起こしました。
 これが自分にとってもすとんと落ちる感覚がありました。今後も、どの分野のセミナーでも同じような頭の働かせ方ができたらと思います。

 あと「原盤権」でいうと、どうしても利用者の立場から「権利処理を簡便にすべき」という声が大きくなりがちですが、簡潔ながらも原盤権者側の立場・考えも紹介するようにしています。(スライド62
 第三者視点ですが、配信利用は過渡期ともいえる状況であり、権利者・利用者双方の考えを理解した上でwin-winの方向を探ることが必要と考えるためです。

■音源のブライダル利用

 最後の項目である結婚披露宴等での音源利用は、時間の関係上少ししか紹介できませんでしたが、日本レコード協会やISUMに問い合わせて初めて知ることがたくさんありました。

 昨今、動きのある領域のようで、また何かの機会にまとめてみたいと思います。

■最後に

 今回のセミナー、当初は現地沖縄で行う予定でしたが、オミクロン株の感染拡大により泣く泣くウェビナーに切り替えました・・・。涙
 主催者のISCOさまには、開催前から諸々お世話になりましたので、また機会があれば、今度は現地でお会いできればと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?