健康とは? 日野原重明さんと、彼のことばから

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日野原重明さんが2年前に105歳で亡くなられた。
著書を読んだことがないし、テレビで番組を見たこともないし、講演も聞いたことはなかったが、偉大な方であることはなんとなく知ってはいる。日経新聞の下の方でよく著書を見かけたから、長く聖路加病院のトップを務められていたこと、クリスチャンであること、高齢者を元気づけるような活動をされていたことは分かる。

彼についての記事を読むと、90歳代または100歳越えても超前向きだし、信じがたいくらい多く活動されている。3年先まで常に予定が埋まってる、エスカレーターには乗らず階段を使う、歩く、1日1食だがしっかり食べる、などなど。

日常的に、病気にならないような生活(特に食事、運動、睡眠)を送ること、つまり「予防」に注目をして活動を始められたのは、まだ病気を探して治すことが、注目されていた昭和40年代。成人病を生活習慣病に名前を変えた立役者とのことだ。

ゴールを高く定めて実現するためには、プライドや岩盤規制や評判を気にしない気質を持ち、
創造と変革を地でいく人。新しい考え方を権威に対しても一般人にも広めたり、現実的な手段を広めたり、102歳で自ら新しい医療の対象となる、などなど。

細かい話だが、彼の言葉で気になったこと。
健康診断でいろいろ幅広く調べて、なにも病気や異常が見つからなかった人から、もっと調べてくれと言われる。まるで時間とお金をたくさん使ったのに健康上問題がないというのが、損に感じる人がいるそうだ。健康をサイエンス的に捉えるとそうなる。

そもそも健康とは、数値や臓器や血管のどこがどう、数値がいくつ、ということより、「朝起きて気分が良いこと」でいいじゃないか、というのが日野原さんの考え。健康感が大切、ということ。

健康は、病気ではないと、数値が悪くはないことではなく、自分が調子が良いと感じ気分良く過ごすことができること、と定義付けられている。まさにアートな視点。だからこそ症状がでないように薬や行動やマッサージなどで対策し、気分も良いなら健康ということだ。

以下、納得感がありかつ印象的だったインタビューからの引用。
https://www.google.co.jp/amp/s/dot.asahi.com/amp/dot/2017071900077.html

人間というのはもともと病気を持っている存在。生まれながらにして遺伝子に老化が組み込まれていて、動脈硬化や糖尿病など、いろんな病気の遺伝子を持っている。だから、全くの健康人なんていない。大事なのは「健康感」を持つことです。

 健康とは、朝起きた時に「ああ爽やかな日だな。今日はどんなことができるかな。そういえば、孫が帰ってくるな。これは楽しみだ……」などと、生きている幸せを感じ取っている状態を言う。こういう健康感を持っていれば、その人はもう健康なんです。たとえリウマチがあったって薬を飲めば普通に近い生活ができる、糖尿病や高血圧があったって薬さえ飲んでいれば仕事ができる、こんなふうに日常生活に支障がなければ、それはもう健康なんですよ。


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