【No.1288】お客さんに社内稟議を通してもらおう
営業していると、こう断られた経験があると思います。「上司が納得しなくて」「会社の方針と合わず」
これを言われたときは、きっとウソです。お客さんは本音を言っていません。そもそもそのお客さん自身(担当者)が納得してないからですよ?
……
とまでは書かれていませんが、
ここのところ勉強させてもらっている営業のバイブル『無敗営業』には、この断り文句には注意が必要だと書かれています。
『無敗営業』にはこう書かれています。
担当者は断りやすい会社を断る。しかも断るときは本音を言わず、それっぽいことを言う傾向にある。
でも、本音は、担当者自身が納得しきれていないから。だから、社内を巻き込みきることができない。だから、担当者は、断りやすいほうを断り、これまで付き合いのある会社など、安牌を打とうとする。
これはめちゃくちゃグサッときました。
僕は学習塾に勤めていて、先生の傍ら、新規営業をほぼ一手に担っています。
学習塾での営業相手は、生徒と保護者さんになります。どちらかが納得しないと受注にはなりません。
生徒さんは体験授業で"刺します"。全力で楽しませ、ここなら成績が上がりそうだと思わせます。体験授業は力を尽くして頑張りますが、ゆっても、けっこう簡単です。
問題はそのあと、保護者さんへの営業になります。保護者さんとは、たいていはお母さんです。
法人営業に例えるなら、生徒は現場レベルですが、窓口担当者はお母さんになります。そして、決裁者は、お母さんの場合と、お父さんの場合があります。
そうすると、断り文句で頻出するのが「主人が納得しなくて…」
こう言われると正直どうしようもないです。お父さんに会わせてくださいと食い下がっても、時すでに遅し。大抵は断られますよね。
担当者であるお母さんが、ご主人にわざわざ塾まで足を運べと説得するより、僕を断ったほうがラクですから。主人は口だけでして…などと、愚痴っぽいことを言いながら断ってきます。法人営業されている方も、そう言われたことがあるでしょう。
その場合、決裁者まで納得させられなかったと反省するのですが
『無敗営業』を読むと、違う景色が見えてきます。
結局、お母さん自身が納得しきれていないだけ。お母さん自身が特に費用対効果の面で納得できていないから、断るためにご主人をスケープゴートにしているだけ。
…の場合が多いかもということです。
とすると、対策は二つ行う必要がありますね
・担当者であるお母さんを納得させること。
・もう一つは、決裁者である(場合がある)お父さんを納得させること。
担当者であるお母さんとは密に連絡を取り、レスポンス良く対応していきます。
そして、決裁者のお父さんが前線に出てこないなら、
担当者であるお母さんに動いてもらうしかありません。となると、お母さんを納得させるだけでなく、お母さんがお父さんを説得しやすい材料をこちらで用意する必要があります。
こうやって書いてくると、薄々は感づいていたように思います。しかし、『無敗営業』で言語化してもらってやっと腑に落ちました。
『無敗営業』で初めて知りましたが、法人営業ってめちゃくちゃ大変ですね。携わられている方にはリスペクトしかありません。僕はできる気がしません。
お客さんの会社規模にもよると思いますが、関係者が多すぎます。目の前の担当者を納得させるだけでなく、後ろの上司や経営陣まで納得させる必要があり、
担当者が自信をもって社内稟議を通せるように、担当者をサポートまでしろと言われても、部活などチーム戦の経験の浅い僕には荷が重いです。
学習塾の営業もそれっぽいとはいえ、法人営業ほどの難易度は高くありません。
学習塾では、現場の生徒本人が強く望めば、お父さんお母さんは比較的オーケーを出す傾向にあります。
決裁者がお父さんであったとしても、生徒本人とお母さんが納得しているなら、叶えてあげたいと思うお父さんが多いように思います。
ということは、営業である僕の仕事は、担当者であるお母さんを攻めることです。
お母さんに「あ、行きます」と言ってもらう。演技じゃなく、心から言ってもらわないといけません。
その上で、主人は私が説得します(稟議を通します)と言ってもらう。
いや、稟議を通さずにはいられません!という状態まで達しているのが理想ですね。
そのためには
・「現場」である生徒本人に授業で納得してもらう。
・「担当者」であるお母さんにも納得してもらう。うちはパーソナルレッスンで高い塾なので「高いけど費用対効果がある」と強く信じてもらう。
・「決裁者」であるお父さんへ、お母さんが「高いけど費用対効果がある」と思う理由を、説明しやすい理由を伝える。必要ならお父さん説得専用の資料を作る。
ここを徹底できれば、学習塾営業においては決裁者であるお父さんが介入してくることは少ないので、通りやすいです。決裁者がお父さんでなく、お母さんだったとしても受注に至るでしょう。
正直『無敗営業』を読んでいると、ここまでやる必要あるの?って思うこともあります。
でも「ここまでやっている営業マンがいる」ということは事実なのです。
そんな営業マンが競合にいるなら、負けて当然。負けるべくして負けるのです。
あなたはそれでいいんですか?という話ですよね。
いやー、面白いですね!
今日も1日、人生と仕事を楽しんでいきましょう!!
■■今日の質問■■
営業先の人の後ろにだれが控えているかご存知ですか?
その人達を理由に断られたとしたとき、本当にそれが理由でしょうか?窓口になってくれていた担当者自身が納得しきれていなかったことはありませんか?
■■以上■■
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