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#7 『初期社会科』から何を学ぶかを問う

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。

前回は、
社会科はどのように誕生したのか?』についてお話をしました。

今回は、
初期社会科から何を学ぶか?についてお話をしていきます。


最後までお付き合いください。

よろしくお願いします。









1)「初期社会科」とは何か?





前回のお話では、
昭和20年にGHQによって行われた教育指令によって
我が国をを支えていた大切な教育である
『地理教育』『国史教育』『修身教育』が廃止され、
その代わりに総合的な高領域の「社会科」が導入されることになった
ということや、
登場した「社会科」は、
連合国が活動型の国民としての資質を育てる民主社会に生きる
子供たちの成長を期待した教科だったということでした。


1947年の学習指導要領は、1951年に改訂されますが、
この昭和20年代を「初期社会科」の時期と呼んでいます。



2)「初期社会科」で重要視された『地域プラン』とは?




1947年に小学校社会科の授業が初めて開始されましたが、
現在の学習指導要領と異なり、
当時のものは「試案」と記され、法的な拘束力はありませんでした。

また、
学習内容や方法についいぇも明確に記されていなかったので、
現場の教員たちは戸惑いをもっていたそうです。

それまで経験したことのない
「子ども中心」「経験主義」「問題解決」「調査や討議」
といった学習活動に対して、戸惑いと模索の状態でした。




その時、
戦前に展開された児童中心の多様な教育実践
(生活綴方教育、郷土教育、生活教育、総合学習など)は、
大変貴重な戦後教育の基盤となっていきます。

特に、
戦前期にも実践が盛んだった地域では、
個性的な社会科教育が創り上げられていきました。

また、
実践のモデルとして影響力を持った『地域プラン』といわれる
学校や地域での取り組みも実績を上げていきました。

例えば、
地域教育計画としては、
埼玉県の『川口プラン』(上記の計画)や
神奈川県秦野市の『福沢プラン』などがありますが、
これらのプランは各地にモデルとして広がっていきました。


これらプランの特色は、


①「子どもたちの経験に基づく地域の学習である」こと
②「教育課程の中心に社会科を位置づけた」こと
③「学校を通して身近な地域から、
  地域が拡大していく同心円的なカリキュラム
 (身近な地域→市町村→都道府県)を採用している」こと
④「カリキュラムは社会機能法という社会の機能別
(生産、消費、交通、安全、健康など)に分析した」こと


などが挙げられます。



【参考】
①『地域プラン』(地域教育計画、経験主義)
「桜田プラン」「川口プラン」「北条プラン」
「福沢プラン」「本郷プラン」

②社会現実重視
「山びこ学校」

③地域民主主義(地域変革型)
「日本社会の基本問題」「新しい地歴教育」



3)時代とともに変わる社会科の在り方




初期社会科の教育実践は、
きちんとした学力が定着しないとの理由で
左右両勢力から「這い回る社会科」との厳しい批判が起こり始めました。

その背景には、
朝鮮戦争の勃発、
日本の兵站基地化に見られるような東アジアにおける冷戦の深刻化があり、
我が国を民主主義の拠点とするよりも反共産主義の防波堤にするアメリカの占領政策の変化がありました。

社会科にも次第に国家主義傾向が表れ、
愛国心の教育も強調されるようになっていきました。


そして、
我が国は「高度経済成長」へと進んでいくことになります。

社会科も日本が急成長していく過程で
新しい教育観が取り入れられていくことになるのでした。



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日本には、綿連として受け継がれてきた「よさ」がある。

少しでもよりよい社会を創ることができるように努力してきた先人の知恵や働きを知ることで、何が我が国の社会で正しいとされているのかを学ぶ。

このような日本人のよさを共感しあうことを通じて、
その子も将来、私たちと同じように社会の形成者の一人となり、
日本のよさを受け継いでくれる存在になる。

そのために、
必要なことを学ぶことが「社会科の本質」である。
と僕は思います。

日本人が2683年以上紡いできた「和の国づくり」とは何か?

なぜ大切なのか?

どのように受け継いで、つないでいくのか?

を学ぶことを通して伝えていきたいのです。

日本に生まれた日本人が、
日本に生まれたことを幸せに感じ、
日本に生まれた子供達が、
日本に生まれたことを誇りに感じる。

そんな想いを社会科を通して育みたいのです。


一緒に、日本国を楽しく学んでいきましょう!



最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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