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日本国が「目指したもの」4~わが国を『どのように守るか?』を考える~(中編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座63ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。


さて、

前回から


わが国を『どのように守るか?』を考える


のテーマでお話をさせていただいています。

前編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、前編をご覧になってから、見てくださいね!



今回は、
昨今の世界情勢と大国の思惑という視点で、
わが国をどのように守るのか?を考えていきたいと思います。







1)コロナ禍以前から始まっていた『米中対立構造』


ここで、一度、コロナ前からの世界の情勢を振り返っていきましょう。



ロシアのウクライナ侵攻が衝撃的過ぎて、
忘れかけているかもしれませんが、
まず、「米中対立構造」というものが前提にあります。

もはや、新冷戦がはじまったとも表現されていました。

そして、そうこうしているうちに「コロナ禍」になりました。

そして、
「コロナ禍」が明け始めた矢先に「ウクライナ戦争」が始まったわけです。

その過程で中国では、香港の自由が剥奪されるということも起こりました。

今、世界は不安定ですが、
プーチン大統領がウクライナに侵攻したから不安定になったわけではなく、
「米中対立構造」が大きな地殻変動を起こしていたということを思い出していきましょう。

戦争に至る前段階というものがあります。

もしも、米中で戦争が起こったら、世界大戦になってしまいます。

アメリカも中国もそんな事態は望んでいないわけですが。

ただ、アメリカとしては、
中国がこれから世界の覇権を握ろうとするものなら
大変なことになってしまうと気づいて、
中国のちからを抑え込むという方針をとったということは
これまでお話をしてきました。



2)『経済戦争』における3つの段階とは?~第一段階「貿易戦争」~

 




『経済戦争』には、3段階あります。

第一段階は「貿易戦争」
第二段階は「テクノロジー戦争」
第三段階は「金融戦争」


です。

アメリカは、このように段階を踏んでステージをあげてきました。

そして、中国の経済成長を早い段階で抑え込むことを目指してきました。

アメリカは
具体的に何をしたかというとまずは「貿易戦争」を仕掛けました。

これまでは、中国製品を積極的に買っていたわけですが、
「アメリカの物を買おう、アメリカ人を雇おう」ということで
中国製品に高い関税をかけました。

そして、米中でお互いに関税の応酬がはじまりました。

ほかにも「ウイグルでの強制労働」などの人権問題を大きく取り上げ、
綿やトマトの輸入禁止ということを打ち出しました。

そして、
中国での人件費が上がってきたことを理由に、
アメリカ国内に中国に移転した企業を戻すことに
積極的に補助金を出すようになりました。


3)『経済戦争』における3つの段階とは?~第二段階「テクノロジー戦争」~




次に、「テクノロジー戦争」です。

日本国内で危機感を抱いている人は少ないかもしれませんが、
もしも世界のテクノロジー戦争にアメリカが中国に負けてしまった場合、世界にとってかなり大きな痛手になってしまうのです。




中国では、2017年にとんでもない法律が制定されてしまいました。

それが、『国家情報法』です。
これほど世界を震撼させる法律はありません。

どういう内容かというと、

「中国政府の命令が出た場合、
中国人全員、強制的にスパイ活動を強いられる」

というものです。

中国人、中国企業は、
政府の命令が下ったら全員スパイ活動をしなければならないのです。

これを断ったら犯罪です。逮捕されます。

アメリカのCIAなど世界にはスパイ活動をする機関がありますが、
どの国も断ることはできます。
しかし、中国の『国家情報法』では、断ることはできません。



例えば、
アメリカではこの法律がきっかけで
ファーウェイ製品を輸入することを禁止しました。

日本では、危機感がないのか普通に使うことができていますが。
しかも、結構人気なんです。安いから。
学生や若手の社会人みんな使っているわけです。

では、
なぜアメリカでは輸入することを禁止したかというと、
中国人や中国企業は中国政府の命令で、
強制的にスパイ活動を強いられるわけですから、
今後、OSなどを通してバックドアが仕込まれて、
情報が抜き取られてしまう危険性があるのです。



皆さんは、
携帯電話にどのくらいの個人情報が入っているか知っていますか。

例えば、
SNS、LINEなどでの家族、友達などとの会話の履歴、
取引先との電話の内容、検索記録、決済記録…。

住んでいるところ、行動パターン、家庭事情、
泣き所すべてを中国政府が握ることになってしまったとすれば…。

これらすべてを中国政府が握っていたとすれば、
もしも政治家が中国製品を使っていたら、失脚させることは簡単なのです。

すべては、『国家情報法』があるからなのです。

ふつう、
国家に要求されたとしても企業はそのようなことは拒むことができます。

しかし、中国ではそれができない。

あらゆる国家からの指示に従わないといけないんですよ。




安倍さんのおかげで早くから世界が危機感を覚えて、
強制労働の疑いもあるし、
国家情報法によってTikTokを禁止したりしていますよね。

中国製品は危ない。アメリカだけではなく、欧州諸国も警戒しています。

だから、
中国は今後経済成長をすることは難しくなってきています。

これまで中国が行ってきた世界に輸出して儲けることは
難しくなってきます。

内需主導型に切り替えてどこまで行くことができるか。



4)『経済戦争』における3つの段階とは?~第二段階「金融戦争」~




最後に、「金融戦争」です。

中国としては、人民元の国際的地位をあげたい。

これができなければ、世界の経済の覇権を握ることはできません。

現在の世界の基軸通貨は『ドル』です。

この「世界の基軸通貨」ということの意味は、
国際送金をするときには必ず一度『ドル』にしなくてはいけない
ということです。


例えば、
日本の企業がトルコの企業に国際送金をするときにはどのようにするのでしょう。

実は、まず日本の企業がアメリカの中央銀行に口座をもっています。
トルコの企業も同じようにアメリカの中央銀行に口座を持っています。

日本企業がアメリカの中央銀行にある口座から、
トルコ企業のアメリカ中央銀行にある口座に『ドル』で振り込む。

なんと、
国際送金の原理というのは、
アメリカでの国内送金ですべて完結しているのです。

これが、世界の基軸通貨が『ドル』だということです。

つまり、
中国の企業がブラジルの企業に国際送金をするとき、
アメリカ国内で行われるわけですから、
中国の企業の国際的な決済はすべてアメリカの金融当局に丸見えなのです。

中国にとってこれほど嫌なことはありません。

ほかにも原油や金など、
世界の重要なものは、『ドル』でしか買えないことになっています。

そのため、中国は世界の基軸通貨を『元』に変えることを狙っています。


5)崩れていく『中国の夢』とは?


中国は、
毛沢東の後を引き継いだ鄧小平(とうしょうへい)の時から、

「中国は貧しい。中国は豊かになってきたと言っても、十数億人で割ってみると、一人当たりの稼ぎは大したものにはならない。
 世界中の皆さんから協力してい正して、中国は発展していきます」

と人畜無害な中国を装ってきました。

中国は必ず世界の覇権国家になる。
人口は世界一。
ゆっくりゆっくり経済成長していくことで、最後はアメリカに勝つ。

世界の軍事覇権、経済は県は必ず中国が握る。

だからこそ、絶対に世界から警戒されてはいけない。

優しくていつもニコニコしていて、
各国に危害を与えるようなことはしない。

これさえ装っていれば、
世界から技術移転、投資を受けていれば、
少しずつ中国の覇権は近づいていくのですから。

これが中国の国家戦略だったわけです。

でも、
もしもその戦略がバレてしまい、
世界から警戒されてしまっては野望を実現することができなくなります。



そして、
それを世界にバレてしまったのが、現在の習近平国家主席なのです。

これまで、
鄧小平、江沢民、胡錦涛と政権を経る中で
少しずつ中国が覇権を握るための階段を上っていきました。

しかし、
なんと習近平国家主席は、
就任演説で中国の世界覇権の野望を熱く語ってしまったんです。

もしも、
胡錦涛政権があと10数年続いていたとしたら、
おそらく、アメリカも世界も気づかずに、
中国がどんどん成長していたに違いありません。



歴史を見ていく中で、
実際に、中国はこれまで世界の覇権を握ってきました。

明治時代、我が国は、日清戦争を経験しましたが、
清という国は、当時最大の経済大国だったわけです。

その後は、
アヘン戦争などでの敗戦を経て、
西太后の悪政によって国家財政が傾き、没落していってしまいました。

そして、
辛亥革命が起きて、中国国内がボロボロになってしまい、
約100年間、暗黒の時代を過ごしてきたというわけです。

日本は、
朝貢をしてきてこれまで従ってきたのに、
その日本に敗戦したことで中国は苦しんできた。

だからこそ、
日本を見返し、世界を見返し、真の意味での中国の覇権を握っていく。

このことを習近平国家主席は、『中国の夢』という形で表現しました。

そして、
その『中国の夢』というのが、
世界最大の経済大国になり、世界最大の軍事大国になる。
そして、世界の秩序は中国が作る。ということです。

そのための「国家情報法」であり、「反スパイ法」なのです。

中国に従う者は、積極的に優遇する。
逆らう者は、徹底的に弾圧する。
そのような世界の首脳の思惑の中に、日本がいるのです。

だからこそ、
中国に派遣を握らせるようなことは絶対に阻止しなければならないのです。



そして、
習近平国家主席は、公言するだけではなく、実行してしまいました。

南シナ海での侵略活動、尖閣諸島への挑発。




そして、ウイグルでの弾圧。チベットでの弾圧。

そして、香港。

これまで、
イタリアやドイツなどの欧州諸国は、中国マネーに頼り切ってきました。

中国の人権状況が…と国では言っておきながら、
お金欲しさに本格的な批判は避けてきました。

ところが、「香港問題」から一気に世界の空気感が一変しました。

世界中が中国を警戒するようになったのです。

『国家情報法』をつくり、『反スパイ法』をつくり、

ファーウェイの孟 晩舟(もうばんしゅう)が逮捕して、

ただの言葉ではない。

本気で世界の覇権を握るつもりなんだなと世界の知る処となりました。

そして、
中国が覇権を得ることはかなり厳しい状況になっています。

中国の今後の経済発展はかなり厳しいと私は見ています。





さらに、
中国の経済発展がかなり厳しいもう一つの理由が、
『人口減』です。

「合計特殊出生率」というのは、
一人の女性が一生で産む子供の人数ですが、
日本は2023年で1.26となっており、
かなり少子高齢化が続いてきているという状況です。

中国は、『一人っ子政策』が大変長かったため、
合計特殊出生率が最大で1という期間が長く続きました。

どういうことかというと、
国民全員が結婚して、全家庭が子供を産んでも、最大で1なんです。

さらに、
農村部では、働き手は、男性の方がよいという考え方から、
男性ばかりが生まれてしまいました。

そのため、
普通は、国民の男女比は同じくらいになるのですが、
中国では、男性の割合が女性の割合を圧倒的に高いのです。

これまでは、
中国は爆発的な人口増加のため、
それを抑えるために『一人っ子政策』を取りました。

それでも、人口爆発は続きました。
しかし、『一人っ子政策』が効いてきて人口増はしだいに緩やかになり、
ここ最近、いよいよピークを迎えてしまいました。

中国政府は慌てて『一人っ子政策』を解除するのですが、
生活が豊かになり、これから経済不安があると、
子供の出産率が減っていき、現状を止めることができない。

結局、
『一人っ子政策』をしているときと状況は
何ら変わらないものになってしまっています。

では、
ここから先は、どのようになっていくかというと、
とんでもない勢いで人口減が起こります。

しかも、
これまで人類が経験したことがない猛烈な勢いで人口減少が起こります。

人口の予測というのは、結構正確で当たる可能性が高いのですが、

国連が出している資料で、2100年の段階で中国の人口は今の半分です。

そして、
労働人口は、3分の1に減ってしまうというのです。

ということは、
あと70年の間に、5億人、6億人が減るという計算になります。

最初はゆっくり人口が減少していきます。

そして、
その減少の角度が鋭くなっていきます。

徐々に減っていって、
そして急激に減り、やがて横ばいに落ち着いていきます。




もう少し分かりやすく
今から人口減が毎年同じペースで起こっていくとしたらどうなるか。

毎年、1年間で、800万人ずつ人口が減少します。

73年間、毎年800万人ずつ人口が減少するんです。

800万人。

これは、大阪府の人口に匹敵します。

この規模の人口が毎年減っていくんですよ。

そんな状況の中、経済発展することはできるでしょうか。

かなり厳しいです。

これほどの猛烈な人口減少はこれまで人類は経験したことがないんです。

人口が半分になるんだったら、
一人当たりの稼ぎを倍にすればいいと思いますが、
これほど、世界から警戒されている中で、
海外でものを売ることができるのかと言ったら、これもまた厳しいです。

国内で販売しようと思っても、
アメリカは半導体を輸出しないことを決めていますし、
他の国も難しい状況になっている中で内需も見込むことができません。

習近平国家主席が野望をむき出しにし、
安倍さんが世界に中国の脅威を発信して、
世界が早く対策を打ち出してしまったことにより、
中国包囲網が一気に整えられていったのです。



やはり、
中国との問題を考えるときに、
一番気になるのが「台湾有事」です。


次回は、「台湾有事」とは何か?
我が国をどのように守るのか?
を考えていきます。



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自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。



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