ワクチン供給の問題についての考察

最近、国から配分されるワクチン量が大幅に減少するためワクチンの予約を一時的に停止するというニュースをよくみます。それが本当にワクチンが不足しているのか、計画的に行っているのか検証したいと思います。

丹波市のWebサイト

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本当にワクチンの供給は減っているのか?

厚生労働省が6/4に「基本配分計画の改訂について(第9・第 10 クール分)」が出されていました。その中で今までの実績と今後の予定のデータが有りましたのでまとめてみました。
結果、上記に掲載している丹波市については7/5週から配布される第9クールから半減される見通しです。しかし、同じ兵庫県の中でも三田市は第9クールからも同じ供給量が予定されています。

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なぜ、自治体ごとに差が出ているのか?

公開されている接種実績のデータや人口分布をもとにまとめてみました。
ちなみに現時点で高齢者の接種回数分のワクチンは各自治体に配布されています。

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参考データ:
厚生労働省「基本配分計画の改訂について(第9・第 10 クール分)
兵庫県 県内市町別接種数および接種率一覧(6月30日現在)

理由その1:ワクチンの接種実績
VRSをもとにしたデータですが高齢者の接種状況は丹波市の43%、三田市60%となっています。在庫の状況を見ると丹波市はおよそ半数が残っておりそれを未接種の高齢者と65歳未満の方に回しても26%はカバー出来る計算になっています。
三田市は接種が進んでおり、在庫を未接種の高齢者と65歳未満の方にまわすと13%しかカバー出来ません。
これを見る限り、三田市が在庫を回したほうがいいという判断になります。

理由その2:65歳未満の人工
ワクチンは現時点で65歳以上の方には全員摂取できるだけの数が供給されていますので、今後は65歳未満の方への接種がメインになります。
丹波市と三田市を比べると65歳未満の数は三田市が丹波市の2倍ほどの人工になるので、自ずと三田市にワクチンを回したほうが良いという結果になります。

結論

丹波市の市長はただ単に数が減るという国からの報告を見て騒いでいるだけで内情については把握してないようです。また計画を立てたら実績を見ながら方向修正を行う必要があるかと思いますが、丹波市については実績も把握せずにどんぶり勘定で行っている可能性があります。
きちんと予実管理を行ってワクチンの接種計画を立ててほしいですね。
ワクチンは国費で出されており、数も限りがありますので要求した分だけ来るようになると在庫が過剰になり、廃棄につながる。また廃棄した分は我々の税金から出ているものなのでしっかり管理をしてください。