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変わることを恐れない。教会とオフィスが”共生”する現場で、もはや場は必ずしも1つの機能だけでなくてよいと考えた話。

教会と共生するオフィス?

2019年5月末から6月初旬、オランダにいました。渡航の目的は、患者の症状だけに焦点を当てず、患者の持つ元々の力を引き出そうとする健康の概念、”ポジティヴヘルス”の現場を体験しに。(詳しくはこのマガジンにアーカイブしています。)

このオランダに日本人の建築家の方がリノベーションを手がけた教会があると聞きつけ、いてもたってもいられなくなり、様々な方に協力をいただき、訪ねてきました。

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オランダ北部、フローニンゲン州にある、レモンストラント教会は1889年に建立。1907年に建設された日曜学校兼管理人住宅が同じ敷地内に建っています。
そして教会は2006年にリノベーションされ、1階には礼拝の場所、2階・3階には、15名のスタッフを抱えるOGC(※1)のオフィスが入居しています。

19世紀、オランダのケアを下支えしてきた教会は、どのように変化していくのだろう?日本人建築家はどのように現場を作り上げてきたのだろう?宗教の世界と、非宗教の世界が、本当に成立するのだろうか?色々な問いを持ち、現場を見てきました。

教会はケアの担い手だった

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