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[わたしの本棚] 痒くても捨てられない思い出の本たち

うちの書棚と倉庫スペースを占領しているのは、アナログLPと本です。どちらも1000点は超えます。LPは、1970年代に購入したものが多く、プレイヤー自体がないし、最近のブームで結構値がつくようなので売れないことはないのですが思い出がいっぱいつまっているので売れません。

本の方はというと。。

自分ももう還暦ですから、かれこれ半世紀以上経ち、中高生の頃に買った本の大半は、引っ越しに引っ越しを重ねている間に断捨離しています。それでもどうしても捨てられなくて残している本が数十冊あります。

例えばこれ。


捨てられない本

どれも触るだけで痒くなってくるし、経年劣化で紙質が黄ばんでるし、置いてあるだけです。今は電子書籍で読めますから読むのはそちらで。でも捨てられない。昔の単行本は装丁がすごく豪華だから見てるだけでも楽しいんですよね。これも思い出が一杯詰まってますし。

特にワイルドの「幸福な王子」は、ぼくの座右の書です。同じ文庫本をもう一冊持ってますし、もちろんKindle版も持っています。
始めて読んだのは中学生だったと思いますが、涙がほとばしりました。表題作も良いですが、「ナイチンゲール」がもう涙腺崩壊ものです。浅田次郎のような単に泣かせる話じゃないのです(浅田次郎も好きですよ)。
これは童話に位置づけられますが、ワイルド独特の人間に対する皮肉や風刺がきいていて、なんて人間とは浅はかで愚かな存在だろうと痛感する話ばかりなので大人が読むべき作品だと思います。
社会人になってからも折に触れてこの本を読んできました。何度読んでも涙が出てきます。そして自分のくだらなさに呆れるわけです。そしてこうはなりたくないと逆のベクトルに心は動いて結果としてポジティブになれます。

こういう本に子どものころに出会ったのはしあわせだと思います。だから捨てられない(笑)。きっと誰でもんそう言う本や音楽があるでしょう。

そんな本や音楽は他にもあるのですが、それはまたの機会に。
それではまた。

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