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歯の大事さを再認識する:「歯と口を整えるアンチエイジング」生澤右子(著)

3ヶ月に1度近くの歯医者に通い、クリーニングをしてもらっています。1年前、割れていた左上の奥歯を抜歯してもらった際、歯磨きやフロスの使い方を教えてもらい、そこから定期的に通うようになりました。

朝昼晩、毎食後歯磨きはしていたし、夜はフロスもしていました。

しかし、前回クリーニングに行くと、上の前歯2本で小さな虫歯がありました。自分的には結構ショックで「ちゃんと磨いているのに」「定期的な検査もしてもらってるのに」という思いでした。

その日の夕方、スマートニュースで「世界に比べて日本の歯磨きは遅れている」という趣旨の記事を読みました。

記事はある本の抜粋でしたが、大変興味を覚え、その場でKindle本を購入し、その日のうちに読みました。

その本がこれでした。

正直、本書に書かれている歯磨きを実践するだけならスマニューの記事だけで十分です。エッセンスがすべて書かれており、そういう意味では大変よくまとまっていた記事です。実際記事を読みながら、本書を読む前にフッ素ジェルをアマゾンで購入していました。

しかし、本書の前半~中盤では「なぜそう言えるのか」「最新の科学的なデータはどうなっているのか」「WHOや厚生労働省はどう言っているのか」というエビデンスが山ほど出てきます。

これがとても大事です。医者や研究者が経験で語る方法は時として「それは臨床現場だけの話ですよね・・・科学的な根拠はないですよね」というものも多々あります。

もちろん先生が現場で経験されてきたことをもとに書かれた論理なので尊重はするし、ボク自身実践していること、してきたこともあります。

しかし、やはりデータを探究して、取り入れて、アップデートをしてくれる先生、研究者の本は安心できるし、信頼できます。

また、本書で出てくるのですが、WHOは1,000ppm以上のフッ素化合物ジェルのみ予防効果があるという論文を出したそうです。

ニュース記事を読んですぐにアマゾンで注文した高濃度フッ素入り歯磨き粉は970ppmでした。まじか~。

せっかく買ったものなので、こちらはオフィスに持っていって会社で使うことにし、改めて本書を読んだ後、近所のドラッグストアで1,450ppmの高濃度フッ素歯磨き粉を買ってきました。

(ちなみに本書記載ではなく、あとでwebで知ったことですが、日本ではもともと1,000ppmが上限だったそうですが、世界基準が1,500ppmなので、上限も1,500ppmに引き上げられたそうです)

本書では歯磨きの方法が細かく書かれています(第9章)。これがとても大事で、定期的に歯科へクリーニングで通っている理由の半分もこれです。

つまり、歯磨きの方法って、時代とともに変わるんですよね。

ボクは自分の人生だけでも3度ほど指導方法が変わってきました。

一度目は小学校で習った「ローリング法」。歯ブラシを横に持ち、歯茎に垂直にあて、くるっと回転しながら歯の上側へ回す方法です。

次が大学生の時に歯医者で習った方法。「どうやって歯磨きをしています?」と聞かれたのでローリング法を話すと、「今その方法で磨いている人、ひとりもいないですよ」と鼻で笑われました。

その時教わったのが、歯ブラシを縦にもって、歯茎にあて、縦に磨く方法。特に歯と歯茎の間、歯と歯の間をしっかり磨きなさいというものでした。

あの時から30年。昨年近所の歯科医に行って、割れた歯の抜歯、クリーニング、ついでに虫歯の治療などをしてもらった時に指導してもらった方法は、大学の時の方法と全然違うものでした。大学生の時に習った方法だと「磨きすぎで、歯と歯茎を痛めます」と言われました。

そこで教えてもらった、おそらく歯科の現場では一番新しい定説の歯磨き方法を1年経った今も続けています(興味ある方はぜひ近所の歯医者に行って教えてもらいましょう)。

習った時は普通の歯ブラシでしたが、面倒くさくなって、直後に電動歯ブラシに切り替えました。3ヶ月ごとの定期検診ではBOP(出血度合いを調べる)も最初の16%から大幅に減り、目標値(と衛生士さんはおっしゃる)の10%以下を1年間キープしています。歯科衛生士さんもクリーニングのたびに「よく磨けてます」とほめてくれます。

本書で記載されている歯磨き方法はもっと細かいもので、朝、昼、晩、ついでに間食時について細かく書かれています。

基本的には歯科衛生士さんが教えてくれたものを踏襲しつつ、本書のメソッドを取り入れようと、早速ドラッグストアでいろいろ買ってきました。

歯磨き粉はフッ素が1450ppm入ったシュミテクト。シュミテクトは着色を落とす成分も配合されているものとか、いろいろありました。今回は値段も高くはなく、一番ストレートなものを買いました。

上に置いているのは1年愛用しているブラウンの電動ブラシ。2,000円~3,000円と安いものですが、汚れを落とす能力は抜群で歯がツルツルになります。ただ、汚れが中で溜まってすごい臭いになるので、歯磨きした後は毎回ブラシを外し、中の金属棒を含めて洗わないといけません。

その下が舌苔(ぜったい。舌の上の汚れ)を取る舌ブラシ。本書の説明を読んだ後、自分の舌を見ると、真ん中から奥が白っぽくなっていて「あぁ、これが舌苔なんだなぁ」と思ったので、初めて買いました。初めての舌ブラシなので、やはり「おえっ」ってなりました。でも続けます。

その下はいつも使っている100均のフロス、その右に今回買った歯間ブラシ。フロスは今後ももちろん続けますが、フロスだけだと歯間の汚れやプラークって多分全部は取れてないよなぁと感じていたので、こちらも初めて歯間ブラシを買ってみました。

その下が本書で紹介されていたタフトブラシ。ペット用では見たことのある小さな歯ブラシですが、このタフトブラシこそ著者が「万能完全な歯ブラシ」と言い切っていたので、買ってみました。このタフトブラシでどうやって歯を磨くのか、図解入りで細かく本書では説明されています。すごい時間かかりそうですけど・・・。

あと、本書で「絶対に使った方がいい」と推奨されていた染め出し液もアマゾンで注文しました。明日届く予定なので、届いたら早速使ってみます。

これらのツールを使って、ボクの食事と歯磨きスタイルは明日から多分こうなります。

寝起き:水でゆすぐ。歯磨きはさすがに面倒くさいけど、菌がたまっているのは理解しているので、最低限うがいだけはする。なお、本書に書かれていますが、口の中で繁殖した菌は飲み込んでも胃酸で殺しきれずに腸まで届いてしまうことが最近分かってきたそうです。だから理想は歯磨きをして菌を剥がし、しっかりゆすいで外に出した方がいいそうです。

朝食:朝はホエイプロテイン20g+長沢オリゴのみの朝食です。ただ、プロテインは結構着色するし、糖質も意外とあるので、ここで1度目の歯磨きをします。電動ブラシと歯磨き粉で磨くだけです。

昼食:在宅ワークの時は妻が作ってくれるランチです。ただ、基本的に糖質ゼロ、グルテンフリーを目指しているので、主食はなし、野菜中心です。出社の時はカロリーメイト2本のみです。ここでも長沢オリゴは摂っています。

間食:オフィスにいるとお腹が減らないのでおやつは食べません。在宅の時は時々ミックスナッツ(ロカボタイプ)を食べています。

夕食:妻が作ってくれる食事です。以前は玄米を食べていましたが、「糖質いらないな」と思い始めたので、ひと月ほど前から主食はなしです。サラダ、魚、惣菜、梅干し、納豆という献立が定番です。それと夕食前後にプロテイン20g+長沢オリゴを摂っています。

今までは就寝前に歯を磨いていましたが、今日からは夕食の30分後に磨こうと思っています。

順番は
・フロス
・歯間ブラシ
・染め出し液を塗った後タフトブラシだけ(歯磨き粉は使わない)で磨く。
・磨き残しがないか確認後、フッ素歯磨きを電動歯ブラシに塗って、歯に塗る(磨かない、なので電動の意味もなく・・・)
となります。

少々面倒ではありますが、これだけやっても多分虫歯のリスクはあると思います。だから3ヶ月ごとのクリーニングは続けます。

こういう思いに至った経緯は、ずいぶん前に、あるyoutube動画で「高齢者が健康に関して後悔しているアンケート結果の1位は実は「歯」。もっと歯を大事にすればよかったと後悔している人が大多数」と知ったことでした。

それと同じ内容のアンケート結果が本書でも紹介されています(同じアンケートなのかは不明ですが)。

そして、本書では「8020活動」なる数値目標が掲げられています。これは「80歳で自分の歯を20本」というものです。

ボクは昨年割れた歯を抜歯したので今27本です(親知らずを除けば成人の歯は28本)。この27本をできるだけ失わないように長生きしたいと思っています。

人生100年生きるとすれば、まだ50年近くあります。死ぬ寸前までできるだけ多くの歯を自分の歯のままでいたいと真剣に思っています。

そのきっかけでもあり、思いを再起動させる気持ちにもなった本書はとても刺激を与えてくれるものでした。

実は簡単で一番磨けていると思える上の前歯(の前側)は一番虫歯になりやすい理由が本書に書かれています。これだけを取っても、この手の本を読む大事を再認識しました。

こういった、現場の先生や研究者の方が、最新のデータや論文をもとに方法を本で紹介してくれることはとてもありがたいですし、それを定期的に仕入れて、自分の今の方法が古くないかチェックして、必要であればアップデートしていくことが大事だと思います。

長沢オリゴを飲むきっかけになった本もボクには大変良い本でした。これはまた別の記事で紹介しますが、いずれにせよ2023年に入ってから医学系、健康系でいい本に連続して巡り会えています。

あと、歯医者を敬遠する人は多いですが、最低でも年に1回、できれば3ヶ月に1回、クリーニングに行った方がいいですよ。今までクリーニングに行ったことがなければ、初回時に歯磨きやフロスの方法を教えてくれます(教えてくれない歯医者は通わない方がいい)。初回の指導は多少お金がかかりますが、その後のクリーニングだけだと、1回2,000円前後です。美容院より安いのだからと自分に言い聞かせて通っています。

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