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運とは確率論 #126 ストレッチゴール

運が良いとか、悪いとか、人は時々、口にします。

しかし、結果とは、因果応報です。

因果応報とは、仏教の教えです。
善い行いをすれば善い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということです。

この教えからしたら、運が良いのも悪いのも、過去の自分自身の行いの結果ということになります。

運は他責で祈るものではありません。
それは、確率論です。
どれだけ準備できたかで、事は起こり得ます。

ビジネスで言えば、準備とはマネジメントに通じることかと思います。

マネジメントとは、目的や目標を達成させるための機能です。
成果を高めたいのであれば、その課題を解消するための行動が必要となります。
また、災いには、その防止策や被害を最小限に抑える対策が必要です。

但し、どんなに準備をしたからと言って絶対は有り得ません。
ここからが運が確率論たる所以です。

アメリカの実業家 ジャック・ウェルチ氏と言えば、GE(米ゼネラル・エレクトリック)の元会長です。
様々な経営手腕を発揮されましたが、最適な事業にフォーカスして、経営資源を集中投資する選択と集中や現代ポートフォリオ理論は、日本企業の経営においても定説化されています。

また、そのジャック・ウェルチ氏がストレッチゴールと呼んだ発想があります。

「取り組んだことが全て成功するとは限らないのだから、より高い自己目標を設定して取り組むことで、所期目標を絶対に達成しようとする」

つまり、絶対に100点満点を取りたいのであれば、どうすべきなのかです。
100点を取る勉強をしていたら、良くて100点しか取ることができません。
満点が100点だと言う既成概念に惑わされることなく、120点、150点、200点を取るような勉強をしなければならないと言うことです。
より高い目標を設定して、より高い努力をすることによって、良くて100点ではなく、最悪でも100点の状況をつくることが大切です。

これは、製造業の現場で良く用いられる「バッファ(buffer)」であったり、統計学の「大数の法則」に通じる考え方になろうかと思います。

しかしながら、高い目標に向かって取り組むことは、当然、容易なことではありませんので、妥協したり、諦めてしまいがちです。
それでも、多くの成功者が口を揃えるように、「成功の秘訣は、成功するまで諦めない」とまで言われるほど、継続することが大切です。

もちろん、漠然と継続したら良いものでもありません。
そこは、PDCAサイクルなどを活用して、論理的に、マネジメントすることが大切となって来ようかと思います。

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