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恋の夢現~INFP副長アキラがビルのテラスへ行く理由~

劇団WAGNASオンダです!

先日のWAGNAS企画の際に副長アキラが妙な話をしていたので、僕なりに脚色しつつお話ししようと思います!

まずはくだらない三文小説もどきにお付き合いください(笑)

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アキラには最近よく聞く曲があった。

ボーカロイド…
楽曲のみならず声をも打ち込み、それを架空のアーティストが歌唱している風に見せるという、音楽の新しい形態。

正直アキラの世代にはあまりピンとくることはなく、そういった意味では初めての邂逅だったのかもしれない。

『雨と花、君と影』

これは運命の出会いなのだろうか。
見えない相手、いや存在しない相手へ彼は恋に落ちた。

誰に恋をした?
ボーカロイドか?作詞家か?声にか?

恐らくすべて正解ですべて不正解。
耳から伝って海馬を通して脳に入り込んでくる、その声に、そのフレーズに、音が纏う世界に、恋をしたのだろう。

存在しない存在に恋をするという、これは夢か現か。
夢でも幻でもいいじゃないか、だって恋をしているのだから。

真の意味で人と人の精神が通い合うなんてことはあり得ない。
ゆえにすべての恋はエゴかもしれない。

ならば、両想いや片思い、いや相手が存在しようが幻だろうが、そんな定義はすべて崩壊する。

今ここにあるのは「恋をしている自分」という、たった一つの真理。

そんなこと、わかっているんだ。わかりきっているんだ。

彼女が存在するなんてありえない。
だが少しの期待を込めて、今日もアキラは向かってしまう。

しかし一体どこへ向かう…?

高架下を潜り抜け、高層ビルの群れの中。
辿り着いたのは都心ビル一角のあるテラス。

絶景とは言えないが、ある程度の高さから多くの人の営みを垣間見ることはできる。

存在しない彼女を探すためにテラスを回っているのかもしれない。

しかし、彼女がいなくても、存在しなくても、彼女の見ている風景は確かにある。

夢と現の交じり合ったその風景を、瞳と心で交互に見ながら、アキラの恋はいずれ昇華されていくだろう。

きっとその時まで彼は夢の彼女に恋をしに、見晴らしの良い大都会のテラスまで通い続けてしまうのだ。

夢でも現でも構わない。
恋をする楽しさはアキラの日常をちょっぴりカラフルにさせてくれた。

愛しい君を探す為、今日も彼はビルのテラスへ向かう。

ここは恋と夢と現の街、東京。

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ありがとうございました。

まぁあれですね、副長アキラが歌の中の何かに恋をしたっていう話ですね。

それは、声かもしれないしフレーズかもしれないし曲全体をまとう世界観かもしれないし、それらが複合されているかもしれないし…といった感じです。

ガワだけみるとなんともヤバイ奴感満載なわけですが、まぁわからんでもない。

僕は、恋ではないけれども「存在すると思うから存在する的な世界観」の創作物が結構好きだったりします。

我思うゆえに我ありじゃありませんが、結局自分も他人も認識するから存在するのであって、
もし他の人には認識できなくても、自分が認識していればその本人にとっては存在しているのかもしれません。

変なパターンで例えれば、今回の副長の恋のお相手だったり、幽霊や妖怪や神様の類でしょうか。
王道なパターンで例えれば、愛だったり誇りだったり、前向きな気持ちのアイデンティティー全般のようにも感じます。

先日みこるんさんにも暴露されていましたが…

もしかしたら副長がテラスに行く理由は、ただのテラスフェチではなく、恋をしに行っているのかもしれません…!


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