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BALMUDA、ごめんなさい

20年間使っていたパナソニック・・・というか旧ナショナルのオーブンレンジがついに寿命を迎えたようだ。全くといっていいほどレンジが機能していない状況をみて、ついに寿命が近づいているのか?と思っていたのだが、その日はある日突然やってきた。10年前も一度壊れて、基盤を交換してもらって直ったのだがもはや基盤自体も残っていないだろう。そのオーブンレンジは埋め込み式なのだが、交換している時間はないので卓上のもので探すことにした。デザイン一択でBALMUDAのオーブンレンジを試してみようと思った。BALMUDAはデザインはいいが、機能は微妙というのが多く、僕はその中でもRAINという加湿器のみを使っているのだが、まぁ・・・まぁという評価だった。先日も鳴り物入りで登場した携帯電話がかなり不評だったりと、デザインだけで機能は追いついていないんじゃないの?感満載だったのが、このプロダクトはすっかり気に入ったのだ。

到着してからすぐに使っているが、この音がいい。いわゆるピーピー音ではなくて、音楽が鳴るようになってる。そして動き出すとカチカチしばらくいって動き出しましたよという合図をしてくれる。以前プロダクトサウンドをプロデュースしている人に面白い話を伺った。車のドアを締めるときの音、キーボードを打つときの音、普段何気なく耳にしている音を心地よさに変えていくという話だ。BALMUDAの音をデザインするという姿勢は、RAINという加湿器でも体験していたのがそこまでの感動はなかったのだが、何故かオーブンレンジだとここまで心地よさになるのだなぁっと再認識したのだ。プロダクトも長年作ってものなのでマイナーアップデートも沢山しているのだろう、機能的にもデザイン的にも十分に満足するプロダクトになっている。庫内は今までのものよりも小さいので、大きな鳥の丸焼きみたいなことはできないが、家庭用のこのサイズに一度慣れてみるのも面白いかなと思っているところだ。

あと微妙に偉いなぁっと思ったのは、イギリスの老舗琺瑯メーカーFALCONのベイクトレイみたいなものを特注して作っているところだ。いつも付属のオーブン用のベイクトレイはそのまま出すには色気がない真っ黒で質感もチープなものが多い。このBALMUDAも付属ははっきりいってダサいのだが、しっかり追加でこのFALCONのベイクトレイを購入できるようになっている。本当はFALCONで特注でサイズも合わせて作ってベイクセットみたいにしたらもっと格好いいのだが、そこまでするとコスト増と在庫リスクを抱えるのだろう。新しいこのトレイが届くだけでも、デザインが持つ力、もっと料理するぞ感を演出してくれる。そんなわけで今までのBALMUDAに抱いていたちょっと物足りなさ感をこのプロダクトは見事に払拭してくれたのだった。


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