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ブルアカ 神性の堕落、人間性の獲得

はろーこんばんわ。

ブルーアーカイブ、
アニメも始まって
なんだか盛り上がっていそうです。

そんなブルーアーカイブをプレイしていて、
思ったことでも書いていこうと思います。




◆抑えられた神性


ブルーアーカイブのキャラクター、
生徒たちは
神話の神とかそのへんが元ネタです。

身体能力も明らかに
人間じゃないし、
なんか頭にHaloがあったりして
とりあえず普通の人じゃありません。

そんな生徒たちはなぜか、
特殊能力があるわけでもなく
(ある人もいるけどちょっと未来がみえるくらい)
普通の女子高生程度の思考で、
普通の女子高生的な日常を送っています。

なんかよくわからないですけど、
銃で撃ちあってますし。

これはデザインやコンセプトが先に来た
——という話は置いておいて、
意味があるものとして考えると

・神(ないしはそれに類似する超越的存在)を
 人間に堕としたらしめている

彼らは人間的な能力しかありませんし、
あったとしても
普通の人としての日常生活に
影響が出ない程度に抑えこまれています。

だからこそ、
武力の行使も人類的な
銃火器でしか行えません。


◆神秘と人間性


しかし、
それを打ち破る方法があります。

それは神性を獲得し、
人間性を捨てることです。

最終編ではシロコが色彩と接触し、
自らの神秘を得て死の神アヌビスとして
Ascensionして世界を滅ぼしていました。

色彩に接触すると云々で、
戻す方法がないというのは
人間性を捨て、
神へと昇格をするからです。

その権能を容赦なくふるい、
世界を滅ぼしたのも
神であるから。

神はもともと自然現象の擬人化であり、
人に対して遺憾なく力をふるい
たくさんの人を殺すもの。

なので人間に対して
別に慈悲といったものはない。

その自然現象と対話、
あるいは調伏、
あるいは自らのものとする。

それらが宗教であって、
それらを活用することで
他者をコントロールする。

神は明らかに人間とは一線があり、
それは動物や植物、
虫とわたしたちみたいなもので
わたしたちはそれらをけして
同類とは思いません。

それらが害をなすのであれば、
もしくはそうでなくとも
躊躇なく滅ぼせる。

ブルアカの生徒も同様で、
彼らは人間として
生きているからこそ
人間的な日常生活を送れていますが、
しかしそこから能力を得て
神となれば人とは
かけ離れたものとなるでしょう。

神秘の反転、
みたいなことが劇中で
語られていた気がしますが、
実際には反転ではなく
(人間としては反転かもしれませんが)
ただしくあるべき姿へと成った、
という方が正しいでしょう。


◆調伏と堕落


人間性を獲得する、
ということは神性の堕落を意味します。

山羊として暮らす人がいたら、
ちょっとドン引きするでしょう?

それと同じで、
人間になるというのは
神の視点からみれば
それは堕落です。

ブルーアーカイブにおける先生は、
生徒を堕落させる役割を持ちます。

彼らに人間として、
普通の女子高生としての
生活を送るための手助けをする。

それは堕落をさせる行為であって、
ある意味では悪魔のような行為でしょう。

その役割に見合うように、
彼は生徒から好かれるようになっています。
(ここもゲームデザイン上の都合が先かは知りません)

神性を調伏させ、
扱いやすくするためのツール。
そう言ってもよいでしょう。

先生は神と人を繋げ、
そして神を人たらしめる。

神は神同士でまったく
統治とかなかよくするとかできませんし
(北欧神話とかひどいものです)
その意味ではやはり、
そのロールは人間がになうものなのかも
しれません。

連邦生徒会長が
結局なんともできずに先生にすべてを
託してどっかいったのも
ちょっと納得ですね。

というか、
そうじゃないと宗教って意味ないですし。

生徒たちはあくまでも
人間的な振る舞いをしているから
人間として思えるだけで、
Haloを持つ彼らは実際には神ないしは
神の使途です。

人の姿、そしてそれによる
人間性がなければ、
人間としては思えないでしょう。

そんな彼女らが銃火器で争っているのは、
人間が神を調伏させ、
コントロールできている。
そんなメタファーなのかもしれませんね。

それではまた。