アメリカの草の根「全体主義」

トクヴィルが19世紀のアメリカに行ったときに、草の根民主主義が展開されている社会を見て驚いたのだと思いますが、現代ではアメリカに行かなくてもHOAという一種の町内会と住民の訴訟が多発していることに驚きます。以下"hoa litigation" で適当にググった動画です。

https://www.youtube.com/watch?v=oKnND_3Q9b8

また、アメリカのどの州の用途地域でも戸建てしか建てられないSingle Family Zoningも非常に多いようです。
結局多くのアメリカ人にとっての草の根の社会は、同じような戸建てが並ぶ住宅街で少しでも違う建物やデザインにしようとすると様々な規制で難しいというようなものなのでしょう。ただ、それにより地域の資産価値が保たれる、ようです。
各人の財産価値を守るために全員が守るべき規制を作るというのはMLSという不動産データベースで強制的に売り出し情報や成約情報を提出させる制度設計にも垣間見られますし、MLBを見ている人にとっても馴染みのあるものでしょう。
日本では「財産権」や「個人情報」でそうした全員参加の強制ゲームはほとんどないと思いますが、例外は健康保険でしょうか。寧ろ、アメリカの草の根「全体主義」が健康保険分野で全員強制参加にした方が効率が良くなるという結論にならなかったのも興味深いです。
様々なタイプの戸建てや住宅があっても、学校やその他公共財がしっかりしていれば資産価値が保たれる、とも思いますが、HOAの全体主義についてもっと詳しく知りたいです。



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