この家は値上がりするのか?

その答えは知るには、その地域にいる「子どもたちの目」を見るべきなのでしょう。彼ら彼女たちは、今自分たちが見ている景色を、大人になったときに自分たちの子どもに見せたいと思うでしょうか?

不動産市場で最も重要な不確実性は、数年後にどれほど需要があるか、という点です。子どもをもつ家庭は毎年出現しどこかで新しい需要を作り新しい波を作ります。2008年の世界金融危機後の不動産市場の下落は多くの国が経験しましたが、2012年頃には多くの国で不動産市場が回復したのも結局は次の需要があったからでしょう。

日本全体で見ると、不動産市場はバブル期の水準を回復できていないです。同時期に不動産市場の下落を経験したスウェーデンやスイスは回復しているようですが。そのなかで、オーストラリアへのワーキングホリデーに行く需要が増えていることは示唆的に感じます。

その地域の様々な制度設計が「貧乏ハラスメント」のような価値観を反映しているときに、次の世代の需要は喚起できないでしょう。

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