あなたの短歌 番外編

目覚めると夢から覚めたきみが言うそろそろ寝るねおやすみ現世

この世とあの世はどちらが現実なんだろうか?
わたしは時々分からなくなる。

この世がつらくてたまらない人にとっては、現世は夢であの世が本当の自分でいられる現実の場所なんじゃないだろうか。
現世が楽しくてしょうがない人にとっては現世から去ってしまうことは怖くてたまらないと思う。こんなに楽しい世界からさよならしてしまうなんて。

夢から覚めたときも同じことを考える。夢が本当の世界で、夢から覚めたと思っているこの世界が実は夢なんじゃないだろうか、って。

そんなSFみたいな禅問答のような出口のない考えをずーっとずーっと抱えていて、ときおりあたまの表面にふっと浮上してくる。特にこんなにさみしい時には。

この世が現実に決まっているなんて言わないでほしい。本当のことは両方を俯瞰してみないと分からないのだから。わたしたちは永遠に正解を知り得ない。

ただ、どうしたってさみしい。
ただのわたしのエゴだけど、さみしい。

この短歌をハラちゃんに捧ぐ

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