レディ・マドンナ ー番外編(短編小説)
簡単に済ませた朝食の食後2時間を確認すると、まひろはスポーツウエアに着替えて、部屋にヨガマットを敷き、準備体操と軽い柔軟を始めた。このルーティンも慣れたもので、思えばランニングを始めてから3ヶ月ほど経っていたことにふと気づく。
4ヶ月前の自分が見たら笑うだろう。そもそもわたしが運動しているなんてこと自体がもはや愉快。くすりと笑いながら、ハムストリングスを入念に伸ばしていると、ナイキのアプリの通知がスマホに表示された。3ヶ月ラン続けたことに対する“トロフィー“の表示だった。