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何かをしたければまず自分が起点になる

人はなぜSNSで発信などするのかとふと考えてました。わたしも日々、Twitterを中心とするSNSで発信を続けていますが、何のためかなと改めて自問自答したのです。

ひとつは何かお仕事につながるんじゃないかなという淡い期待があります。本などの宣伝ができるというのもこれに含まれます。二つ目の理由は読書会などのコミュニティを形成して色々な人とやりとりをしたいからです。それから、ただ楽しみたいからというのもSNSをしている理由です。「いいね!」をもらうと正直にうれしいですし。簡単にいえば以上の三つの目的のために日々発信しているわけです。

気をつけていることはひとつだけ。悪いことは絶対書かないということです。自分のネガティブな気持ちを垂れ流さないということだけを自分と約束しています。時々、漏れ出てしまっているかもしれませんが。

話は少しそれますが、X(Twitter)は議論には向かないとよく言われます。その通りで、このSNSは基本的に文が短いので文脈が途切れます。また、タイムラインがユーザーによってそれぞれ違うこともあって、なんだか議論が噛み合わないのです。そこから誤解が生まれ、議論というか罵詈雑言の応酬になってしまうことが多いようです。

でも、それはX(Twitter)上で議論するからです。一方、X(Twitter)に限らず、SNSで人を集めてコミュニティを作り、その上で議論することは可能です。むしろ、そういう方法以外で議論のできる場など現代においてあるかとさえ思えます。わたしもXで読書会のメンバーを集め、Zoomで月に2回集まり、読んだ本について議論しています。とても楽しいです。

でも、そのためには、自分が何者なのかをわかってもらう必要があります。誰も「いいね!」を押さなくても、フォロワーが少なくても、コツコツと自分を発信していく必要があります。自分のプロフィールを公開して自己開示する必要もあるでしょう。「この人はどんな人か」がわからなければ、誰もフォローなどしてくれないからです。大勢の人がすれ違う交差点と同じです。

もしリアルの世界で華々しい肩書きを持っていたら最初はフォローする人も多いかもしれません。でも発信内容や距離感がおかしいなと思えば人は離れていきます。

大切なのは誰かといきなり絡むことではありません。まずは自分が起点になることなのです。自分が起点になって発信することです。そして、どんな人とどんな交流をしているかが可視化されれば仲間になってくれる人は増えていきます。だから、誰かと何か新しいことをはじめたいと思えば、まずすることは自分が起点になり、自分について語ることだと思うのです。

しかし、起点になるだけではダメなのです。

コンテンツクリエイター、インフルエンサーとして有名なちきりんさんはその著書『自分の意見で生きていこう』のなかでこう言っています。

ネット上のやりとりの多くは、少数の「自分の意見を表明する人」に多数の「反応しかしない人」がリプライやコメントやスタンプを送る、という形で成立しています。

ちきりん『自分の意見で生きていこう』(ダイアモンド社)60頁

自分が起点となり、まずは意見を表明することが大事なのです。この本には、いかに自分で考えた意見を持つことが大事かが書かれています。しかし、SNSでいきなり意見を表明するのは敷居が高いです。「炎上したらどうしよう」という不安がつきまといます。でも、考えてもみてください。自分のツイートがバズるなんてことはそうそうありません。No one cares about meなのです。その辺の乗り越え方も詳しく書かれているので、興味がある人は参考にしてみてください。

そして、意見を発信しているアカウントにはフォロワーが多く、反応ばかりしているアカウントには発信数が多くてもフォロワーが少ないと分析しています。その上でこのように言っています。

一定量の「意見」を表明すると、ある時点から、その「意見の集合体」がその人の自我や人格を表明し始めます。

ちきりん『自分の意見で生きていこう』(ダイアモンド社)60頁

自分が起点となり意見を表明すること。もし自分がインターネット上で何かをしたいと思うなら、それが大事というのはその通りです。

でも、インターネット上で何かをしないでもいいのです。ただ生きるだけで人は尊い。

そこで最初の問いに戻るとなぜ自分が何かをしたいと思うのか。人はそれを承認欲求を満たすためだと思うかもしれません。もちろん、それもあります。否定はしません。しかし、それ以上に、自分が何かをすることによって自分がどうなるのかを知りたいともおもいます。自分が何かをして、自分が変わり、そして自分になっていくため、です。

インターネットがない時代はそれが難しかった。ハードルが高かった。しかし、今はSNSがあるのでできる。だからこそいろいろやってみるつもりなのです。




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