幸福の秘訣を教えてもらった1冊

人生は常に選択の連続
と思っている

いくつかの大きな分岐点の内
かれこれ20余年前
30歳を目前に分岐点が来た…

その年の初夏
5年ほど続いていた恋愛に
終止符が打たれた
その年の晩夏
同じく5年ほど続けていた仕事が
打ち切られた

仕事・恋愛という
20代独身日常   2大巨頭を
ワンシーズンで失くした
まさに「途方に暮れる」という言葉がピッタリな心境だ

失恋し、仕事に燃える  ことも
仕事に失敗し、恋愛に甘えることも
できないのだ

さて、どうしたものか…と
心にポッカリ大穴が空いた私は
日常から離れたくなり
現実逃避だ! と
沖縄の離島ヘ飛んだ(←この辺が楽観的)

南の島で
青空とコバルトブルーの海と
満天の星空と 三線の音色の中
ふらりふらり 数日を過ごした

ある夜 脇道に
「BAR」の柔らかい灯りが
目にとまった
店の中の様子は 外から解らなかった
まあ、店の雰囲気が合わなかったら
1杯で出ればイイ  と
ドアを開けた

カウンター席に座り
雰囲気は良かったのだろう
2杯目も手にしていた
不意に マスターが
「コレ 読んでみて」と
カウンターに1冊の文庫本を出した

同年代かな?くらいのマスターは
初対面の 何も語っていない私に
何を見たのか

カウンターの文庫本は
「アルケミスト〜夢を旅した少年〜」
だった
星の巡礼を読んだことがあったので
パウロ・コーエリョかあ! と
ありがたく宿に持ち帰った

翌日から 読み進めると
当て所無く浮遊していた私の心が
次第に身体に戻って来た

「自分のことを哀れな犠牲者と考えるか、探し求める冒険者と考えるか
決めるのは、自分だ」

「幸福の秘訣とは、世界のすべての素晴らしさを堪能し、しかも(その手に持った)スプーンの油のことを忘れない事だよ」

そうか!
次の 新しい世界への扉を開く為に
仕事や恋人から離れ 身軽になれたのだ!
しかし、自分にとって「スプーンの油」は何なのか

そこから数日かけ 心の整理をし
私は離島から地元に帰って来た
現実逃避旅行完了
人生リスタート準備完了

アルケミストを差し出してくれた
BARのマスターに再会できるか?
コレもまた これからの楽しみに

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。

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