新創作ダイアリー①

創作ダイアリーは気体であり、文字の関節を反らせては雲ではないとの顔をする。霞でないことも違いあるまい。そして霧に対することは忘れない。毒よりも見える煙りという気体。泥土に類するものの大地ということは許されないだろう。焦げる匂いの傍ら、時によりその爆心地の薔薇が燃えたことによる煙りは立ち昇り。狼煙よりも速く、それが日日の文字というのもうなずけたのはこの季節。つくりものであることに定まるのは飲み込めれることではあるのだろう。そう、その真っ先に酔いを冷ますところの気体という創作。寝苦しい熱帯夜には自らの胸郭より上の筋肉の立ち上がり。呼吸はこの僕の声となり享楽となりし。駆け出されたその言葉の意味はこう告がり。土とは文学だ。雲とは詩だ。霧とは殺人だ。煙は出どころを無くしてしまいここに吐きでいる。そして並べたてられた前者たちに嗤う。ゆるされざる煙、魚を焼いたのは僕に限らず。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?