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『生殖の海』 2021年版 第二章「母として行く道」

割引あり


※こちらの記事中の作品は「源氏で紡ぐ和歌便り」第6章と同じものです。
「源氏で紡ぐ和歌便り」マガジン、または同第6章をご購入済みの方は、重複のご購入にご注意ください。
ただし、そちらの有料部分に添えてあるコラムは「源氏で…」第6章記事オリジナルのもので、こちらの記事には書いてございません※


『生殖の海』 2021年版 第二章「母として行く道」

おほかたのうきにつけてはいとへどもいつかこのよをそむきはつべき

入道さきの后宮きさいのみや


薄雲に匂ひ添ひゆくしのゝめのほがらほがらと明け暮るゝ空

ひとたびはいな玉の緒はこゝろからなびく霞の春の夜の夢

きのふけふ空とぢ果つる五月雨に濃き橘の濃さいやまさる

卯の花をくたす五月雨おくるともなほもの思ふ秋の夕暮れ

とけて寝ぬ夜のさむしろに霜こほるそれだに照らす月さしのぼる

風寒み庭の雪げをながむればむなしかるべき枝に匂ふ花

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