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わかおの日記268

ゆっくりめに起きて家庭教師をやりに行った。

勉強の合間に「高校に入ったらなにやりたい?」みたいな話になって、教え子はサッカー少年なので、てっきり高校でもサッカーをやるとばかり思っていのだが、彼は志望校のアメフト部にも惹かれているようだった。なんでアメフト?と聞くと、足が速いのを活かせると思うからと言われて、へーと思い、足には自信があるんだと聞いたら

「ぼく足は速いです」と、少しはにかんで彼は答えた。その無垢な自信に自分は気圧されて、本当に応援したくなった。

「ぼく現代文は本当に無敵です」といえたのは、現代文というものが少なからず自分の人生に価値を持っていた3年ほど前までで、彼が足の速いことにアイデンティティを見出せるのも永遠ではないけれど。羨ましいと思った。

「ぼくラーメンは沢山食べてます」「ぼく屁理屈は得意です」「ぼくポケモンスリープは毎晩忘れずにやってます」全部違う。

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