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〔翻訳〕昭和20年6月22日本土空襲編(一部¥)

▼このページでは、管理人が持っている政治思想の左右や価値判断、余計な軍事知識の披歴はせず、「管理人が和歌山の空襲に関する見識を深めました」という立場で翻訳に徹します。また、意訳をしているところが多々あるので、この翻訳を使用される場合は原本と対照させ、納得なさった上でご使用下さい。
▼この作戦任務で和歌山市街に爆弾を落としたのは第314爆撃航空団の1機です。よって、共通部分を除いて、第314爆撃航空団関連部分のみ翻訳します。
▼記載されている時刻は、K時刻を除き、日本時間に換算してあります。


1.作戦指令書

ⅩⅩⅠ BOMBER COMMAND
FIELD ORDER 89
Mission No. 215, 216, 217, 218, 219, 220
作戦指令書89号

From:第21爆撃集団司令官
To:
第58爆撃航空団司令官
第73爆撃航空団司令官
第313爆撃航空団司令官
第314爆撃航空団司令官
Info
第315爆撃航空団司令官
第3写真偵察隊

第21爆撃集団
グアム

プロット地図:日本飛行チャート218,880

1.この作戦任務では、戦闘機の護衛はない。

2.第21爆撃集団は、第58、第73、第313、第314各爆撃航空団の戦力をもって目標657A、1681、2047、1833/240、1547を爆撃する。

3.
a.第58爆撃航空団:<省略>
b.第73爆撃航空団:<省略>
c.第313爆撃航空団:<省略>
d.第314爆撃航空団:
(1)目標:90.27―1681 目視及びレーダーによる主目標
(a)MPI:076043 必要とされる戦力―通常の爆撃連隊
(b)MPIの参照:第21爆撃集団リトモザイク90.27―1681
(c)ルート:
基地
硫黄島
33.45N 135.10E(空中集合区域)
34.26N 134.21E(出発点(DP))
34.31N 134.10E(IP)
目標
対空砲火区域を避けるために左旋回
硫黄島
基地
(d)爆撃高度:最低15,000ft 最高18,000ft
(e)エンルートから目標までの高度:5,000~5,800ft及び9,000~9,800ft
(f)搭載する爆弾:500lb汎用爆弾、ヒューズは頭部1/40秒、尾部非遅延
(g)DPでの時間管理:D時刻の30分前
x.
(1)爆撃方法:爆撃中隊間で最小間隔の縦列を組む。
(2)DデイとD時刻:22日10:00K(訳注:K時刻のため日本時間に換算せず原文ママ)

4.
a.変更なし。
b.作戦任務番号:
(1)657A ― 作戦任務番号215
(2)1681 ― 作戦任務番号216
(3)2047 ― 作戦任務番号217
(4)1833 ― 作戦任務番号218
(5)240 ― 作戦任務番号219
(6)1547 ― 作戦任務番号220

5.通信:
a.
(1)爆撃報告、接敵の送信、IFFの手順は第21爆撃集団SOIとSOPにしたがう。
(2)各爆撃中隊は、190~210MHzの周波数帯に対するバラージ妨害装置を搭載する。
(3)バラージ妨害範囲の拡大とその信頼性の監視は目標上空で行う。
(4)スポット妨害は、各航空団の能力とRCM士官の求めに応じて180~190MHz帯及び210~220MHz帯の各周波数帯で行う。
(5)電子妨害装置は、本州から50nm以内は常時作動させ、装置を航空機に搭載したときに地上で行われる飛行前、飛行後の各点検時以外の時間はオフにしておく。

KISSNER
第21爆撃集団司令部

MONTGOMERY
D/OPNS

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