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〔翻訳〕昭和20年7月24日大阪空襲編(一部¥)

▼このページでは、管理人が持っている政治思想の左右や価値判断、余計な軍事知識の披歴はせず、「管理人が和歌山の空襲に関する見識を深めました」という立場で翻訳に徹します。また、意訳をしているところが多々あるので、この翻訳を使用される場合は原本と対照させ、納得なさった上でご使用下さい。
▼この日、和歌山市域に爆弾を落としたのは第313爆撃航空団の1機です。よって、共通部分を除き、第313爆撃航空団に関係する箇所のみ翻訳します。
▼時刻は、K時刻(換算方法が分からない)以外は日本時間に換算してあります。

この日の作戦任務中に撮影された写真です(作戦任務報告書とは別ソースです)。

1.作戦指令書

ⅩⅩⅠ BOMBER COMMAND
FIELD ORDER No. 5
Mission No. 284-290
24 JULY 1945

第20航空軍
グアム
1945年7月23日17:00K(訳注:K時刻のため原文ママ。以下同じ)

1.
a.省略
b.
(1)変更なし。
(2)硫黄島基地のP-51は、1945年7月24日10:00K、11:00K、12:00Kに目標区域の地上施設を機銃掃射する。

2.
第20航空軍は、1945年7月24日に15個爆撃連隊の最大戦力をもって、目標90.25-2137、90.25-263A、90.25-382、90.20-1729、90.24-2224、90.20-2140/1141、90.20-1635を爆撃する。

3.
a.第58爆撃航空団:<省略>
b.第73爆撃航空団:<省略>
c.第313爆撃航空団:
(1)目視による主目標:
90.20-1729愛知航空機
90.24-2224津海軍工廠
(a)1729:MPI(訳注:平均着弾点)は033063 必要とされる戦力は2個爆撃連隊
(b)2224:MPIは048058 必要とされる戦力は1個爆撃連隊
MPIの参照:第21爆撃集団司令部リトモザイク
(a)名古屋区域90.20-194
(b)津区域90.24-2224
(2)レーダーによる主目標:
(a)フォースa:目視主目標と同じ
(b)フォースb:津市街
(3)副目標及び最終選定目標:なし
(4)ルート:
基地
空中集合ゾーンⅠ
33.30N 135.15E(再空中集合区域)
(a)フォースa:
34.58N 135.55E(DP(訳注:出発点))
35.09N 136.06E(IP)
目標
34.38N 137.17E
硫黄島
基地
(b)フォースb:
34.07N 136.18E(DP及びIP)
目標
右旋回
硫黄島
基地
(5)高度:
(a)エンルートから目標まで:5,000~5,800ft及び9,000~9,800ft
(b)爆撃行程:
(a)フォースa:20,000ft
(b)フォースb:15,000ft
(6)搭載する爆弾:
(a)フォースa:2,000lb汎用爆弾
(b)フォースb:500lb汎用爆弾
(7)ヒューズ設定:
(a)フォースa:頭部1/100秒遅延 尾部非遅延
(b)フォースb:頭部1/100秒遅延 尾部非遅延
(8)時間管理:
(a)フォースa:DPをD時刻の8分後に通過する。
(b)フォースb:DPをD時刻の12分後に通過する。
d.第314爆撃航空団:<省略>
x.
(1)搭乗員は、エンルート上の海軍艦艇上空を飛行しないように指示された。
(2)中層の雲が予想以上にあって爆撃が妨げられる場合は、目標263A、382、1729、2140を爆撃する各機は、中層雲の下を飛行するよう試みる。ただし、16,000ft以下で爆撃してはならない。
(3)D時刻は、24日11:00Kである。

4.作戦任務番号:
目標2137 ― 作戦任務番号284
目標263A ― 作戦任務番号285
目標382 ― 作戦任務番号286
目標2224 ― 作戦任務番号287
目標1729 ― 作戦任務番号288
目標2140/1141 ― 作戦任務番号289
目標1635 ― 作戦任務番号290

5.
a.
(1)爆撃報告、接敵の送信、IFFの手順は第20航空軍のSOIとSOPにしたがう。
(2)爆撃中隊の各機は、190~210MHz帯のバラージ妨害装置を搭載する。
(3)バラージ妨害範囲の拡大とその信頼性の監視は、目標上空で行う。
(4)スポット妨害は、各航空団の能力と各航空団司令官の求めに応じて180~190MHz帯及び210~220MHz帯の各周波数帯で行う。
(5)電子妨害装置は、本州から50マイル以内は常時作動状態にしておき、装置を航空機に搭載したときに地上で行われる飛行前、飛行後の各点検時以外の時間はオフにしておく。
b.戦闘指揮所:
グアムの第20航空軍司令部。司令官はLeMAY少将。

A. W. KISSNER
准将 U.S.A.
参謀長

JOHN B. MONTGOMERY
G.S.C. 大佐

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