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意識の進化 × 島の暮らし|品川から久米島に移住した夫婦へのインタビュー

「宇宙視点からの意識の進化プロジェクト」では、「意識の進化×○○」シリーズと題して、いま問われている人の意識の在り方、そのアップデートについてさまざまな角度から探求し、対話をお届けしています。
今回は、2020年3月に沖縄県・久米島に移住された鳥谷部 大樹(ニックネーム:だいきち)、愛(ニックネーム:ラブ)ご夫妻をゲストにお招きして、「意識の進化×島の暮らし」をテーマに、(株)ウエイクアップ・CTIジャパン ファカルティでリーダーシッププログラムなどを担当する山田 博(ひろし)がお話を伺いました。

※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。

~本日のテーマとゲスト紹介~

山田:皆さん、こんにちは。この対話は、「宇宙視点からの意識の進化プロジェクト」の一環として、ウエイクアップが「意識の進化×○○」シリーズとしてお届けしているものです。今日は沖縄県・久米島に移住されたお二人とお話ししていきたいと思います。

まずはお二人から、お名前だけ言っていただいても良いですか。


鳥谷部(大):はい、鳥谷部 大樹です。

鳥谷部(愛):鳥谷部 愛です。

鳥谷部夫妻:よろしくお願いします。

山田:はい、よろしくお願いします。お二人は、今年の3月に久米島に移住されたんですけど、時期的にはコロナがあって、緊急事態宣言が出る直前ですよね。その時に、娘さん3人と家族5人で久米島に移住したということですね。

僕はお二人とは古くからの友人でもあるので、移住については知っていたんですけど、一体、どんなふうなのかな?どんな暮らしをしているんだろう?と興味津々で、ずっと気になっていまして、お話しする機会があったら良いなと思っていたんです。
この企画では、「意識の進化×〇〇」ということで、さまざまな活動をしている方と対話していますが、「そうだ、島で暮らすっていうのはどんな感じになるんだろう?」と思いついて、今回こうしてお話を伺うことになりました。
今日は娘さんたちを学童や保育園に預けていただいて、ご厚意で静かな環境を作ってオンラインで対話にお入りいただいている、というお二人です。よろしくお願いします。

ということで、お二人から軽く自己紹介をお願いできますか?

鳥谷部(大):はい、鳥谷部 大樹と申します。ひろしさんは古くからのお友達と言ってくださったんですが、もともと、ひろしさんのコーチングを僕が受けていて。ひろしさんのコーチングを受けながらさまざまな目覚めを経て、その最終地点とは言わないけれど、途中経過地点として久米島に来たと思っています。
コーチングと出会わなかったら、どういうふうに生きていきたいのか、といったこととも出会わなかっただろうし。だから、コーチングが発端となって久米島という場所に、今いるんじゃないかなと思うくらいですね。

山田:そうなの?

鳥谷部(大):はい、本当にそう思ってるんですよね。さっきも、妻と、「源ってどこにあるんだろうね?」という話をしていて、久米島に来るきっかけってこうだったよね、そのまたきっかけってこうだったよね、さらにそのことのきっかけはこうだったよね、と「きっかけの遡り」をしていたんですよ。そうするとやっぱり、コーチングに出会って…という、そこが原点にあるような気がしています。

山田:なるほどねえ。あれ何年前でしたかね?

鳥谷部(大):出逢ったのが2013年なので。

山田:でしたね。で、そんな話をしていると話が前に進まないんだけど、まあいいやね。(笑)

で、だいきちは今、島で何をしてるの?仕事もしてるんだっけ?

鳥谷部(大):仕事は、移住前から勤務している東京の本社に継続して勤務し続けていて、東京本社所属なんですけど、住居は久米島にあるっていう。久米島でリモートワークし、オンラインでコーチング研修を提供し続けている感じです。

山田:そうですか。いいねえ。何となく、まず顔が全然変わったな、という印象が、こうやって見た時にわかるねえ。

鳥谷部(大):親にも言われたんですよね。2週間くらい前に来たんですけど。

山田:言われるでしょ。全然、なんかね、何かが外れた感じの顔をしていますね。じゃあ続けて、どうぞどうぞ。

鳥谷部(愛):はい、鳥谷部 愛と申します。私は、今、沖縄県の久米島に住んでいるんですけど、今はですね、久米島の、島に2つしかない中学校のうちの1つで学習支援員という仕事で、子どもたちが授業を受けている時に、わからない子やちょっとつまづいている子をサポートするというお仕事と、放課後の塾みたいな感じで、学校の中で居場所を作って、誰でも来て良いよという感じで、生徒たちが放課後に勉強したかったり、ちょっと喋りたいという感じで来た子たちに、今ちょっと数学メインで、私は文系なんですけど(笑)、教えるということをやっています。

山田:へええ、そういうことやってるんだ。知らなかった。

鳥谷部(愛):そうなんですよ。

山田:いや、僕はね、愛さんだからね、ラブと呼んでいるんだけど、今も、みんなからそう呼ばれてるのかな?

鳥谷部(愛):呼ばれています。

山田:だから、今日もラブって呼ぶと思いますけど。お二人にも、僕のことは「ひろし」とか「ひろしさん」とか呼んでもらって。そういう感じで今日もやっていきます。

さっきコーチングの話が出ましたけど、ウエイクアップの事業の一つであるCTIジャパンが提供しているコーチングのコースや、ラブとは、リーダーシップのプログラムの中で出会い、一緒に学んだというか、私たちはそういう間柄なんですよね。長いお付き合いですね。もう10年くらいになるのかな。

鳥谷部(愛):そうですね。長くて深いお付き合いですね。

山田:そうですねえ。そんなに頻繁に会ってるわけじゃないんですけど、その繋がりの中にいるなあ、ということを感じつつ、今日もこうして喋れるのが嬉しいなと思ってますよ。

鳥谷部夫妻:うん、うん。

山田:じゃあ、自己紹介はこのくらいにしておきますか。

~なぜ、島へ?~

山田:まずは、発端から聴きたいかなあ、なんで島なの?っていうね。どうしたの?どこからそこに行ったの?という、たぶん何かこうあったでしょ、そういう流れがさ。その辺りからちょっと聴きたいですね。

鳥谷部(大):どこから語ろうか。

山田:もう自由に喋ってみて。

鳥谷部(愛):私たち、東京の品川に住んでいることが長くて、私が実家を出て独身時代から、品川にずっと住んでいたんですよね。で、結婚した後も品川に住み続けていて、とっても好きな街だったんですけど。そのときに、最後に東京で住んでいた家を出なきゃいけなくなり、で、次どこ行くか?みたいな感じになったんです。

子どもの小学校のこととか、転校のこととかもあったので、いろいろと検討した中で、「私たち本当はどんな生き方をしたいんだろうね?」みたいな会話を、結構二人でしてたよね。それが始まりかなと思いますね。

鳥谷部(大):途中、その家を出なければいけないことが決まった後に、三女が産まれ、育児休業を僕が二カ月取っていたんですね。で、その二カ月という時間を活用して、家族で東京を出る暮らしをしてみようかって。で、一か月間くらい、山梨県の芦川の方に、2Kだっけ?小さい部屋だね、家を借りて。東京を離れる生活をしてみたんですよ、いったん。

山田:してみたんだ、いったん。

~山梨でのプチ移住体験~

鳥谷部(愛):そう。お試し移住のプログラムを市がやってくれていたんです。たまたま、芦川で暮らすという農家体験民宿をやっている友人がいたんですよ。NPO法人セブンジェネレーションズというところで、チェンジ・ザ・ドリーム・シンポジウムという、地球をより良い環境にしていきましょう、という活動をするファシリテーターの同期の仲間がいて。その二人が経営している民宿があって、ほんとにその近くに家があったので、一か月、一緒に暮らしてみたんですよね。

鳥谷部(大):そうそう。だから家の前にはこう山が見えて、川が流れていて。東京を出て暮らしてみたいとは言っていたものの、じゃあ実際に暮らすってどういうことかなっていうのをお試しで、時間もあったのでやってみたんですよね。

山田:うん、うん。

鳥谷部(大):そしたら、やっぱり想像していた通りというか、想像以上というか。良かったんですよ。

山田:どう良かったんですか?

鳥谷部(大):朝起きると、川のせせらぎが聴こえるわけですよ。で、顔を川に洗いに行くわけですよ。で、そのまま川遊びするわけですよ。そして、お腹が空いたら朝ご飯を食べるわけですよね。みたいな感じで、そんなふうに自然とともに一日が流れていく、そういう生活を、特に子どもが楽しんでいて。そういうのって良いよねって。

鳥谷部(愛):そうそう、スイカを川で冷やして、ついでに山梨のワインも冷やして、みたいな。

山田:子ども用と大人用を冷やして。(笑)

鳥谷部(愛):そうそう。(笑)

山田:いやあ、聴いてるだけで、なんかもう川の冷たさとか、音とか、聴こえてきそうな雰囲気だけど。子どもは喜んだだろうね、それ。どうでしたか、子どもたちは?
鳥谷部(大):もう7時から遊び始めて、一回、9時前に疲れるんですよね。

鳥谷部(愛)・山田:あはは。

鳥谷部(大):朝から遊び始めて、遊び疲れて。で、食欲も増してたくさん食べるし。日中また遊びに出かけて、夕方まで遊んで、ひたすら遊んでいる時間ですよね。

山田:そうだねえ。遊びなんだね、すべてがね。で、疲れて寝るっていう。

鳥谷部(愛):それで、その集落を歩けば、いろんな人が声を掛けてくれる。「あんた、どこから来たのー?」みたいな感じで。子どもたちに声を掛けてくれて。「野菜持ってけ―」って言って、玉ねぎくれて、カボチャくれて、キュウリくれて、茄子くれて、トマトもくれて、みたいな。

鳥谷部(大):桃くれて、葡萄くれて、みたいな。

鳥谷部(愛):すごかったんですよ、その生活が。その町にはスーパーがないんですよね。だから、牛乳とかチーズとか、卵とかは、もう山を越えて買いに行かなきゃいけないんだけど。でも野菜とかは、夏に行ったのもあって、ものすごく貰えてね。なんか豊かな暮らしだなあ、って思いました。

山田:やあ、そういうとこ行くと、ほんとそうなんだよね。みんな自分の家に畑とか持ってるじゃん。中には田んぼやってるとかいう方もいるから、自分のところのもの、全部作って、でも、食べきれないよね。それを近所で、交換したりとか。うちの田舎もね、そういう感じなんだけど。そうそうそう。そういう暮らし、ありますよね。

で、これをもう一か月、やってたんだ。で、それを満喫して、そこからスタートしたんだね。家も出なきゃいけなくなった、ってことで。

鳥谷部(愛):そう。で、山梨を体験してみて、すごく良かったから、いいねえと言ってたんだけど、冬は寒いね、みたいな話も結構出ていて。(笑)

山田:おお、なるほどお。(笑)

鳥谷部(愛):芦川はほんとに、氷点下になるらしくって。もう冬は畑もできないっていうところなんですよ。で、本当に素敵なところだったから、冬寒くてもいいかねえ、どうかねえ、とかいう話をしてたんですけど…。

その時に、私が、何年か前に、エクアドルっていう、南米の、アマゾンの熱帯雨林の国に行ったときのことを思い出しました。
熱帯雨林の森の中で、本当にお金がなくても豊かで幸せに暮らしている先住民の人たちと会って、その人たちの考えとか暮らしとかを聴いていたんです。彼らがお金がなくても豊かで幸せだと言って暮らしていけるのって、いつも森に食べ物があるとか、そこにコミュニティがきちんとあるとか、そういうことが大きいね、とか。あとは、やっぱり温かいから、彼らは寒さで凍えて死ぬっていう恐れを持っていないのではないか。私たちも、もしかして寒さで凍えて死ぬかもって思うところでは暮らせないかもなって話になって。(笑)

山田:なんか本能的なものが何かあるよね、そこにはさ。あったかければ生きていけるなあ、みたいな。そんな感覚みたいなものがあったのかな。

鳥谷部(愛):東京の家が寒かったんだよね、その話してたとき。ちょうど冬で。

山田:ちょうどね。(笑)

鳥谷部(大):で、山梨のその体験を経て、東京を出ようということまでは、もうほぼ前向きだったんですよね。

山田:うん、うん。

~移住の候補地探し~

鳥谷部(大):じゃあ、どこに向かう?となったときに、山梨の経験が良かったので、自然がやっぱりいいよね、と。北海道も一応選択肢に入ってたんですよ。でも、そうすると、どんどん寒くなるわけですよね。(笑)

だとしたら、西の方かな、南の方かな、みたいなことを考えて、フォーカスが徐々に徐々に…。ただ、そうは言っても、僕は東京で仕事してるから、どこまでだったら許容範囲なんだ、ということを今度は探り始めるんですよね。

山田:なるほど、なるほど。

鳥谷部(大):で、許容範囲内、ここまでだったらいいんじゃないかな、というところを見つけて、じゃあここ見に行こうか、と。そこに視察の予約も入れて、レンタカーも借りたんです。そこに、台ふうが来たんですよ。

山田:あ、じゃあ視察は結構したんだ。いろんなとこに行ってみたの?

鳥谷部(大):行ってない。行けなかったんです。台ふうで全部、阻まれていくんです。

山田:ほおお。

鳥谷部(愛):結局、夫が会社を辞めることはない、ということになり、だとすると、やっぱり通勤範囲内に引っ越さなきゃいけない。夢は大きく北海道とか何とかいろいろ見たんだけど、シュンとなって…。じゃあ、神奈川の藤野か、とも考えました。藤野もすごく素敵で、そこから通ってる人たちもいるし。

山田:そうだねえ、多いねえ。

鳥谷部(愛):じゃあ藤野、いいねえ、見に行こうかということになり、家も不動産屋さんで幾つか探してもらって、下見行きます、となったときに、台ふうが2回来て、2回とも行けなかったんですよ。

山田:なるほど。

鳥谷部(愛):2回目の台ふうで、もう道が分断されて。2019年の台ふうは、すごく被害が大きくて、道が閉ざされて、電車も不通、車も通行止めっていうふうになってしまって、行けなくなったんですよ。

山田:あの時かあ、そうでしたねえ。

鳥谷部(愛):で、道がこんなに閉ざされることってあるの?っていう話をして。

鳥谷部(大):しかも2回も、っていうのが大きかった。

山田:なんかね、後づけかもしれないけど、運命的なものを感じますね、聴いてると。

鳥谷部(大):あのとき話し合った言葉で、明確に覚えているのが、「呼ばれてないね」ってこと、その土地に。

鳥谷部(愛):うん、ね。
山田:この辺で「意識の進化」シリーズに、グッと食い込んでくる感じがあるんだけど。「呼ばれてないね」っていう言葉って、僕ら、ふだんコーチングとか、そういう中では結構使ったりするんだけど、ちょっと不思議な言葉じゃない、「呼ばれる」っていうのは。つまり、自分じゃない何かから、自分の行く道について、何か方向性を示される、みたいなね。そういうことだよね。その時、二人で話し合ったんだ、そういうふうに。

鳥谷部(大):「呼ばれてないね」は、疑いもなく、そうだよね、っていう感じでした。

山田:ああ、そうですか。そして、そこからまた急にジャンプっていうか、ずいぶん暖かいところ行っちゃったよね。

~本当はどう生きたいのか?~

鳥谷部(大):その時に、もう一つ話し合ったのが、自分たちにとって最高って何なんだろうね?っていうこと。僕が通勤しなければいけないという制約によって、選択肢を狭めて考えたところで、呼ばれていなかったわけですよ。だから、いったん制約を取っ払って、本当はどう生きたいのか、ということを、この際、考え直そうって言って出てきたのが、やっぱり沖縄かな、っていうところになったんですよね。

山田:いやあ、それですか。その話し合いをしたんだ、二人で。

鳥谷部夫妻:うん。

山田:いやあ、さっきから二人が話しているのを聴きながら、素敵だなやっぱり、と思ってるわけ。そうやって二人で、いろんな出来事があったときに、「本当に大切なもの」とか、「本当に制約がなかったら」とか、「どんな生き方がしたいか」なんていうことを話したなんて言ってたじゃないですか。
日々のいろんなことが流れていく中で、こういう本質的なテーマというかお題というか、それを二人で話せるって、すごいな、いいなあって、今思ってたの。二人にとっては当たり前なんだろうけどね。どうですか?

鳥谷部(愛):当たり前じゃないですよ。

山田:当たり前じゃない?でも、そういう節目でね、そういう話をしたことが素晴らしいことだなと思ったんだけど。

鳥谷部(大):まあ、いつもいつも、こういう話をしているわけでは当然なくて。ただ、そういう話をする瞬間が、お互いわかる感じはあるんですよ。今この瞬間は、その話をしなければいけない大切な時に、我々は出逢っている、っていう。

山田:はああ。

鳥谷部(愛):まあ、わかるようになったよね。

鳥谷部(大):そう、僕がわかるようになった。

山田:突っ込み入ってるけど(笑)、ちょっと今のところ面白いから、「わかるようになったよね」っていうのは…?

鳥谷部(大):僕は、あの、わからない人だったと思うんですよ、そういうことが。

山田:そのタイミングが?

鳥谷部(大):そのタイミングもそうだし、そういうものに意識を向けながら人生を選択していく、ということの重要性や素晴らしさをわからなかった人だったと、僕は思うんですよ。

山田:なるほど。

鳥谷部(大):それが、どういうわけか、結婚したこの妻によって導かれ、その過程にはひろしさんというガイドもいて、みたいな、何というか、いろんな人の影響で、僕がそこに目を向けられるようになったということを、妻は言ってるんだと思います。(笑)

鳥谷部(愛)・山田:はははは。(笑)

山田:なるほど。だから変わってきたんだよね、だいきちがね。変わって来て今がある。ラブから見てると、ずいぶん変わりましたか、じゃあ?

鳥谷部(愛):うん、変わったと思いますね。何て言うんだろう、地に足のついた本質的な話が、二人でできるようになったというか。そんな感じがすごくしています。

~夫婦のシンクロニシティ~

山田:島の暮らしの話に行く前に、また良いテーマが出たので、寄り道しちゃうんだけどね。今日は、「意識の進化」っていう話もテーマに入っていて、この「意識の進化」については、いろんな仮説を持ってたりするんだけど、結局、意識ってどうなっていくのかな?って思うことがあってね。

僕は、森のこともやってたり、人の内面的なことも扱うじゃないですか。そうすると、僕らの意識っていうのは、結局、いろんな境界線を越えていくことなんじゃないかなって、思ったりする。

例えば、自分自身の中にだっていろんな境界線がある。好きな自分と嫌いな自分がいるとか、あの人好きとか嫌いとか。あの人嫌いって、線引いてたりね。だから常に常に、何かここは違うっていう線を引いてるような気がしている。
それを本当に滲ませて超えていったときに、意識ってとんでもなく果てまで行くんじゃないかなって思う。それこそ久米島とか、海の中とか。別の国同士もいがみ合ってるところもあるけども、でも、よく見たら争う必要ないよね、みたいなね。そしたらもう、宇宙まで行っちゃうってことなんだけど。

今二人を見てると、二人もやっぱり別の人間じゃないですか。当然、もともと、夫婦になる前は別だし、今でも肉体は分かれてるじゃないですか。
だけど、さっきの話を聴いてると、意識があるところから交流している、自然と混ざり合ってるみたいなことを、聴いてて思った。どう、二人はシンクロニシティを感じられるようになってきたということなのかな?
鳥谷部(大):相変わらずそのセンスは、(妻の)愛の方が強いと思うんですよ。時間軸で言うと、たぶん僕の5年くらい先を行っている感じがする。だから、彼女が5年前に興味のあったこととかやっていたことに、僕が今追いついている。僕はそんな意識段階じゃないかなって、自分のことを思ってるんです。だから、常にこう含まれている(包含されている)感じ。もちろん、含まれないところとして、重なり目があるような気もするものの、なんかこう含まれている感じが、僕はすごく強い。

山田:含まれている…。

鳥谷部(大):コーチングの世界への誘いも、愛からだったんですよ。あなたはコーチングを学んだ方が、自分のためにも他人のためにもなると思うよ、ということを、僕が言われ続けていて。

山田:そうだ、それ、受講した時に言ってたよね。

鳥谷部(大):そうなんですよ。で、言われると言われるほどイヤになる…。

鳥谷部(愛):妻の思い通りにはならないぞ、と。

鳥谷部(大):そう。

山田:抵抗してね。

鳥谷部(大):抵抗して。で、結局、僕はその言葉が頭にありつつ、別の出来事に出会いながら、コーチングを学びに行くことを自分で決めたんですけど、決める前に決められていたっていうことも、事実あるような気がしています。

山田:なるほど。さっきの含まれているっていう表現、面白いよね。何かに含まれているような感覚があるんですね。

鳥谷部(大):だからと言って、すべてを信じているわけではないと言うと、この夫婦関係に問題が生まれるかもしれませんし、すべてを妄信しているわけではないんだけれど。愛が言う言葉が、僕にとって重要な意味を持つ言葉たちだったということが良くわかっている感じ。

山田:なるほど。そういうふうにとらえるようになってきたってことですね。

鳥谷部(大):それに気が付くのに僕は時間がかかっちゃうんですよ。

山田:うん。やー、すごい。ここね、今日もう、(島暮らしという)テーマをやめて、そっちの方に行きたいくらい関心のあるテーマですよ。

やっぱり違う者同士が重なり合いのところを見つけて、でも違っているところも保ちながら、共同で夫婦生活だったり、家庭、子育てってことをやっているわけじゃないですか。これって本当にクリエイティブなことだと思う。

つまり全部重なっちゃったら、違いがないってこと。いいことでもあるけれども、その違いから生まれてくる何かがなくなっちゃうじゃないですか。違いが生んでくれる発見とかさ。それが時には「なんだよ!」って思うような、ちょっとイラついたりすることも人間だからあると思う、違っているから。

だけど、違っているからこそ刺激になる。僕も、夫婦生活を25年以上やっていますけど、毎日あるわけですよ。「なんで?」「え?」と思う。でもそれがいい。それが後々、染みてくるっていうか、自分では気づけない領域の材料を持っている。これが本当に二人の間に今あるなと感じて見えていて、豊かだな、いいなと思う。

その話していると終わっちゃう、まだ島までいってない全然。(笑)
で、シンクロして、本当に制約がなかったら…という話から、(島への話が)出てきたの?

~沖縄・久米島へ向かう選択~

鳥谷部(大):やっぱり沖縄かなということを、愛はわかんないですけど、僕は言いたくて言うのをためらっていた。僕の中で非現実的だと思っていた。でも願いとしてはある。でも話してみると、やっぱりそうだよね、となっていく。

その時に大切にしたのが、沖縄という、本当は持っていた願いを、否定したり見なかったことにしないように、ここに置いておこう、ということだけをまず決めたんですね。置いとこう。置いておいてみよう、しばらく。沖縄というアイデアを置いといたんですよ。

そしたら、しばらくしたら、愛が、沖縄と言ったら久米島どうかな?ということを唐突に言い始めるわけですよ。

鳥谷部(愛):いや、私は沖縄も候補に入れようか、と言うから、ありなの?と思って。

鳥谷部(大):ありとかなしとか言ってないの。置いといたの。(笑)

鳥谷部(愛):いやいや、ありっちゃありなのね、可能性が探れるんだ、ということがわかった。

私は、もともと本当に人をどういうふうに進化させていくか、ということに、とても興味があるんですよ。もうずっと、そのために生きているところがあります。どのようにしたら人はリーダーとなっていくのか、とか。
それがやりたくて人財開発の仕事をしていたし、環境の仕事をしていた時も、人の意識が進化して、すべてが繋がっていて、すべてが一緒っていうふうに思っていないと、地球全体とかこの先の世代のことを考えられない。そういうふうに人類をしていくにはどうしたらいいか、って思っていたから、教育に興味があった。

そしたら、「沖縄教育」とキーワードを入れたら、今の仕事が見つかったわけ。

山田:先にそれを見つけたの?

鳥谷部(愛):そう。で、それが沖縄の久米島で、私が教育に関われる仕事だったので、これ応募するのありかね?という話をしたんです。

山田:なるほどなるほど。そこから始まった話なんだ。

鳥谷部(大):で、さっき、これ「道」じゃないよね、という話もしていたわけですよ。だから、それが道かどうかというのは、たたいてみないとわからないわけですよね。久米島の採用も応募してみないと合格・不合格がわからない。じゃあ自分たちの道かどうかを試すためにも応募してみたら?と言った。

鳥谷部(愛):それが締め切りの10日前だった。

鳥谷部(大):そしたら、今からすると道だったってことですね。

山田:振り返ればね。あとで思えばね。その道に進んでみたわけですね、それをきっかけに。

鳥谷部(愛):違ったら、「違うよ」ってなると思うし、それでまた考えればいいよね。

山田:なるほど。

鳥谷部(愛):それで、やってみたんですよ。

山田:じゃあ、その道は通じてたんだね。そこから入ってみたらその仕事が決まり、じゃあ移住だと。そこは、とんとん拍子にいったんですか?

~仕事を、どうするか~


鳥谷部(大):家庭内での意思決定のプロセスとは別に、僕はもう一つ自分の仕事をどうするか、ということがありました。

山田:そう、そこ聞きたいね。

鳥谷部(大):久米島にいくことを検討しています、なんてプロセスは、こっちも不確定だし、不確定なものを相談することもはばかられるし。もし相談したところで、それはちょっと…みたいなことがリアクションとしてあったら、こっちも喋れなくなるし。
だからこっちを進ませつつ、それがどうなるか見ながら、僕はずっとこう、もぞもぞと妻の採用の合否を待っていた。で、合格して、返事をしなくてはいけないというとことになったときに、会社にその話を持って行った。

山田:あ、決まってからね。

鳥谷部(大):うん、すべてが決まってから。

鳥谷部(愛):その時は、まだこんなにリモートでできるということは全くなかったんですよ。だって2019年の11月,12月とかだったので。

山田:そうだったのか。

鳥谷部(愛):普通、会社員は会社に行って、朝から晩までその場にステイして仕事してるのが通常だったじゃないですか。

山田:「あの頃」って、なんか面白いね、歴史って。あの頃のことがもう思い出せなくなってくるよね。リモートが普通になっちゃうとさ。携帯電話と一緒だよね。なかった時代のことがわからないみたいな。でも確かに、2019年12月といえば、大半の人は満員電車に乗り、通勤してたよね。

鳥谷部(愛):そうなの。だから、沖縄に住んで会社に所属なんて、ありなのかな?という話をしながら彼が会社に相談した。

山田:だいきちとしては、世の中は一般的にそうだから、気持ちとしてはどういうふうに持って行った?

鳥谷部(大):もう、決めました!でいこう、と。こういう生き方を夫婦も家族もしていきたいから、そういう生き方を決めました、と。

山田:なるほど。

鳥谷部(大):生き方を決めた後に、働き方を検討させてください、と。そういう感じでした。

山田:なるほど。

鳥谷部(大):働き方は、本社所属でリモート勤務という選択肢と、もしくは契約社員なのか、退職して業務委託になるのか。業務委託もされないなら、退職して次どうしようとなる、という4択になるわけですよね。

山田:なるほど。そのくらいの選択肢を想定して相談に行ったのね。

鳥谷部(大):はい。


山田:で、行ったら?

鳥谷部(大):行ったら、当然「えっ?」となるわけですよね。まず久米島ってどこ?とgoogleで調べるわけですよね。あー、結構、遠いなーみたいな。まじか?みたいな感じでしたね。

ただ、ありがたかったのは、「まじか?」でその場が終わったことだな、と。評価判断なく、一方的な「だめだよ」という決断はされずに、僕の可能性も模索してくれるし、そういう僕と会社の協働関係を模索してくれる。そういう上司であったゆえに開かれた道かもしれないなって思います。

山田:そうだろうね。そこでね、そんなのありえないよって一言で終わっちゃったら、この道はなかったかもしれない。でも、その上司との関係もあっただろうし、その人の考え方もそうだったのかもしれないけど、いずれにしても道は開けていった。

鳥谷部(愛):うん。

山田:さっきのところで、またキーワード来たなと思った。生き方を決めました、その後で働き方の選択肢を作ろうとしているっていう、この順番。

これが、ほんとにある種の意識の進化、意識が変わることなんじゃないかなって、僕も最近すごく思うんですよ。リモートになって以来、多くの人が、生き方と働き方について、そういう言葉にしなくても、何となくそういうことを考えることが増えてるんじゃないかなと感じていてね、いろんな人と喋ると。

以前は会社に行くことが当たり前、でそこにステイする。つまり主に何があるかっていうと、主に会社があって、そこで働くっていう自分がいるのが前提にあって。会社という器の中に自分がいます、みたいな感じになってたような気がしている。

でも、生き方から考えるっていうのは、まず自分じゃないですか、自分あるいは家族。こっちが主に大きくなっていく。その中に働き方とか、他の要素がある。仕事がその中に入っているような。全然違うと思うのね。

これはもう既に、その時にあった感じだったんですかね?

~生き方から働き方を考える~

鳥谷部(大):そうですね。その仕事を僕は尊重しているつもりだし、大切な仕事をしている気持ちはあるんですけど。でも、それは僕の中の生き方の中の一つでしかない。それを含んだ生き方は、じゃあどういうものなんだろう?
先に決める必要性もあったし、魅力的な話もあったし、それが僕たちが生きたい生き方だってのがわかったのでそれを決めた。じゃあ決めたからには、他の生き方=働き方はどうしていけば良いか?って。そういう順番でしたね。

鳥谷部(愛):でもそれしかないよね、何か決める時の考え方って。それしか存在しないっていうか、自分が生きたいものを生きると。で、それをどう実現できるのかを模索する。それ以外の選択肢は、私にはないのでよくわからない。

山田:よくわかりますよ。ラブがそうなっているんだってことは、以前から知っています。

鳥谷部(愛):だから何してもいい。私は私の生きたいように生きていれば、何してもいいし、何もしなくてもいいかもしれない。私は生きているだけでこの世界にいい影響を与えているからいいんです、このまんまでいれば。
なおかつ、それにフィットするような仕事があるんだったらよりラッキーですね、みたいな感じで、そこにパワーをかけましょうかっていうだけのこと。

山田:僕もそういう生き方をしちゃってるんで、そうだよそうだよと言っちゃうけど。

これが意識の進化の一つの方向性の大きなところだと思うんですよ。今たぶん世の中の、その考え方、その生き方で、「それで何か?」っている状態にいる人ってすごく少ないと思うんですよ、僕の感覚でもすごく少ない。

で、それはその人がいいとか悪いとかの優劣はない。ただまあ、そういうことなんだなぁっていう、つまりさっきの違いがあるだけ。

そういう、ラブのような意識状態の人もいれば、まだ、会社には行くものだとか、そこで一所懸命やることが人生なんだ、っていう人もいるじゃないですか。それがどっちがどうともなくて、違いがすごくあるっていうこと。

で、そこが、このコロナの影響もあって、鮮明になってきた気がする。ラブが言ってくれた考えが、確かにあるかもねっていう人が増えているような気がする。どうですか、その辺って。

鳥谷部(愛):最初に私たちが沖縄の久米島って島に住むということを決めたときは、まさかそんな生き方が実現するとは!とか、あなたたちだからできることだよね、と言われるような感じだったと思う。

なんだけど、それがもう3月になって4月になってコロナで出社しちゃダメみたいな感じになったら「ほら、みんなもできるじゃん!」って。私たちがやってることほんとでしょって、みんな、そうですね、って言わざるを得なくなってきているんじゃないかなと。

山田:ほんとにそうなっちゃったんだよね。その環境が、現れちゃったんだよね。コロナのおかげとまで言うかはわからないけど、ある意味、このことがなければ、そのことを見つめる環境じゃなかったよね。

鳥谷部(愛):でもそれは、外側に規定されている感じがする。私たちができるよって見せても、いやいや、できないでしょ、会社は行くもんだし、便利に住みたかったら都会にいるもんだし、みたいに言っていた「外側」がなくなっちゃうっていうか。

「こんな中でこんなふうに生活するのが普通ですよ」という外側の枠が、今なくなってしまった。そしたら、やっぱり、何でもできるよねっていう世界になってきた、そんな感じがしています。

~移住の選択と不安や葛藤~

山田:今聴いてて、僕の周りでも移住を考える人や、実際に移住した人がすごく増えたなと、改めて思う。
まあ、久米島まで行った人はあんまりいないんだけど、関東の近郊だとか軽井沢とか藤野とかもあるし、鎌倉あたりとか、那須なんかも。あと千葉のほうとか、すごく増えてる。

で、その時やっぱり葛藤すると思うんですよ。仕事を続けながらそこで暮らせるか、会社に言ったらどういわれるんだろうかとか、生活環境とか、いろんなことを考えるんじゃないかと思う。

これを見てる人の中にも聴いてみたい人がいると思うけど、何か先駆者として、経験者ならではということはある?

鳥谷部(大):モヤモヤ考えているうちは不安だった。自分のうちで探っているうちは。でも大きいものを決めた後は、むしろ不安は少なくなった。
だから、自分が決めるべきものを決めて、かつ、それが自分にとって良い生き方で、そして自分たちの道であった。そこに乗った時っていうのは、不安とか恐れっていう感情は減るんじゃないかなって気がしてるんですよね。

だから、どう決めるかというよりも、決めた後の自分の状態を見るということが、それが自分の道なのかどうかを確認するための方法の一つなのかなって思います。

山田:なるほどね。決めてみた時に、見えてくる、感じられる、自分の状態があるっていうことだよね。

決める前っていうのは、確かにモヤモヤするんですよね。確かにこれは何の決断でもそうだと思う。人生の中でいろんな節目になるような決断をする時って、やっぱりそういうことを考える。でも確かに、決めた時に見える風景って変わるよね。多くの人がやっぱりそこを通るんだと思うけど。

あとは、二人を見ていて思うのは、大事なときに大事なことを話す相手がいるっていうのは、やっぱりすごいことだなって思うんですよ。

一人で悶々としてるって、結構大事な期間かもしれないけど、やっぱり誰かと話すって大事。それを聴いてくれる人がいることがね。さっきタイミングがなんかわかるって言ってたけど、今それ話そうね、みたいな感じがあるんだよね、きっと。で、話すんだよね。

~「大丈夫」という信頼関係~

鳥谷部(愛):大事なことを話すというのもあるかもしれないし、あと、彼と一緒にいて感じるのは、私たち何があっても大丈夫だよねーみたいな、お互いに対する信頼感。自分も大丈夫だし、彼も大丈夫だし、二人ならもっと大丈夫!みたいな、そういう感覚がなんかいつもあるんですよ。

だから、まあこれがうまくいかなくても大丈夫だよね、みたいな感じかな。まあ大丈夫だよ、っていつも言ってる感じです。

鳥谷部(大):事を起こしてから大丈夫か確認するというよりも、大丈夫と決めてるから大丈夫になるという感じ。

鳥谷部(愛):そうね、そうね。

山田:大丈夫と決めてるから大丈夫になるのね。

鳥谷部(愛):大丈夫じゃなくても大丈夫みたいな。

山田:禅問答みたいになってきたね。

今の話って、大丈夫というのは目には見えないんだけど、心の中の大丈夫というプールの中で泳いでるみたいな。だから溺れない。でも不安のプールで泳いでいたら、やっぱり不安に飲み込まれて、同じことをやるにしても、躊躇したりするだろう。そう思うと、二人の空間の中には大丈夫が充満してるんだろうね。

鳥谷部(愛):あと、ちょっと大丈夫じゃないかもってやっぱり思う、みたいなのも言う、とか。

山田:そっか、そういう気持ちもある、と。

鳥谷部(愛):そう、やっぱり、ちょっと不安に思う気持ちもあるから。ま、でも大丈夫かな、みたいな。

鳥谷部(大):まあ両方あるんだよ。

山田:それで行ったんですね、っていう。まだ久米島へ行ったところまでしか話してない。(笑)
1時間くらい話してるのに、島の暮らしの話は、何もしてないじゃないか。(笑)

じゃあ、そろそろ島の暮しにいくよ。ちょっと外の風景なんかも見られると嬉しいんだけど。

~久米島での生活~

鳥谷部(愛):平屋で130平米くらい。その上が全部屋上。沖縄なので、台風対策で、高い建物はあまり建てられない。私たちが住んでいるのは、島の中でも人口が少なくて不便な場所です。私たちは敢えて、不便だけども山があって、自然がよりあるところに、といって住んでいる。とってもきれいな山が見えて。

山田:久米島の風景を見たいですよね。そうか、敢えてじゃあその、不便なところに家を借りて住んでるわけね。

お、(屋上からの映像が)来ましたよ、すごいねえ空が。

鳥谷部(愛):そうですね、奥の森の、その奥にあるのが海。海と雲と空、本当に美しくって。

山田:海までも近いの?

鳥谷部(愛):サトウキビ畑とパイナップル畑をくだっていくと海があって。どれくらいかな、1、2kmくらい。

山田:すごい、太陽の力がね。ここが屋上ってわけだ。

鳥谷部(愛):はい。ここが屋上です。

山田:学校の屋上くらい広い。

鳥谷部(愛):どうかな?ちょっとわかんないけど。その奥に、久米島の「久米仙」っていう泡盛を作っている工場がある。

山田:久米仙ね。泡盛ですね、沖縄といえばね。

鳥谷部(愛):そうですね、その隣が小学校です。

山田:ラブが行っている中学校は近いですか?

鳥谷部(愛):中学校はもっと先、車で20分くらい行った、町の栄えているほうにありますよ。

山田:そうか、栄えているほうにあるのね。

鳥谷部(愛):人がいないところに中学校は作れない。

山田:久米島はそもそも人口どのくらいいるの?

鳥谷部(愛):人口は7,000人くらい。だいぶ減ってしまって。

山田:だいきち、ありがとうございます。戻ってください。

鳥谷部(愛):島の何がいいって、島だから、日が昇って日が沈むのが全部見える。それが最高です。

山田:島ってそうだよね。島に行くと水が巡ってるのがよくわかるよね。循環してるじゃないですか、水って。それを知識ではなく肌で感じる、島にいくと。あと風ね。

山田:はい、だいきち、(屋上からの映像を)ありがとうございました!見えてた、見えてた、ばっちり綺麗な空と、海と山。今日も暑いんだね、きっと。

鳥谷部(愛):暑いね、11月だけど28度くらいあります。

~移住してみて感じたこと・変化~

山田:いよいよ、島の暮らしに入っていきたいと思うんですけど。

鳥谷部(大):上陸した。(笑)

山田:3月に行ったんですよね。都会暮らしをずっとしていて、行ってみてどうでした?今は慣れたかもしれないけど、行ってみた当時のことは?

鳥谷部(大):身体の感じている開放感が全然違うなって、その当時も今も。

山田:開放されたってこと?

鳥谷部(大):開放されてる。肉体的にはココなんだけど、身体はもっと大きい感じ。
身体として感じられる意識の広さ、大きさが変わった。

東京ではキュッとした感じ。あなたはここにいなさいよってここに置かれてる、キュッとした感じ。周りとの距離も近い、ビルの谷間、すべてが整理整頓された中で自分の限られたパーソナルスペースと共に肉体が動いていた感じ。

鳥谷部(愛):身体の中に自分がおさまっていた感じ。この体の中にちゃんといましょうね、みたいな。

山田:じゃあ今はどこにいるの?

鳥谷部(大):身体の中にもいて。家の周りに自分達の庭があって、通常だとここが「庭」。でも、島全体が自分たちの庭で、広い庭の中を英国貴族のように車で移動してる感じ。

鳥谷部(愛):私たちの海って。

山田:境界線、ほんとにないね。

鳥谷部(大):子どもがね、それを如実に表現してくれてます。1歳半かな、おむつ1枚でどこでも行っちゃう子なんですね。彼女にとってのパーソナルスペースはこの家の中だけではないってことですよ。どこも自分の居場所だと表現している気がするんですよ。

山田:へぇー、赤ちゃんとか子供の頃の表現というのはほんとに自由で、まさに限りがないじゃないですか。意識の進化ってことでいうと、僕らはもしかしたら、小さい頃から意識を退化させてるんじゃないかなと思う時があるわけですよ。成長に従って、どうもだんだん狭められてるような感じがしないですか?

鳥谷部(愛):しますよ。ウチの1歳半も家の周りはおむつ1枚、でも保育園では服を着て、靴も履く。

鳥谷部(大):魂がね、肉の器の中にしっかり入ってる。

鳥谷部(愛):ほかの人もいるし、先生もいるし、お友達もいるしってなったら、社会的な生き物になってる。

山田:わー、すごいね。1歳半でもそれを使い分けるというか。人間て面白いね。

鳥谷部(愛):ずっと裸で生きてくわけにもいかないわけだから。それと、服を着てる自分を切り分けるんじゃなくて、統合させていくっていうか、どっちも自分であるというふうに含んでいくみたいなことが、これから先やっていくことだろうなというふうに思いますね。

山田:そうだよね、確かに確かに。それを分断してると自分が分かれちゃうもんね。

だいきちの身体が、肉体じゃないところまで広がった感じがした、と。それによってなんだろう、他の変化も起きてきた?

鳥谷部(大):ここに来て、すごく地球のことが気になるようになりました。肉体が自分じゃなくなった感覚が、自然とか地球とか、そういうものを、体が触れているものとして、すごく大切なものに思えるように。

山田:ラブがすごい嬉しそうに笑ってたよ。

鳥谷部(愛):いや、この間、「俺、めっちゃ地球のこと考えてるよ」って言ったのが面白くて。なんか、今までの人生で一番、地球のこと考えているって。

鳥谷部(大):なんでそんなくだりになったかというと、限られたスーパーでお買い物して、小分けに袋に入れてくれるわけですよ、肉汁が出ないように。

その袋、これも資源。東京では何とも思わず使ってたし、捨てていた。でも、その一枚が海辺をヒラヒラしているだけで、海が汚れていくし、鳥や亀が傷ついている。自分の使っているものが、どこにどう繋がっていくのかっていうことの想像力が、今まで以上にすごく働くようになった。

たくさん集まってきているビニール袋をたたみながら、妻に「あなた、すごい細かい仕事するね」みたいなこと言われて、「いや、俺、今、地球のことを考えながらやっているんだよ。」と、そのくだりで。

山田:だいきちが、都会でコーチングに出会う前の意識状態と、今、地球のことまで気にするようになったところまでの変遷があるじゃないですか。島に行ったことで加速し始めたように聴こえる。ドアが開いたっていうか。そんな感じ、どうですか?だいきちにとっては。

鳥谷部(大):加速したということと、そういうことを感じていたということを表現できるスペースがここに生まれたっていう感じもありますね。

山田:なるほど、そういう感じなんですね。

鳥谷部(大):進化の疼きみたいなものがあった。でもそれをどう表現するか、それを出せるスペースが360度どこにでもある。

山田:伸び伸び感があるね、。出して良いという、そういう許可があるんだね。ラブはどうだったんですか?

鳥谷部(愛):行った頃は、ああ広いなあ、みたいな感じで。空も道も家も海も、すべてが広いなあという感じで。ただただ、はあ広いなあって外を見て思ってた感じですけど。それからだんだん、住み始めて半年以上経ったら、自分も広くなってる感じ。

そしたら、あんまり思考するのができなくなってきた。頭、使えない感じです。頭、働かない。何もかもどうでも良くなってくる。

鳥谷部(大):それはね、僕も悩みましたよ。

鳥谷部(愛):なんくるないさ~という感覚。

山田:森に行くと同じ感覚なのでわかるけど、面白いのは、まず身体から来てるのが面白いね。順番として、人間って、肉体で生きてるから、感じるんだね、まずね。そこから頭が動かなくなるという。

鳥谷部(大):愛は元々、頭が使える人なんですよ。そして元々、どうでもいい人なんですよ。だから何が起きてるかというと、どうでも良い人が、さらにどうでも良くなってるんですよ。この、なんか開放感の極み、というか。そういうところにいるように、僕にはみえますね。

山田:開放感の極みの姿とは、例えば?

鳥谷部(大):いやー、なんかね、具体的な姿というよりも、そのあり方。何か一つ一つの所作やdoingがそうというよりも、今まで以上に、あり方が寛容になった。広くなった。大きくなった。

山田:寛容、広さ、こだわらない。

一方で、だいきちは仕事してるわけじゃないですか。それがどうでも良くはなってないと思うんだよね?

~仕事に対する視点の変化~

鳥谷部(大):どうでもいい仕事かもしれない、という視点で視れるようになったことが、自分の仕事を見つめ直す良い視点だなと思います。

自分の、今やっているこの仕事に、一体化してしまっているときは、仕事の必要性とか、影響とか、価値って見にくい。でも、この島に住んでからは、どうでも良く見え始めちゃってる僕もいるわけなんです。どうでもよくなってる僕、仕事とは一体化しなくなった僕が、その仕事はどういう意味を持つ仕事なんだろう?と問えるようになったというのが、仕事に対する影響だと思う。

山田:その自分で、仕事を捉え直しているという感じなんだ。今までは仕事とくっついて、仕事の中にいたから、木を見て森を見ずじゃないけどさ、見えない状態だけど、そっちにいったら少し離れて俯瞰しているという。

鳥谷部(大):いわゆる自己否定みたいなものが行われているんでしょうね、そこで。自分がやってるものってどういうものなんだろう?という。そして、何を起こそうとして、その仕事をやってるのかを、多分、考えられる視点になっている気がする。

例えば、半年後にこれを起こすためにやっている仕事なのか、5年後のここを目指しながら半年後のことをやってるのか、という視点。たぶん、それで違ってくると思う。

山田:東京にいた時の仕事のアウトプットと、どうでも良い視点から意味を深く捉えてやってるときに出てくる、アウトプットなのか、視点なのか、関わり方なのか、変化は感じるんですか?

鳥谷部(大):僕がやってることは、先々、生きる子供たちや地球にとって、どれほどいいことなんだろう、とどこかで考え始めている気がする。今の自分たちの欲求充足だけでなく、その先々の欲求充足までしっかり視野に入れてやってることなのか、と。

山田:セブンジェネレーションズの7世代先の影響を考えて選択する視点。先住民の文化共通の人間の智慧に近いものがあるよね。

鳥谷部(愛):そんなこと言う人じゃなかったんですよ。

山田:それが今、口をついて出てくるんだね。

鳥谷部(大):愛がそれをやってる頃には、僕は、子守りで精一杯だったんで。ようやくそこに、僕が今、追いついてきてる感じなんですよ。4,5年くらい先を行く。そのものを見ながら、でも、それが単なる知識ではなくて、今は実感としてすごく大切だな、ということがわかっている暮らしを生きている。

山田:その変化を目の当たりにしてどうですか?

鳥谷部(愛):彼がやっていることとか、とても素敵だなと思っています。ある意味、私のやり方とかやっていることって、違い過ぎて。みんなもう、遠くでやってるなって見られてるんじゃないかと思ってるんですけど。彼は、ちゃんとその間を繋いでいる。会社に行って、ちゃんと働いている人のこともわかっているし、でも、そうじゃないこともあるし。その両方を繋ぎながら、優しく含んでいる感じ。
そこの人たちにコミュニケーションを取りながら、前に一緒に進めていく力がある。それを見ていて、とても頼もしいし、素敵だなと思う。

山田:僕も素敵だなと思いますね。橋渡しをする人が、必要だと思う。多様性だから、どういう生き方も尊重される。ただ、時代というか流れが、今コロナの影響もあって、生き方から働き方を考えるみたいな方向とかに、一気にいけないじゃないですか。その時に、ちょっと先に行ってる人がいると、見えやすい。
で、ラブは、自分が(ちょっと先ではなく)すごく先にいると、自覚してるんだろうね。でも、それはラブの生き方で、生かされているというのが、お役目の一つ。

身体の感覚も変わったし、物の見方も変わってる。意識の進化って言っていいと思うんですけど。(島に移住して)7カ月くらい経ってきて、最近、あれ?と気付くことはある?いよいよこうなってきたなとか、あるいは何かここが変わったな、とか。それは、自分のことでもいいし、子供たちのことでもいいし。見回してみたときに、どうですか?

~7か月経って気づいた変化~

鳥谷部(愛):私が衝撃だったのは、久米島って沖縄の離島なんですけど、実は那覇からすごく近い。那覇の空港から30分で着くような距離。島のスーパーは、一軒しかないし、欲しいものがなかなか手に入らなかったりすると、みんな那覇に行くんですね。島だと、歯医者さんで十分な治療が受けられなかったりするので、那覇に行く人も多いんですけど。子どもの歯の治療で那覇に行った時に、もうほんと、那覇が都会過ぎて。なんかもう、都会には住めないなあ、と思ったのが、最近の私の一番のトピックス。あんな、東京のど真ん中に住んでたのに。徒歩で品川駅に行けるところに住んでいたのに。もう東京には、あの都会には住めない、という感じがありました。

山田:ちょっとそれ、かなりの衝撃が伝わってくるけど。ああ、住めないって何なの?何がもうだめなの?

鳥谷部(愛):もう空気が違うね。息が違います。呼吸が浅くなる。空気の臭い。においがないはずなのにね。でも、なんか違うんですよ、やっぱり。都会の空気と島の空気。

山田:違うだろうね。まず、呼吸した瞬間に、うってなるって。うわー、すごい衝撃だね。それって、なんか生存本能というか、生き物としての生きていく感覚、みたいな感じじゃない?ここでは生きられないわっていう。

鳥谷部(愛):住もうと思えば、住めるんだろうけど。人は環境になれるから。でも、ここじゃない感じ。自分達の居場所がない感じがすごくした。

山田:今、ラブは中学校で子どもたちに教えたりするわけじゃないですか。子どもたちの将来っていうか、橋渡しみたいなことも、つねづねすごく大事だと思ってるんだけど。島に行ったとしても、地球の中に生きていて、地球の中には科学文明もあって、その進化っていうのは止まらない、という状態の中にいるなと。
社会のシステムが、やっぱり資本主義のシステムであり、まだお金というものを流通させながら、交換経済やっています、とか。そういう仕組みの中に生きているじゃないですか。

この中にいながら、どうでもよくなってきた、みたいな意識とか、身体が広がってきたという感覚とかを、持ちながら生きるということ。子どもたちも、そういう仕組みの中で、これから育っていくという時に、どんなふうに伝えていく、生き方を見せていくのか?
それについては、どんなふうに考えますか?

~子どもたちに伝えたいこと~

鳥谷部(愛):私はやっぱり、その両方の暮らしというのを、きちんと体験した方が良いだろうなと思っています。私なんか、生まれも育ちもずっと東京なんです。東京の山手線の、ちょっと周りくらいにずっと住んで過ごしていたので、ほんとに都会暮らしをずっとしていたんですけれども。それと島の暮らしってほんとに全く別で。電車もないし、スーパーも一軒だし、小学校も全校生徒11人だし、そんな感じのところなわけです。でも、その2つのものが自分の中に両方あるって状態で、自分はどの道を選ぶのか?ということをしていくのが、とても良いんじゃないかな、と感じているんですね。

うちの娘たちは、10歳、7歳、1歳なので、都会の暮らしを知ってる10歳の子が、こっちで島暮らしをするのと、1歳の子がずっと島で育ってくのは、やっぱり違う感覚だろうなって思っている。だけれど、またどっちの良さも感じながら、自分がどう気持ちよく感じるのか、何を選ぶのか、ということを考えて選んでいって欲しい。

山田:両方知った上で、自分が何を選ぶかを選んでいってほしいって、そういうこと?

鳥谷部(愛):なんなら、自分の生きたい世界を、自分達でつくり出していってねという感じ。

山田:それも素敵だね。だいきちはどうですか?

鳥谷部(大):僕はね、今、付け加えたところにすごく同意する気持ちがあって。両方生きるといっても、両方同時には生きられないわけですよね。織物の横糸のように動きながら、自分自身の価値観を生きていくんだろうけど、どっちに生きているにせよ、自分がどういう生き方をしたいのかってことを、常に問いとして持ち続けていることが大事だなと思っている。そういう問いを持ち続けている子どもになって欲しいな、という思いですね。自分の生き方で答えを出していくことが、どっちに住んでいるというレベルを超えていく。

山田:究極の教育じゃないかな。太陽がそそいで、雨が降るかのように、生き方というものが、二人から、今、子どもたちに注がれているんじゃないかなと思うんですよ。それを浴びた子どもたちが、どんな生き方をするか、それは選択だけど、生き方が大事なんだなということは察知できる。そんな中にいることが、すごい幸せだなと思うし。生き方がベースにあって、働き方があるんだな、とか。そういうことなんですね。

鳥谷部(愛):それ、自分たちの子供たちだけじゃないと思うので、島の子供たちや島の人たちが、そういうことに気づいている人もいるだろうし、気づき始める人もいるだろうから、そういう子供たちが増えていってくれたら、地球も、この島も、もっと幸せな島になるんじゃないかなーと思います。

山田:幸せな島にね。二人が行ったことで、それがまた伝わっていくっていうのは、本当に素晴らしいね。

~改めて、今、出てくるもの~

山田:ずいぶん大事な話を聴いたなという感じがしていてね。いろいろ話してもらって、改めて、これ言ってなかったなとか、視聴者へのメッセージでも良いし、何か最後出てくるもの、それから、意識の進化と島の暮らしについて感じることでもいいし、最後に、何かあればどうぞ。

鳥谷部(大):うちの次女の話なんですけど、次女が寝言で「幸せ~」と言った時があったんですよ。どんな夢見てるんだ?と。その前も、小学校の授業で川に遊びに行って、自分たちの手で魚を捕まえた経験が、すごく幸せだったと言ってくれるんですよ。

ここで学んでることって、遊びを通して、大切なことを学んでる気がしていて。教室の中で学んでいることも尊いんだけど、その環境を離れて学んでいることが、ものすごく豊かなんですよね。

で、それに子供たちは没頭し続けているんですね。もうフローなんです。それを止める刺激もないし。自然環境は、怖い一面もあるけれども、自分達の匙加減でどこまでできるかを試し続けている。容易にフローを経験する環境がここにあるなって。

それが、本当に、ここに来て感じる豊かさ、ベネフィットだなと思う。小さい子から「幸せ」って出てくることの驚きと、それを聴けた時の親の幸せみたいな。

山田:なんか幸せが充満しちゃってるんだなあ。もう充満しちゃって、口から出ちゃうんだな。出るのもわかるね。俺もほんとに。環境がそれを可能にしてることもあるし。素敵な話ですね、エピソードが。
ラブはどうですか?

鳥谷部(愛):私はやっぱり、世の中のこと、世の中の仕組みをいろいろ解明したいんです。いろいろ知りたい、ってすごく思っている。東京にいたときは、この社会がどうなっているのか、どういう仕組みで大企業や経済政治が動いているのか、人の心理がどうなっているのか、を考えていました。
でも、最近の興味は、すべて自然に向けられている。何時に朝日が昇るのか、何時に日没なのか、潮が今日、何時に大潮なのか、潮の満ち引きはどうなのかとか。雲は、海のどこででき上がるのか、とか。海を見てると、雲ができる線がある。

そういうことに自分の関心があり、心動かされるようになっている。自分ってそういうこと感じる人だったっけ?と自分で振りかえってみると、自分が違うところに意識を持ってきてるな、というのを感じています。それが進化かどうかわかりませんが、いろんな世の中の見方があるなと、実感している途中です。

山田:へえ、そうなのかあ。コメントもない感じになっちゃう。それしかないんだよね。自然だねえ。なんか、こうして話しているだけでも、僕も沖縄大好きだし、離島にもご縁があって結構行っていて。吹いている風とかね、波の音とかさ、感じちゃうんですよ。リモートで離れているけど、今、横浜にいても、沖縄の風が吹いている感じがする。それくらい二人から伝わってくる。

そういうことを感じるっていうのも、意識だと思うんですよ。ここが横浜だ、って閉じられていたら、それは感じないけど。ここに漂ってる風も、全部、地球の一部で、隔たりはない。

とにかく、感想としては、二人が代表してくれてるんだけど、人間って果てしないんだな、ということ。果てしないっていうのは、身体が拡大していくという感じ方が果てしないな、とまず思うね。仕事の見方が変わったとか、那覇の空気が臭いとか、その感じ方が果てしないなっていうこと。
あと思ったのが、ずーっと都会で暮らしていた人が、たった7か月で、これほど劇的に変わるっていうこと。だいきちにいたっては、地球のことが口から出てきちゃうとか。世代の先のことを考えて…みたいなことが、ふわっと出ちゃうようなことが、7か月くらいで起きるっていうことの、人の可能性というか、果てしなさ。

どこまでも変わっていってしまうということも感じちゃう、すげーって。その果てしなさに触れると、希望が湧いてくる。それを今、すごく感じていますね。

~終わりに~

山田:最後ちょっと、今日やってみてどうだった?みたいなことで締めようか。

鳥谷部(大):じゃあ、僕から話そうかな。楽しみにしてたんですよ。きっと楽しい時間になるだろうな、と、二人でも話していて。想像していた通り楽しくて、楽しい時間だったなと思いますね。自分達の生活に興味を持ってくれる人がいるということが、すごく嬉しいし、興味を持って聴いてくれるという、この時間がすごくありがたいなという、そんな気持ちですね。ありがとうございました。

山田:島のお店とか、どんな動物がいるかとか、一切話してないもんね。(笑)テーマが意識の進化だから、それでいいんですけど。

鳥谷部(愛):私は今日、ひろしに質問されながら、自分達の移住は一体何だったのか、島の暮らしは、どんな意味があるのか、ということを、より深く感じられた気がして良かったなと思いました。やっぱり島に来て良かったなということを再確認している感じの、とってもいい時間になりました。ありがとうございました。

山田:急にまとめモードになっちゃったけどさ。でも本当によかったなぁ。俺も、今すぐそこに行きたいわ。このリモートの壁をピッと取って、どこでもドアみたいな感じで。一緒に昼飯食う、みたいな感じにしたいくらいですよ。

二人とは、ずっと、しっかり話したこともないし、肉体的には会ってないけど、その時間の長さがまったくない、話していて。昨日、ちょっと会ったよね、くらいの感じがする。これが本当にすごいなって。

島の暮らしと関係しているか、わかんないけど、僕らの意識って、もしかしたら、本当に時空を超えたところで、いつでもこうして繋がって、いつでも心を通わせることができるんだよな、ということを、改めて、しばらくぶりだったからこそ、感じたんだよね。それがとても嬉しいし、感動するというか、心がすごく嬉しい、喜んでいる感じがしていてね。

それが、最後にふと出てきたな。そういうものなんだな、という時間でした。ありがとうございました。

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