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0022-(第四部)

第33話 国は何のためにあるのか
 現在の国という集団の第一の役割は「安全」と「治安」です。俗に「夜警」とも言います。
 第二の役割は「生産」や「流通」の担保にあります。物資の供給、ライフラインの確保、防災・防疫、教育・研究、保健・福祉、広域事業(交通・通信、生態系維持、宇宙事業など)、貨幣の信用の担保、通関(関税・検疫)などによって国民の「暮らし」を支えています。
 最近では「国際信用資本」が、地球規模で生産や流通を間接的に支配するようになってきて、国という枠組みを超えて金融市場が動き始めています。今のままでは、国は巻き込まれてしまいかねません。

第34話 AⅠの時代
 
未通し得る将来に「シンギュラリティ」は実現しないというのが、昨今の通説です。確かに、感情や意欲や創意など、人の「ダイナミズム」や「造化」は、デジタル化できそうにありません。
 この先「AⅠ」は急速に進歩します。生産や流通のシステムが「無人化」します。ロボットが空気、海水、土壌などから元素を分離してあらゆる物質を生産し、配送するようになる可能性はなしとはしません。「人造」が「AI造」に代わります。人々は「衣食住」に不自由がなくなり、至短時間に遠方へ行けるようににもなります。富の蓄積、他民族に対する殺傷、破壊、略奪、支配などは必要がなくなり、権威や権力の意味もなくなります。国という集団の在り方は見直されます。ただし「創世記」にっは、当時、人は何不自由なく暮らせるために堕落し果て、神が怒って大洪水というお灸を思い立ったとあります。

第35話 国という集団の行く末
 現在の国は、様々な「矛盾」と「不調」を内蔵していて、集団の在り方としては、理想でも、完璧ではありません。
 この世に「戦争の脅威」及び「治安の危惧」がなくならない限り、国という集団の形態の存続は不可欠です。現に、征服、覇権、利権などを目指して他国に襲いかかろうとしている国があって、油断なりません。国内でも殺人、強盗、詐欺などの犯罪は、枚挙にいとまががありません。何事かあれば国を挙げて対応しなければ、国民の「繁栄」と「安寧」が成り立ちません。
 人類の「英知」の発展段階の現状においては、見通し得る将来における集団のあるべき姿について提起し得る識者も学者も政治家もいません。

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