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白鳥和也の旅エッセイ

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紀行文というより、旅のあれこれについての随想です。自転車以外の旅についても取り上げます。現在無料記事で、サポート大歓迎。
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記事一覧

旅とは何か

旅とは何かをずっと考え続けてきたように思う。そしてある時期から、旅は生きることの縮図であ…

本栖湖キャンプに行ってきた

久しぶりに本栖湖キャンプ場で2泊してきた。連休も最後の3日間でそれほど混んではいないので…

旅の追憶のコラージュ

 自転車の旅の記憶は、ある部分、古い夢の記憶にも似て、断片的であるけれど、なぜかどこか、…

なぜ自転車で旅をしたのか

なぜ自転車(ランドナー)で旅をしたのか自分自身に問いかけてみる。答えはいくつでも見つかり…

キャンプ依存症(1)

世の中には「自転車依存症」というものがあるが、最近では「キャンプ依存症」というものもある…

追憶の遠近法

旅した道の中で強く記憶に残っているところがある。そういうところでは一種、距離感が喪失して…

湧水と流水の季節

流れは何かを運んでいるようであり、そうでないようでもあり。湧水で知られた街を行けば、あちこちの水景が謎かけのような様相を呈している。 人はどこから来てどこへ行くのかという問いにも似て、透明な液体は答えのない問いを繰り返しているようにも見える。 水の街はそういう音楽に浸されている。水路や浅瀬や湧水は、音響によって作られる音楽とはまた別の音楽を奏でているのだ。せせらぎ、ではなく、むしろ無音の音楽なのかもしれない。 その音楽は何か透明な物語も宿していて、しかしそれはまたつかみ

春一番の夜更けに

そこを故郷(ふるさと)だと思いたかった、遠い街の映像が私の前に現れる。自転車旅の果てに辿…

小さな丘の追憶

小さな丘が好きだ。 個人的には「ポケット丘陵」と呼びたくなるような。 神奈川とか、台地が地…

里道の詩

里道(さとみち)と呼べば、冬の陽だまりのようなあたたかさがあるけれども、里道(りどう)と…

里道と近代と

里道の定義というものがあるのかどうかわからないが、私にとっての里道は、田舎道といってもま…

里道を辿ること

自転車で里道を辿るのは素晴らしい体験だ。 とりわけランドナーのような、中低速で安定して走…

秋は里道

春でも夏でも秋でも冬でも、私は里道が好きなのだけれど、里道のほうでいちばんいい表情をして…

豪華客船ツアーと小型帆船の航海

 ふと、きょう、思ったのだ。大型客船のことを調べていて、クルーズ船ツアーのサイトに行き当たり、そのゴージャスで至れり尽くせりで、ドレスコードの説明までついている解説に、ハハア、ナルホドと思いつつ、こりゃ自分には縁がないな、余裕があったとしてもこういう旅はしないだろうな、と思った。  私はしかし、船は大好きなのだ。200トンぐらいの船に毎日のように乗ったこともある。豪華客船が嫌いというわけでもない。それにしがみついたツアーに興味が持てないだけなのだ。  荷物は目的地まで運んで