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中学生の質問に度肝を抜かれた「有澤先生の思い描く未来はどんなものですか?」埼玉県・幸手市立東中学校の場合

「中学生はすごいぞ。大人たちの行動でどんどん変われるぞ!」が今回のnoteのテーマ。これは最後の方にしか出てこないから、先に書いておきました!)

いつも言っていることですが、決断と行動の速い人は得をする。そんな先生のいる学校は生徒が触れる情報の範囲が広い。いろんな人にも会える。必然的に子どもたちの未来が広がる。ほんのちょっとのことかもしれない。しかし、生徒たちの進学の選択、大人になってからの行動に影響があるんだろうな、と強く思う授業となったのが今回の授業だ。

「今、息子がキリロム工科大学でインターンをやっています。今なら現地からのオンライン授業ができますよーーー」とfacebookに書いたら途端に連絡をくださったのが、幸手市立東のS先生だ。その翌々週の総合の時間に中学3年生を対象に100分の授業を行ったのが昨日。なんとlovely❤️でスピーディな決定!

生徒たちが書いてくれた振り返りシートを読みながら、涙が出てきた。

生徒たちは透明の箱に気がついて、自力で出ていきます

1.「地元の高校しか選択肢に入れないのではなく、世界をみたい。」

キリロムの職員の一言も響いたと思う。「あなたたちは本当にラッキーです。私が中学生の時に、こんな話をしてくれる大人や大学生はいませんでした。この機会がどんなに幸運だったのかを覚えておいてください」と。本当にその通りだ。私もできることなら、中学生の時にこんな授業を聞きたかった。

2.「外国に行くことに少し抵抗を持っていたが、この授業を通してとても興味が湧いた」
「大学を考えるとき、海外の大学も視野に入れていこうと思いました。」

近くの大人がちょっと話をするだけで、子どもたちは海外に興味を持つ。彼らが海外の高校や大学に行かなかったとしても、何かの変化には確実につながると担当の先生が言った。

3.「今回の授業を受けて、私が思っていた印象とははるかに違いました。一番驚いたことは、英語ができなくても留学をすることでできるようになるということです。私は、英語が苦手なので留学は考えていなかったけれど、一つの選択肢として考えることができた授業でした。」

そうなんです。英語はツールなんです。英語が得意な人が海外留学する、という不思議な思い込みがいまだにある日本。ブータンは小学校から全ての授業が英語で行われます。世界には教育が英語やフランス語という、自国言語ではない国がたくさんあることを子どもたちは知りません。いえいえ、大人もしれいません。だから英語が得意な人が留学する、という発想になる。ほんのちょっとの時間で子どもたちはその間違いに気がついてくれました。

4.「英語ができなくても成績が悪くても海外で活躍できることを知りました。だから、何事にも挑戦していきたいと思いました。」

この意見の背景にあるのは、「英語はできなかったけど、好奇心だけでキリロム工科大学への入学を決めました」「僕は中学の時はオール2か3みたいな成績だったけど、世界ランキング27位の大学に入学します。行きたいと思えばみんなもいけるんですよ」と話した大学生たちの体験談が心に残った様だ。(参加した大学生は鹿児島・鳥取・神奈川出身)

この時は、たまたま石川県の学校2校からオンラインの申し入れがあり、高校生一人と教員が参加していた。ところ変われば感覚も変わるで、感じたことも違うかもしれない。後日お話を聞いてみたいな。

5.「今までも留学に興味があったけれど留学している方のお話を聞いて留学してみたいという気持ちが強くなりました。」
今留学中、海外にいる、という話を聞くのはオンラインなら簡単に実現できる時代だ。youtubeで録画を見るのもいいが、画面の向こうの人と直接会話ができるのは、今の時代ならではかもしれないですね。コロナがなかったらここまでオンライン授業は広がっていなかったかもしれないから。

最後に、、、

6.「有澤先生の思い描く未来はどんなものですか?」
と授業の最後に質問をされて目玉が飛び出そうに、息が止まるほど驚いた。これは私にとって、本当に大きな衝撃だった。私自身が自分で見据えた未来(世界)を描けていなかったことに気がついて恥ずかしくなった。授業では、なんとしてでも回答をしないといけないと思ってこう答えた。
「未来の全体像ではなく、ほんの一部、学校のことになりますが、私はいつか日本の全ての学校の授業が英語で行われる様になったら良いと思っています。」と。答えながら、「これは大人としても、教育に関わる人間としても、もっと自分の理想の未来をきちんと考えて、それに向かって行動しないわけにはいかないな」と思った。実は今回の授業で、私が一番衝撃を受けた瞬間だった。そして、昨日の夜はずっとこのことを考えていた。

私は誰かの手本になれる大人でもないし、研究者でもないし、教師でもない。そんな私が学校教育に関わっている。これは、私の様な人に増えて欲しいという思いもある。

全都道府県にインターナショナルスクールを作りたい、と言いながらも遅々としか進まず、落ち込む日々でもある。が、時々今回の様に小中高生に授業をすることでエネルギーをもらっている。大海につながる細い川を少しでも広げたいと思っている。

細い川が干上がらないためにも、せっせと川底を掘り上げ、川幅を広げ、他の川を作り、、、当面はそんなことを多くの方々と一緒にやっていくしかない。

世界は広い、世界をみてみたいと思ったら「どこでもドア」の鍵が開く。行ってみようよ!

アッ!どんな授業をしたか、ですが、、、興味がある方はご一報くださいませ!

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