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理系に進もうとしている高校生の小島くんへ(その1)

このエントリーはあなたのお母さんから、お昼休みにある相談を受けて書いてみました。参考になるかわかりませんが、一応、大学院で工学(修士)の学位を取得してしまったので、私なりの考えをまとめてみました。覗いてみてもらえると嬉しいです。だだし私は、大学の定義を「大きく学ぶところだ!」と過大解釈して、よく大学をサボり、競馬やバイトに勤しんだ不真面目な学生でしたので話半分くらいで見てください(笑)

①理系に進むということ
②進路は何で選ぶ?
③私の場合
④今の私なら何学部に進むか?

①理系に進むということ

最初からこんなことを書いてしまうと、混乱してしまうかもしれませんが、理系か文系かで人生はそう大きく変わりません。なぜなら世の中は理系か文系かで成功が約束されている仕組みではないからです。(成功の定義が曖昧ですがここでは割愛します)小島くんが利用しているサービス(モノや体験)もどちらかで割り切れるものばかりではないと思いますよ。
私も高校時代に文系か理系でどっちがいいか、みたいな議論がありましたが、理系が世の中を作り(文字通りモノ作り)、文系が世の中を回すんだ(営業・法律・広告など)と友人から言われて妙に納得したことがあります。要はどっちも大事ということです。
で、一昔前までは、理系は技術職だからスキルさえ身につけられらば一生食いっぱぐれないから理系が最強!!と言われる時代もあったかもしれません。しかしこれからの世の中を支える小島くんにはもっと広い視野を持って欲しいと思います。個人的には両方を持っている人が強いです。

強いて理系に進むメリットをあげるとすれば、多少は数字に強くなれるくらいでしょうか。
世の中をより細かく見ていくと意外と数字が使われています。
きっとスマホを使っていると思いますが、携帯の電波ってどうやってデータを運んでいるか知っていますか?
これは大学物理の範囲ですが、波動方程式という計算式で電波が飛んでいく様子を実感することができます。波動方程式は数学Ⅲの微分・積分を使って解きますが、きっと今習っている最中だと思いますので楽しみにしていてください。(私は講義で聞いた時にすごく感動しました。)

②進路は何で選ぶ?

それと理学部か工学部はどちらが良いか問題をよく聞きます。就職のし易さで比較されることが多いと思いますが、私の肌感覚だとそこまで大きく変わりません。理学部でも十分エンジニアになれます。理工学部と括ってある大学もあるので理学部と工学部でどっちがいいか?みたいな話はあまり意味がなく、むしろ学科の方を注意して見たほうがいいと思います。

学科の最初の選び方は、「興味をそそる・面白そう」でいいと思いますが、高校の先生があまり教えてくれない選び方が一つあります。
それは「研究室の研究内容」で選ぶということです。(だいたい研究室のHPがありますので、研究内容を見ることができます)

理系大学は卒論を卒業条件としているところが多く、その際、研究室に配属され指導教授がついて論文を書いていきます。そこで少なくない時間を研究室で過ごすことになると思いますが、全く興味がない分野を研究するのはかなり辛いです。
私の後輩も、全く興味のない分野での実験や論文を書いて大変な思いをして、やっとの思いで卒業していました。たまーに指導教授が寛容で、どんな分野でもいいよ!と言ってくれるところもあるようですが、ほんのひと握りです。

万が一、途中で気が変わってしまったり、やりたい研究が他学部・他大学にあった場合でも、だいたいの大学で3年時編入がありますので再チャレンジ可能です。(少しハードルが上がります)

進路は何で選ぶ?の答えとしては研究内容(卒論のテーマ)から学科を選ぶのが、実入りの多い学生生活になるのではないかなと考えています。

You Tubeで研究内容にフォーカスした動画がありましたのでご参考までに。

東北大学理学部

東京理科大学理工学部 近藤研究室

(その2で残りを書く予定ですが、今日はこの辺りで)

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