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いのちの鹿ハンバーグ おいしいはやっぱり良薬

お薬ではカバーしきれない痛みに耐えるため、身の回りの色んなものの恩恵について研究する日々でしたが、また一つ、大きな存在。それは生命の力みなぎる「食べ物」です。

身近に、鹿をさばくことができる人がいます。彼女から、野生のエゾシカのお肉を買わせていただきました。

さてハンバーグにしよう。という日に、体調が良くなくなって、横になってしまいました。

そこで、夫と、このとき来てくれていた母が協力して鹿ハンバーグを作ってくれたのでした。

いつもはハンバーグを作るのは私なので、たくさん質問をもらいます。「つなぎは何を使うの?」「パン粉どのくらい入れるの?」「たまご入れるの?」「ナツメグどのくらい入れるの?」普段から目分量だった…記録しとけばよかったなあ。軽くぱちんぱちんして空気抜いてね。…私によるざっくりとした説明で、一生懸命、二人で作ってくれました。

玉ねぎのみじん切りを母が「入れ過ぎた」と言うのですが、これが逆に良かったようで、赤身で油の少ない野生の鹿肉が柔らかく焼き上げられました。

ソースは夫が近くの農家さんから手に入れたフルーツトマトを基本に手作りしてくれました。美しい真っ赤なソースです。

「できたよ、起きれるなら食べてご覧」美味しそうな匂いで頑張れて、立ち上がりを始めます。

美味しい。生き返るよう。鹿が命をくれた。トマトも命をくれた。
体の中の力が巡るような瞬間でした。痛みがあっても、生きていける。しかも楽しく生きていけそうだ。

家族が美味しく作ろうとしてくれたのに加え、食べ物が本来の力を保有していたからだと思います。

今何か治療中だったり、体調や気持ちがすぐれない日々だったら。採れたてのものや野生のものから力をいただくのはやっぱり良いですね。

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