見出し画像

Pearlパールを観ました


A24のやつ。
観たあとに知ったけど前作「Xエックス」今作「Pearlパール」次作「MaXXXineマキシーン」の三部作なんですね。「Xエックス」の登場人物の過去のお話だそうです。私は前作完全未視聴でしたが楽しめました。

というわけであらすじ。
1918年、世界大戦とスペイン風邪が世界を混沌に包む中で夢見る主人公のパールはアメリカの片田舎の農場で踊りの練習をしていた。観客は家畜の牛とヤギ、アヒルくんはちょっとどいててね。
厳格な母はパールを叱る。夢見る暇があったらいなくなったお手伝いさんのぶんも家の手伝いをしなさい。父の介護をしなさいと。注意しているうちはいいがガチで怒るとドイツ語で叱る。めっちゃ恐い(scary)
そんなパールにも心の拠り所があった。夫であるハワードだ。しかしハワードは志願して大戦へと征ってしまった。彼からの手紙も絶えてからしばらく経ってしまった。
混沌とした情勢に厳格な母、夫からの便りはなくて寂しい思いをしながらもスターになる夢を見るパールは寝たきりの父の薬を買いに街へと向かう。

物語の導入はこんな感じ。


以下ネタバレ注意な感想。
まず、パールが必要としてたのはひたすらに彼女に意見せず拒絶せず否定しないですべてを受けいれる存在なのだったのかなと思う。だから何も喋れない父に加害する時は言い訳をしていた(とはいえためらいはなかったけど…)し悔いてもいた。あとキマってはいたけど物言わぬカカシくんとも一緒に踊っていたし、最後の方は母の胸で安らいでたしね。
そう考えるとパールの独白の最初のほう、ハワードへの言葉は本当にハワードから拒絶されたくない気持ちがあったのと彼が戦争に出向いたのは自分への拒絶の現れ(あてつけ)だと受け取っていたって意味だったのかなって。
あとパールは「新しい命」に対して明確に敵意を持ってるのよね。なんでわざわざ卵をちょっと育ててから潰したのかって疑問だったけど独白の自分の子供に対しての考えが世のすべての生き物に向いてる。というかパールは自分より弱い生き物が嫌いなんだと思う(アヒルくん…)。けど何も言わずにすべて受け入れて欲しがるのよね…うーん狂ってる。

母も母で若干偏屈なのよね。婿の実家からの贈り物なら素直に受け取りゃいいのに…
それでも様々な背景がある娘と寝たきりの旦那と共にあの混沌とした時代を生き抜くと考えたらああなるのもわかる気がする。最善を選択するしあるもので満足する。

「Xエックス」未視聴な私は途中観てられなくて「ここでパールは劇中劇なんです!パールは女優になりました(チャンチャン)で終わらしてくれ」って思ってました。現実はつらい。映画の中の話だけど。

見どころは親子喧嘩、オーディションのシーン、オーディションの結果、ハワードへの独白、団欒、笑顔。ラスト30分全部やな!

勧める人を選ぶ映画ですがおもしろい映画でした。マキシーンも楽しみにしてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?