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娘の熱いプレゼン 本当の意味は

娘が行きたい学童があると言い出した。週に一日でもいいから、そこに行きたいという。

2年生になり、新しくできた友達がそこに通っていて、韓国語やスペイン語など英語と違う外国語が習えるという。自分も他の国の言葉を習いたいし、楽しそうだから行きたい。

なんと向上心のある言葉!やってみたいという気持ち、応援したいと思った。

この地域の小学校では、放課後、児童達が行く場所に分かれて校庭に列を作る。そこへ各学童のピックアップ担当が迎えにきて、専用バスまで誘導し学童まで移動する。

その行きたい学童に行く子達は、放課後どこに集まるか知ってる?
学童では、外で遊ぶ為のユニフォームみたないもの揃えるんでしょ?

娘に質問してみた。

「よくわかんない。」

翌日娘は学校から帰ってくると、列は作らないけど固まってるみたい。とか、ユニフォームは帽子じゃないらしい。とか、友達は月、木に行っている。とかメモを取り出して私に説明した。

リサーチまでして、本気だなと私は思った。

とりあえず、週末にその学童へ行ってみると、イギリス人の優しそうな男性が日本語で一生懸命説明してくれた。

最近、日本人の受付が辞めてしまい、日本語があまり得意ではないけれど、講師をしながら入会説明も担当しているといった。

一通り説明は聞き、たくさん質問もしたが、帰ってきて資料をみると、結局いくらかかるのか、支払い方法などやっぱりもう一度確かめないと不安が残った。こんな感じで、きちんと迎えに行けているのか。

娘には、今行っているところに不満がないのなら、入会金を2倍払うのはもったいないからという理由で、今回は諦めてほしいと伝えた。他の国の言葉に触れたいなら、別の方法を探すからとも伝えると、異常な泣き方を始めた。とにかく、行きたいと泣き叫ぶ。

何かおかしい。
「お友達に行くって言っちゃったの?」
「そう。」
でも、なんだか歯切れの悪い返事。
そして、数分後には何事もなかったかのようにケロッとしていた。

朝、もう一度、なぜそこへ行きたいのか聞いてみた。
私は、放課後も一緒に遊びたいくらいその子と一緒にいたいと思っている。私が、行くとその子のお手柄になる。と。

お手柄?!

私の顔色が変わったようだ。娘は、
「お手柄は違ったかも。言葉の意味がよくわからないから。」
「でも、その子を喜ばせたいんでしょ。」
「うん。」

なるほど。と思った。
ここ数日一生懸命に時間とお金のやりくりを考えていた自分がバカバカしくなってきた。

なら、日曜日に近くの公園で遊ぼうって、今日学校で誘っておいで。公園まで連れて行ってあげるから。

とりあえず、娘は機嫌よく家を出た。

この状況、皆が、それぞれ満たされる構図で誰も悪くないけれど、後で私が知った場合、騙されたような気分なるところだった。話してきた全ての事は娘の本当の気持ちだし、悪意がない。ただ本質は友達を喜ばせたかったというから、余計に難しい。

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