コント〈掃除機〉

「ちょっと掃除機かけてよ」

「どこ」

「背中」

「そんなところ『かける』の初めてだな。『かく』ことはあっても」

「余計なこと言わない。ほら」

「強さは」

「弱で。『うるおい機能』ってついてなかった?」

「ついてないよ。じゃあかけるよ。スイッチオン」

「、、、、、、、、うん、綺麗になってる。スース―する」

「擦れて痛いんじゃないか。よし、これぐらいでやめておこう」

「ちょっと。まだやめないでよ」

「これから用事で出かけるからさ」

「なら無人掃除機を背中にセットしておいて。あ、障害物あった方が楽しいからお灸を置いておいて。清掃と健康の一石二鳥!」

「お灸すえるところ頭だね」



#コント #脚本 #超短編小説 #ショートショート #寸劇

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