コントL〈ラブソングは突然に〉

=Lから始まるとある会話=

「ラブソングってどうやってつくるの?」

「いま君が愛してる人のことを想うんだろうよ。心当たりは?」

「人類を広く。博愛主義だから」

「心がけには感動するが、人の心に響くのはもっと身近なケースだろうな。好きな人は?」

「いない」

「じゃあ、まず好きな人をつくることだろうよ」

「簡単に好きになれない」

「じゃあそのもどかしさを歌ってみれば?」

「そんな歌を聴いて誰が感動するもんか」

「僕は聞いてみたいけどね」

「それって好奇心?」

「君は『誰かに好かれてることに気づかない自分の愚かさ』を歌ってみるべきかもね」

「言ってる意味がよくわからない」

「なら、君はその歌を歌う素質あるよ。少なくとも僕は保証する」

「、、、、、ありがとう。1曲書ける気がしてきた」




#コント #超短編小説 #ショートショート

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