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#164 チームに必要なのは目利きができる人だ

こんにちは、今回の記事では、飲食ビジネスにおいて欠かせないスキルである「目利き力」についてお話ししたいと思います。ちょっと大げさですが、チーム内でビジョンを持ち、仲間のみんなをリードし、問題解決に取り組むために必要なこのスキルは、まるで魔法の力のように働きます。ある時、僕は築地に魚を仕入れにいくこととなり、魚をキチンと目利きできる人と行動を共にしました。その業界に精通している彼は、市場でも一目置かれる存在。その審美眼に驚きと敬意の感情が湧いたのを覚えています。それ以降、僕は市場に行くときはそこで顔がきく人と一緒に行くようにしています。
#目利き

目利き力とは何か?


まず、「目利き力」って何でしょうか?ビジネス界隈では「コンセプチュアルスキル」とも言いますが、そんな堅苦しい言葉は使いません。僕たちが身近に感じる言葉で言えば、「物事の本質を見極める力」。もっと噛み砕いていうと「見聞色の覇気」。ちょっと違うか笑。要するに、何が正しく、何が間違っているのかを見抜く、最適な選択をする、そして複雑な問題から真の解決策を見つけ出す能力です。ひらたく説明すると、テレビ東京系列の人気番組「なんでも鑑定団」で鑑定団の皆さんが骨董品や美術品の真贋を鑑定するやつです。時にガラクタとしか思えないものが想定外な値段をつけたり、価値がありそうな年代物の壺が実は偽物だったりと。鑑定家の目利きの力は凄いものであると感心するものです。
#鑑定団は覇気使い

目利き力の重要性


なぜ「目利き力」が飲食ビジネスにおいて重要なのでしょうか?簡単に言えば、変化のスピード激しい現代社会で生き残るためには、このスキルが欠かせないからです。チームの全体像を把握し、的確な業務指示を出すことができる「目利き力」は、リーダーシップを発揮し、チーム力を向上させる鍵となります。リーダーの「目利き力」が高いと、チームのミッションやビジョンを明確に伝えることができ、働く仲間の意欲が高まります。高い意欲が高いパフォーマンスに繋がり、チームの成果も向上します。また、認識のずれやミスの軽減にも貢献します。「何が本質的なことなのか」を常に考えられる人がリーダーとしてふさわしいと思います。本質的な課題解決ができないと、負のループから抜け出せなくなるケースもあります。僕も様々なケースを見てきましたが、相対的に足りないのはリーダーの「目利き力」だと感じる場面がありました。
#数多くそんな場面をみてきました

柔軟な思考と「目利き力」


「目利き力」を高めるには、柔軟な思考が必要です。昔の成功に固執せず、新しいアイデアを受け入れ、新たなビジネスモデルを構築できる能力が求められます。そして、これは誰でも養うことができる能力です。日常業務においても、目的を考え、物事の本質を見極める力を鍛える習慣が大切です。これまでの日本の会社では、リーダーというポジションに「先見力」はあまり求められてこなかったんだと思います。そこで、「目利きのポジション」を組織に設けて、目利きのできる人にそういう種類の意志決定を任せる、というやり方もありなんじゃないかとも思います。
#選択と集中

経験と内省


「目利き力」を高めるためには、経験が必要ですが、経験だけでは不十分です。その経験を振り返り、内省することが重要です。自分の考えや行動を深く省み、新たな学びを引き出すために内省をすることは、成功した経営者たちも実践しています。最近「逃げ切り世代」という言葉をよく耳にします。仲間などと話していると「あの人たちは逃げ切り世代だから」という言い方をしていますが、そんな雰囲気が世の中に出てしまうのは危ないなあと思ってしまいます。上の世代は、まだ大きな会社に入ること=ローリスク・ハイリターンととらえている人が多くいます。しかし、それが本当に通用したのは、1960年代後半から1990年代くらいまでというとても限られた期間だと思います。大手企業の部長クラスの給料も、ここ20年間ほとんど変わっていませんし、人材育成費や交際費など使えるお金もどんどん減っています。僕の周りの若い人たちからよく聞くのが、上の世代から「君たちはこれからたいへんだねえ」と言われる、という話です。上の世代もこのままだとこれから会社がたいへんになることはわかっている。でも自分たちは逃げ切れると思っている。若い世代は年長世代の言葉からそうしたニュアンスを感じています。

「オレは逃げ切るから」で本当にいいんですか?

未来に日本の飲食文化を繋いでいく、きちんと次世代にバトンを渡していくそんな大人になりたいと僕は常に思います。
#そんな大人に僕はなりたい

長期的な視点


最後に、ビジネスにおいて「目利き力」を活かすためには、長期的な視点が必要です。今の成功が将来にも通用するとは限りません。これからはもっと時代の変化が早くなると思います。新しい価値を生み出すために、未来を見越した意思決定が求められます。そして、組織全体で危機感と自己効力感を持ち、未来を切り開く努力が必要だと思います。一つの価値が長続きする時代には、リニア思考で「コツコツやっていれば毎年少しずつ成長できる」という前提があります。しかし、国内市場が小さくなる一方で市場がグローバルに広がる上に、価値が長続きしない時代には、新たな価値を生み続けないと「少しずつ成長」どころか「衰退する一方」ということになります。
#打率は1割にも満たない

まとめ


「目利き力」は飲食ビジネスにおいて魔法のような力を持っています。ビジョンを持ち、全体像を把握し、問題を解決するために、ぜひこのスキルを磨いてみてください。柔軟な思考と内省、そして長期的な視点を持つことが必要となります。
#飲食の未来

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