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伊之助は庄之助へ、玉治郎は?

41代式守伊之助が木村庄之助に昇格ですと。
協会も思い切ったことをしますね。wikiに「ズッコケ行司」って書かれてる人ですよ(笑)。北の富士さんも伊之助には好感を持っていなかったです。
最たるものは「差し違い11回」です。素人目で見ても、いや、そっちじゃないだろ!という裁きも多かった。そして「ズッコケ」と言われるように動きが悪い。力士にぶつかる、ぶつかってコケる、草履が脱げる、転倒する、頭を打って起き上がれなくなる、廻し待ったで廻しを締め直してる時に軍配を落とす、こんな行司いませんでしたよ。てっきり私は、「庄之助の任にあらず」と言って潔く土俵を去るもんだと思っていました。それが行司の最高位の庄之助に昇格。まあね、上げないと下がつかえちゃってどうにもならないという裏事情もあったかも。

過去には立派な木村庄之助がたくさん存在しました。
私が子どもの頃には、27代庄之助(熊谷宗吉さん)。

なんと庄之助在位17年! 独特な掛け声でした。「残った、残った方々」。この掛け声をパクってるのがいまの木村玉治郎。直弟子らしいので、パクったは失礼か(笑)。
その後28代、29代はよく憶えている。30代、31代はあまり印象にない。私の個人的な感想です。32代は記憶にあるのだが、庄之助在位1場所だったとは!? 33代から35代もしっかり記憶があります。
印象に強いのは、裁きに定評あり、風格も申し分のない36代庄之助(山崎敏廣さん)。

しかし、調べてみたら在位2年足らずだったとは。
という訳で、行司の横綱たる木村庄之助には威厳と風格とカッコよさがあったわけだが、次の38代になる庄之助(現式守伊之助)には、それらが全てない。9か月の在位ということなので、5場所のガマンとなる。

しかし、伊之助の庄之助昇格は伝えられたが、次の伊之助には誰が上がるのかの情報がない。奮起を促して競わせる方針なのか。
候補は三役格の次の四方。
木村玉治郎、木村容堂、木村庄太郎、木村晃之助。
年功で行けば、玉治郎なのだが、この人も評判は芳しくはない。変なタイミングで立ち合いを止めたり、差し違いも多いし、所作も美しくない、コケたこともある。先輩を追い抜くことになるんでしょうが、木村容堂の式守伊之助昇格が妥当ではないかと思います。 

とここまで書いてて、今朝がたのニュース。

木村玉治郎退職


驚きました。これは庄之助はじめ行司の人事関連とは無縁ではないはず。
人が組織を辞める理由は二つ。一つは、今よりもっとい仕事と処遇が見つかったから。もう一つは、不満があるから。
明らかに後者でしょう。
恐らく、人事の内示があったんでしょうね。
「伊之助は庄之助に上げる。次の伊之助は玉治郎、あんたじゃなくて容堂だよ」と。
まあ、これは本人にしてみたら内心忸怩たまらんです。
後輩に抜かれるのかと、俺がダメなのは分かるけど、俺よりダメな伊之助がなんで庄之助にあがるんだと。
そう思ったはずです。その気持ちも分かる。
本来、辞表を出すのは玉治郎ではなく伊之助だったと思いますが、人事は常に公正ではありません。いろんな思惑とパワーゲームでつくられます。そのパワーゲームに玉治郎は負けてしまったんでしょう。
玉治郎に憐憫の情はありますが、いずれにしろ、伊之助と玉治郎は立行司としては不適格です。
9か月後には、容堂の庄之助、庄太郎の伊之助、という布陣に変わるのでしょうか。

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