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推しの演技が見たくて再生したら朝方泣く羽目になった話

突然だけど、わたしは根っから(男性で昨今お騒がせしてる事務所の)アイドルおたくである。その歴史は深く、3歳の頃にはもう、いわゆる「推し」を見つけて、その人が所属するグループを好んでいたくらいだ。(ランドセルを背負う前から、というのは、今調べてちょっと己でも引いた)
そして、わたしのnoteを読んでいる人ならば、なんとなくでもなく察しがつくだろうが、わたしは相当自己肯定感が低い。というか、自分を低く見積ったり、下げていないと気が済まない気質なのだ。その割に、頑固で、一度決めたら曲げられない性格なので、歳を取ってもなかなか考え方が変えられない。
そんなわたしだから書けるであろう、話を思いついたので、目覚ましついでに書いてみる。ちなみに中途覚醒から目覚めて3時間が経過中。朝5時20分の執筆。初老です。

深夜3時40分頃、そんな変な時間に起きても、大抵のSNSは時が止まってるし、仕事中とかで暇つぶしに会話をしようと思える人間が起きてることも早々ない。いつもなら無理矢理もう一度眠ることを試みるのだが、そうするとダラダラ時間だけを貪る睡眠をしてしまうので、起きることを珍しく決意した。かと言ってすることが無いので、これまた珍しく、入ってるだけでなかなか開かないAmazonプライムのアプリを開く。
先述したように、わたしは某事務所のアイドルおたくなので、たったひと番組、限定コンテンツを見たいが為にAmazonプライムに加入した。他のコンテンツには目もくれず、配達が便利になるしか恩恵を受けていなかったのだ。『どうせお金を払ってるんだし…見れなかったものでも見ようかな』と思って開いたドラマが、なかなか堪えるものだった。

ざっくりあらすじを言うと(詳しくは上記HPを参照)主人公・八重は常に「他人の為に」嘘をついてしまうお人好しな性格。それが祟って、ある日恋人・仕事・住処を無くしてしまう。そんな八重の幼馴染・匠が現れ、偽装結婚のバイトをしないか、と提案してくる。というものだ。

正直言うと、まだ1/4の3話しか見れてない。いや、見ていてしんどくなってしまったのだ。

まず、幼馴染の匠。偽装結婚の話を持ちかけ、あたかも自らのビジネス成功の為に生きているようだが、実の所、幼少期から八重のことが大好きで、必ず幸せにすることに人生を賭けている。が、実際は過度な照れ隠しが顔を出し、悪態や見栄張りばかりついている。
この作品の原作は少女漫画なので、『そんな都合のいいこと…』と冷静に思えばその通り。
だけど、わたしには匠の気持ちがよく分かる描写があった。

2話の匠目線の回想回、学生時代に八重が付き合っている(と匠が思っているだけかもしれない)別の幼馴染・健斗と夏祭り一緒に歩いているのを見て悲しむシーンがある。しかし、程なく匠の背後から女の子が出てきて、笑顔を戻しながら彼女と歩く匠がいる。
本当に好きな八重にはなにも言えず、変な態度ばかり取って、本当は好きじゃない相手と付き合い続けた匠。正に「自分に対して」嘘を重ねた人間だ。


小5の頃から27くらいまで、ずっと好きでいた幼馴染がわたしにはいる。…いや、なんならまだちょっと好きだ。頑固すぎて怖い。しかし彼は、わたしとは一度も恋愛的に付き合ったことは無い。肉体関係なんて尚のこと。挙句、歴代の彼女との恋愛相談をいの一番にわたしにして、『こういうこと相談できるのはどこかしか居ないからさ』と、必ず言ってくる。名誉の為に言っておくが、彼の性格上策略的に言っていない。完全に天然なのだ。
そんな完全「良い友達」の枠に収まってしまったわたしは、どんな人と付き合ったり関係を結ぶ時も、彼を基準にしたり、気持ちがないままだったりした。
自分に嘘をついている、という点では、過去の匠と被るものがあった。

だけど、その裏で、八重にも苦しくなってしまう。八重はあまり物事を知らないし、後先を考えないし、ぽやーっとしているし、自分は二の次だ。そして、『努力しなかった私が悪いし』と言い放つ。
わたしからしたら「でも可愛いし細いじゃん」「でも匠にすごい想ってもらえてるじゃん」「でもこれからドラマ起きるじゃん」とイライラしてしまう。
でも待てよ。
それこそ、『努力しなかった私が悪い』なんじゃないか?
可愛くて細いのも、想ってもらい続けてるのも、未来に期待を抱けないのも、わたしの努力が足りてないからじゃない?それを八重に押し付けるのは、あまりにエゴじゃないか?

15年以上片思いしていた幼馴染に振り向いて貰えなかったのも、「幼馴染」という枠に胡座をかいたわたしの負けじゃないか?書いてて泣きそう。

…このような自己嫌悪状態に陥りやすいので、恋愛ドラマや恋愛映画があまり観れなくなった。そんなにも感受性を浸かって観るなよ、と言われればそれまでなのだが…。
高校生頃からはクズな恋愛かダメな恋愛系の作品しか観れないし、共感できない。(どこからがクズでダメなのかまた判断が別れそうだけど)
しかし、アイドルおたくをやっている以上、恋愛作品に出演するのは登竜門くらいよくある事なので、逃れられない。常に、演技をする推しが見たいという感情と、強い自己防衛力との戦いだ。

そもそも、ウソ婚の設定もかなりクラシカルな男女関係というか、設定なので、それに振り回されているわたしの固定概念が旧い、という所もある。
だけど、新しい幸せの形が「幸せ」と気づくまでは、今までの存在に縋ってしまうじゃないか、そこまで強くないし、怖い。他人で傷つくのは嫌なのだ。

「他人の為に」嘘をつきやすいわたし、
「自分の為に」嘘をつきやすいわたし、
どちらもれっきとしたわたしなので、愛してあげないといけないのだが、いい加減、そろそろ、愛されたい。偽装でも、いいから。

P.S.このドラマ完走できる(全話見れる)ように応援お願いします。

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