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日本で一番アメリカなm&m'sのずっしりポップコーン🍿と映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(連載「映画とごはんとワンルーム」004)

登場人物
◯僕
22歳、会社員。裏の顔はヒヨッコ映画監督。お姉さんのことが大好き。お姉さんからはワンワンと呼ばれている。最近母親にお姉さんのことを話したのだけど、いつかお姉さんが僕の母親に会ったとき、母の前でも僕はわんわんと呼ばれてしまうのではないかと怯えている。嫌。
◯お姉さん
25歳、映画関係の会社で働く。たぶん、僕のことよりお布団とごはんと映画が好き。僕からはお姉さんと呼ばれている。おにぎりが好きな僕とおにぎりが好きな会社の先輩の影響で、最近おにぎりを買うようになったらしい。というかこれまでおにぎりを買ってこなかったらしい。どういう人生?

本日の献立
・m&m’s の CANDY POP POPCORN(ポップコーンではなくポップ・ポップコーン)

今日の映画
:『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(監督・ジェイソン・ライトマン)

火曜の朝、雨。
今日はお姉さんが仕事の用事で早くに外出だったから、僕も一緒になって6時半に家を出てきた。相も変わらずふたりで駅前のマックに行って、前回朝マックを食べた時の僕らの胃袋には一体全体何が起きてたのか、と過去の我々に対して怪訝な顔をしながら、それぞれマフィンとハッシュドポテトをひとつずつと、ふたりでひとつのプチパンケーキで十分お腹を満たした。

そんな前回の朝マック


通勤ピーク時よりは少しだけ余裕のある7時の千代田線に乗り、大手町でお姉さんと別れ、僕はそのまま会社のある表参道へと向かう。出社時間までまだ1時間ほどあるのでスターバックスに立ち寄る。

McDonald'sからのStarbucks。朝からコテコテにアメリカを摂取しているな、などと思いながら、肌寒い朝に沁みるホットラテをひとくち。そんな、アメリカンな気分の僕が今日書くのは、日曜日の夜に観たコテコテアメリカ映画と日本で一番アメリカなポップコーンについてのおはなし。



日曜日の21時を回っても、僕らの週末は終わらない。
夕食を玄米ご飯と野菜多めの副菜4種で終えた僕たちは、お察しの通りダイエット中。最近毎日ふたりで美味しいものをつくってはたらふく食べていたら、ふたりともおなかの様子がおかしくなってきてしまったのだ。さすがの僕らでも、綺麗でいたい心はまだ失ってないので、ちょっぴり困る。

せっかくなら美味しくダイエットをしようということで、最近は腹八分目を意識しながら、野菜たくさんの栄養豊富な副菜で頑張っている。腹八分目ということ以外はなんとか頑張れている。


風呂から上がった我々は、髪もまだ濡れてるというのに2人でいそいそとキッチンに赴き、これまた仲良くふたりで棚の上の"ある袋"に手を伸ばす。それは伝説の青い宝石袋。

週末、僕が祖父母の家に帰っていた間、ダイエット中なのにお姉さんが我慢できなくて買ってきてしまったその伝説の青い宝石袋は、「僕がいない間に食べてしまわないように」と言わんばかりにオーブンの上の一番高いところに置いてあった。

それを食べるのだ、今からね。(推定時刻22時)


キャンディ・ポップ・ポップコーンとかいう強烈な名を持つその伝説の青い宝石袋は、m&m'sがずっしりと混ぜられた悪魔のポップコーン。
普段は149gで1480円もする、価格もカロリーもUSサイズな化け物お菓子(失礼)なのだけど、巷では美味しいと話題なようで、アメリカンな美味しさに目が無いお姉さんの興味は長い間そそられていたようだ。

そしてなんと、このポップコーンが殿下のドン・キホーテで300円になっていたと!
嬉々として説明してくるお姉さんの圧もなかなかすごかったが、食べてみると確かに味は最強だった。悪魔お菓子である。
m&m's系のチョコレート菓子が好きな人、映画館で食べるキャラメルポップコーンのキャラメルがカリカリにコーティングされた濃い部分が好きな人は、ぜひ一度ご賞味あれ。


これは余談なのだけど、書いてるうちにm&m'sのキャラクターの名前が気になってきて調べてみたら、赤いのはRED、青いのはBLUE、緑のはGREENと、なかなか適当に名付けられていた。
キャラクター紹介サイトを見てみると、そんな簡単に名付けられた彼らの自己紹介、それぞれ己への自信が爆発していてなかなか芸が細かい。見応えがあったので、こちらも時間に余裕のある方は(このサイトをみる3分にはなんの生産性もないけれど)ぜひ読んでみてほしい。

そして一番恐ろしいのは、キャラクターはどう考えても7人いるのに、キャラクター紹介サイトの文言は「世界中で愛されている愉快な"5人"のキャラクターをご紹介」であるということ。
m&m'sもその界隈では人間関係や派閥争いなどで大変なのだろうか。一見気ままに生きていそうな甘くて美味しい彼らの心中、お察し申し上げる。



そんな話はさておき、今回僕らが観たのは『ゴーストバスターズ/アフターライフ』。
僕らは二人とも、普段からアクション満載のコテコテアメリカ映画を好んで観るわけではないのだけど、こういう映画って「今日はイケる」みたいな、というか「殺るなら今日」みたいな日がある。
僕らの仲良しの秘訣は、そういった瞬間(人生においてたまにくるカロリー重めの映画の気分)のタイミングが非常によく合うところにある。
胃袋の気分と同じくらい、映画の気分もそっくりなのはありがたい。

そしてこの『ゴーストバスターズ/アフターライフ』、相当面白かった。
僕は大衆映画を少しみくびっていたのかもしれない。こうして改めてみると、一人一人のキャラクターのキャスティングと役づくりは流石のクオリティだし、音楽の使い方はアクション映画的カタルシス満載(超気持ちよかった)、細かいカットやロケ地の美しさに何度も息を呑み、何よりも、元祖『ゴーストバスターズ』ファンにはたまらないのであろう細かな演出が、新参者を置いていかない程度に(その点で「シン」シリーズとは異なる)散りばめれていて、本当に本当に面白かった。

本当に面白かった。

https://bd-dvd.sonypictures.jp/ghostbustersafterlife/

「映画って楽し〜な〜」となんだか原点回帰したような感覚に陥った。
おばけの登場にお姉さんとふたりで「キャー‼︎」と騒いだり、キャラクターの演技に(顔芸がなかなか秀逸だった)大声で笑い転げたり、「何か出てきそう」な超王道の演出に素直にドキドキしたりワクワクしたりした。ピュアである。

悪魔のポップコーンに手を伸ばしては自分の口に運んだり相手の口に運んだりを繰り返しながら画面の光に釘付けになる2時間はとっても楽しいもので、子ども心を取り戻したかのような気持ちになった。
そんなことしながら迎えるのは何を隠そう月曜日というゴーストなわけだけどね。

どうやら僕らの暮らすこの世界は悪魔やらゴーストやらで溢れているようだ。おばけとポップコーンにはくれぐれも御用心。
次は何を観ようかな

そうして生き延びた月曜の夜に食べたのはカレーうどん。カレーうどんって信じられないほど美味しい。三日目のカレーに出汁を加えて、冷凍うどんにぶっかけたら完成。月曜日の戦士たちにはこれ以上ないご褒美絶品ご飯だった。

おわり


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