見出し画像

良い売上を増やそう!!【わたちゃんの、まったりビジネスコラム】

数年前に、それまで8年間アマゾンプライムの会員になっていて、年会費を払い続けていたことを知った、わたちゃんです。どうりで注文した本があっという間に届くワケをその時知りました。

収益を上げることは企業活動の重要な目的ですが、現在のお客様の売り上げを3つ、さらに細かく6つに分類してみました(図)。横軸が心理ロイヤルティ、縦軸は売り上げです。
心理ロイヤルティの高い、右側のお客様の売り上げは将来的にも安定しているため、企業にとっては「良い売り上げ」になります。
心理ロイヤルティが中ぐらいのお客様の売り上げは将来はまだ約束はされていない「不確実な売り上げ」となります。おそらく大多数のお客様がこの領域にあるのではないでしょうか。
もっとも厄介なのは、心理ロイヤルティが低いお客様の売り上げです。今は売り上げが上がっているが将来は離反する可能性が高い「悪い売り上げ」となります。
この領域の売り上げや顧客が多い、すなわち左上の割合が大きい企業は、現在の売り上げが高いからといって喜んでいる場合ではありません。売り上げ金額を把握できている既存顧客に対して、心理ロイヤルティをアンケート調査し、自社の売り上げの構成比を確認してみてはいかがでしょうか。

良い売上

そして、企業は売り上げを増大させる施策を日夜考えているわけですが、その施策は主に、短期的シフトを狙う「販促系施策」と、中期的視野で実践する「顧客体験向上系施策」に分かれます。
販促系施策には値引きやポイント施策、マーケティングオートメーション施策などがあげられ、顧客体験向上系施策には、顧客接点でのサービス品質の向上やカスタマーサービスの充実などがあげられます。

それぞれの施策をバランスよく実施することが重要ですが、販促系施策は間違えると左上、つまり「悪い売り上げ」を増やすことになるので注意が必要です。
わざと宣伝広告だと分からないようにする事例記事や、芸能人に報酬を与えて見返りとして高いレビュー投稿やコメントをしてもらうなど、いわゆるステルスマーケティングがこれにあたります。
また、最近はなくなったようですが「帰宅してすぐに解約手続きをして構いませんので入ってください」と言って、携帯電話の購入時にいらないサービスに加入して解約し忘れを狙うオプションサービスがありました。入会時は簡単でも退会には煩雑な手続きが必要なものもあります。
こうしたサービスから得たものは、「悪い売り上げ」につながる可能性が高いのです。

販促施策だけに頼らず、「良い売り上げ」を増やす顧客体験向上系施策を中期的視野で展開できる企業が「良い企業」の要件の一つです。

確認不足で会員となっていたアマゾンプライムは、クリックひとつだけで退会手続きが完了できました。しかし、会員の権利がある数か月間は、もったいない、という思いから毎晩のようにアマゾンビデオを見て寝不足が続きました。
そうこうするうちに、楽しさに気がついて、「やっぱり再入会しよう」と思い、今では自分のライフスタイルには無くてはならない存在になりました。恐るべし、アマゾン。僕の消費者心理と行動をお見通しの施策だったのかな、、、、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?